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夫婦やカップルで一緒に空の旅を楽しめるペアシートが魅力。ANA A380型機のビジネスクラス紹介
2019年4月28日 09:30
- 2019年5月24日 就航
ANA(全日本空輸)が5月24日に成田~ハワイ・ホノルル線に就航予定のエアバス A380型機「FLYING HONU(フライング・ホヌ、空飛ぶウミガメ)」。ビジネスクラスは、長距離路線を中心に導入されている「ANA BUSINESS STAGGERED」をベースにアレンジし、夫婦やカップルで利用したい「ペアシート」を設けているのが特徴だ。
そのビジネスクラスシートを紹介していく。
隣同士に座れるペアシートが特徴。中央で隣り合わせとなるのは7組14席
ANAのエアバス A380型機が備える520席のうち、ビジネスクラスは56席。2-2-2の6アブレストだが、前後に1席分ずつずらした“スタッガード”配置とすることで、全座席で人を乗り越えることなくダイレクトに通路にアクセスできる。座席番号は5列目から18列目となる。
ハワイ路線の特性に合わせて設置し、ANAもその存在をアピールしている「ペアシート」は、中央の隣り合った席と、通路を挟んで隣同士の座席としている。
ただ、窓側の1席と中央2席はプライバシー向上のために少しだけ前後にずらして配置しており、本当に隣り合って座れる“真のペアシート”は中央2席の内側にシートを持つ7組14席のみとなる。ここは通路側にサイドテーブルがある座席となるので、ほかの人の気配も薄く、2人だけのスペース感も高い。具体的には、6~18列目の偶数列「D席」「G席」の組み合わせだ。
もちろん、この中央2席が必ずしも同一グループとは限らないため、間にディバイダーを装備。このディバイダーは下から上に上がるタイプ。離着陸時も閉めたままでOKだという。
そのほか、シートそのものの特徴としては、従来機でも使われている「ANA BUSINESS STAGGERED」のそれに近い。大型のサイドテーブルが各席にあり、サードテーブル上に安全のしおりなども収められるマガジンラックを装備。就寝時などにCA(客室乗務員)の声がけを遠慮したいときは、上部にある「DO NOT DISTURB」を点灯させておくことができる。
サイドテーブルの壁に機内エンタテイメントサービス用のコントローラやノイズキャンセリングヘッドフォン用の端子、そして電源類を装備。電源類はAC電源のパーツにUSBポートと一体化したユニットを採用したことから、従来機にも備わっている独立したUSB充電と合わせて2ポートを備えるのが魅力。サイドテーブルと電源位置が近いのも、デバイスを充電するうえでは利便性が高い。
シートテーブルはサイドテーブル下に収納されているタイプを採用。シートの横幅いっぱいの広いテーブルで、サイドテーブル下の支点を中心に回転するようにして出し入れする。前後の動きはないが、出し入れはフリーストップ。テーブルの上に物がある場合でも、収納方向へ少し戻せば人の出入りに支障はない。
シートモニターは18インチ。タッチ操作のほか、サイドテーブルの壁に備え付けられているコントローラによる操作も可能となっている。
シートはフルフラット化が可能。シートの操作はサイドテーブルの側面に設置されているので、座った状態でも寝そべった状態でも操作はしやすい。
ベッドパッドはハワイ路線に新たに東京西川製を採用。丸八プロダクトの羽毛を使用したコンフォーター(掛け布団)や、両面で堅さが違う羽毛とウレタンの二層構造の枕も用意。枕は“ふわふわもっちり”を両立した今までにない感触になっているという。
アメニティは米西海岸発祥のセレクトショップブランド「フレッドシーガル」とコラボ。デュポン製の生活防水素材「タイベック」を使用したFLYING HONUデザインのエコバックも提供する。
このほか、ビジネスクラス前方にバーカウンターを設置。後方にビジネスクラス搭乗客専用ラバトリーを3か所備え、いずれも温水洗浄便座を採用。うち2つはおむつ交換台付きとなっている。
日本発の機内食は、早めに提供、回収して休息時間を増やす「コンパクトなサービス」のコンセプトから、1トレイで提供。就航時の5月提供メニューは下記のとおり。6月2日出発分より6月~8月メニューに切り替わる。
5月提供のビジネスクラス和食メニュー
前菜: 金時草とどろ湯葉 銀餡掛け、小鯛八幡巻き 海老 セロリ串打ち、花豆蜜煮、青海苔出汁巻き玉子
小鉢: ローストビーフ
主菜: 目鯛の田楽、俵御飯、味噌汁