ニュース

Go To トラベル、これまでの経緯と最新情報まとめ

2021年2月3日 更新

 政府が7月22日にスタートした「Go To トラベル」事業だが、新型コロナウイルスの感染拡大により、政府が10都府県を対象に緊急事態宣言の延長を発表。これに伴い、3月7日まで全国一斉で事業が停止される。

 期間中に旅行を予定している人は最新情報に注意を払いながら慎重に判断いただきたい。


Go To トラベルとは

 Go To トラベルとは、政府によるGo To キャンペーンの一環として、旅行需要の回復やウィズコロナ時代の新しい旅のスタイルの定着を目的で実施する事業。

 国内旅行の旅行代金の35%を割り引くとともに、15%分の旅行先で使える地域共通クーポンの配布を行なう。上限は1人1泊2万円(日帰りは1万円)で、利用回数の制限はない。

Go To トラベル事業の概要(観光庁の資料より)


直近の動向

 2020年12月28日~2021年1月11日にかけて全国一斉にGo To トラベル事業を停止する措置が取られていたが、政府は2月7日まで栃木県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、福岡県を対象に緊急事態宣言を発出。2月2日には栃木県を除いて3月7日まで緊急事態宣言が延長されることが発表され、これに伴い、同事業の停止措置も3月7日まで継続されることになった。


感染拡大地域の除外

 7月22日に東京都を除外する形でスタートしたGo To トラベル事業。10月1日には東京都も対象に追加され、同じく10月1日にスタートした地域共通クーポンとともに、本格的にキャンペーンが展開された。

 しかし、11月に入り、都市部において感染者数が急増。札幌市と大阪市を除外する措置がとられ、その後、東京都や名古屋市、広島市でも同様の措置がとられることになった。


地域共通クーポン

 旅行代金の15%を旅行した地域周辺で使えるクーポンとして配布する「地域共通クーポン」が10月1日にスタート。当初はどこで使えるのか分かりづらい状況だったが、公式サイトの使い勝手が徐々に改善。意外なお店でもクーポンが使用できる。

 一方で、無断キャンセルで地域共通クーポン(電子版)だけを取得する制度を悪用した行為も確認され、受取時にSMS認証にするなどの対策がとられるようになった。


方針転換・制限事項

 当初は出張を含め、さまざまな旅行が対象となっていたGo To トラベルだが、利用の実態が明らかになるに従い、本来の目的を逸脱したような事例が次々に確認され、順次割引の対象外とする措置がとられた。


旅行の予約

 オンライン予約サイトや旅行業者、宿泊業者は、さまざまなアイデアでGo To トラベルの盛り上げを図った。ところが、10月1日に東京都が対象に追加されるや否や、半月ほどで大手オンライン予約サイトが割り当てられた予算を早々に使い果たす状況となっていることが発覚。各社は割引条件を変更したり、元に戻したり、ドタバタ劇が展開された。


そのほか・全体の動き

 緊急事態宣言により観光産業が壊滅的なダメージを受ける中、政府が実施を決めたGo To トラベルをはじめとする「Go To キャンペーン」。準備が整わないままスタートしたGo To トラベル事業だが、11月半ばまでの利用実績は約5260万人泊で、多くの人がこれを活用した。

 当初は1月末で終了する予定だったが、6月末まで延長される見通しとなっている。


地域の施策

 国のGo To トラベル事業とは別に、地方自治体では地域の観光産業を支えるため、さまざまな施策を実施している。ただし、年末年始のGo To トラベル事業停止にあわせ、これらの施策も停止措置がとられている。


関連施策・Go To Eatなど

 政府のGo To キャンペーンでは、Go To EatやGo To イベントなども実施されている。こちらも感染拡大に伴い、年末年始には利用の自粛が呼びかけられている。