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新型コロナ分科会、年末年始に向けて感染防止対策徹底の呼びかけを提言

2020年12月11日 発表

基本的な感染予防対策の徹底を呼びかけ

 新型コロナウイルス感染症対策分科会は、年末年始を迎えるにあたり、忘年会・新年会・成人式といったイベントや帰省についての提言を行なった。

 分科会では、年末年始に人々の交流を通じて感染が全国的に拡大すると、さらに医療が逼迫し、結果的に経済も大きな打撃を被るため、社会を構成する一人ひとりが年末年始を静かに過ごすことが求められるとして、政府に注意喚起を行なうことを提言した。

 忘年会や新年会については、感染防止対策を徹底した上で、普段から一緒にいる人と少人数で開催することを推奨。成人式については、参加人数の制限を行なうほか、会場での飲食を控えることの徹底が必要だとしている。

 初詣やカウントダウンイベントについては、混雑する時期を避けることなどを推奨。年末年始の帰省については、大人数の会食を控え、高齢者などへの感染につながらないよう、感染防止策の徹底を求めた。また、帰省にあたっては、休暇の分散して取得することも推奨している。

 また、感染拡大が心配されるステージ3に相当する地域については、さらに一歩踏み込んだ工夫が必要だとしており、忘年会や新年会、成人式などのイベントについては、オンラインでの開催を推奨。帰省については、時期の分散だけでなく、延期も含めて慎重に検討することとしている。

 このほか、分科会では、ステージ3相当の地域の感染拡大状況について、直近で考えられる「感染減少地域」「感染高止まり地域」「感染拡大継続地域」の3つのシナリオを提示。自治体と国が連携しながら迅速に意思決定を行ない、速やかに対策を進められるようにすべきだとしている。

 Go To トラベル事業については、札幌市や大阪市の一時除外や高齢者などの東京発着の旅行自粛といった措置がとられているが、今回の分科会でも「ステージ3相当の対策が必要な地域では一時停止」とする従来の指針以上に踏み込んだ提言はなされていない。