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ANA、エアバス A380型機に乗客役100名強を乗せてホノルルへテスト運航。5月24日就航に向けたシミュレーション

ダニエル・K・イノウエ国際空港では2階席に届くフードローダーなどをチェック

2019年5月8日 実施

2019年5月24日 就航

ANAがエアバス A380型機に乗客役の社員を乗せて成田~ホノルル間をテスト運航

 ANA(全日本空輸)は5月8日、5月24日に成田~ホノルル線に就航予定のエアバス A380型機「FLYING HONU(フライング・ホヌ:空飛ぶウミガメ)のテスト運航を実施。成田からホノルルへ向けて、乗客役の社員100名強を乗せて、実際に旅客を乗せて運航する際のオペレーションの確認などを行なった。

 この便は、NH9802便として、成田空港を5月8日19時57分に離陸。ホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港には7時24分に4R滑走路に着陸、7時33分にC4スポットに到着した。

 ANAのエアバス A380型機がダニエル・K・イノウエ国際空港に飛行するのは2回目で、1回目は国土交通省による試験などが行なわれた。今回はANA自身による運用のチェックが主目的で、CA(客室乗務員)20名による機内でのサービスなども確認。乗客役の手荷物も預かっており、ゴルフバッグなど利用者を想定した手荷物を意図的に預けるなどして実運用に向けたシミュレーションを行なっている。

 一方、ダニエル・K・イノウエ国際空港では、実際に旅客が利用することになる動線のチェックなどを実施。また、翌9日には同じく乗客役の社員によりチェックインから搭乗、成田への飛行も運用をチェックする。

 この日到着したダニエル・K・イノウエ国際空港のC4スポットは、A380型機就航に合わせてオープンする、同空港におけるANA初の自社ラウンジから直結する2階席対応のPBB(旅客搭乗橋)が据え付けられている。このほか、C9スポットはラウンジ直結ではないが、2階席にもアクセスできるPBBが設置され、7月1日以降のA380型機による1日2便運航体制に備える。

ダニエル・K・イノウエ国際空港の4R滑走路に着陸するANAのエアバス A380型機「FLYING HONU」
地上走行を経て、C4スポットに到着
新たにオープンするANAラウンジから直結するPBBを取り付け。1階席に2か所、2階席に1か所の動線を設ける
PBBを取り付けた状態
ANAのエアバス A380型機「FLYING HONU(空飛ぶウミガメ)」に取り付けられるダニエル・K・イノウエ国際空港の旅客搭乗橋

 5月8日にダニエル・K・イノウエ国際空港に到着したA380型機のまわりには、グランドハンドリング(地上支援業務)スタッフによる貨物を下ろす作業や、ケータリング(機内食)会社によるフードローダーのチェックを実施していた。

 貨物の積み下ろしでは、業務に携わるスタッフ1名1名がカーゴドアの開け方などをチェックしたほか、コンテナを積み下ろしするハイリフトローダーの設置位置などを確認。

 ANAではダニエル・K・イノウエ国際空港の地上支援業務を他社に委託しているが、コンテナを乗せるドーリーや、牽引するTT(トーイングトラクター)などは、A380型機到着時には台数を増やして対応することになる見込みだという。

 さらに、機内食の積み下ろしに使うフードローダーは、2階席に直接届く車両を委託先のケータリング会社が新たに導入。2階席のドアは主翼先端に近い位置にあることから、車両が当たらない位置の確認が行なわれていた。また、エアバス A380型機のドアは手前に開くタイプのため、フードローダーの足場を少し離れた位置まで伸ばし、ハーネスを付けたスタッフが身を乗り出すようにしてドアを開け、その後に足場となる板をわたす作業を行なっていた。

 ANAにとっても、ダニエル・K・イノウエ国際空港にとっても初めてのエアバス A380型機の運用となることから、多くのスタッフが到着したエアバス A380型機の周囲に集まり、就航に向けた準備も入念に行なわれている。

各種グランドハンドリング(地上支援業務)を実施
前方カーゴスペースからコンテナを下ろす作業
2階席に取り付けられるフードローダー。委託先のケータリング会社がエアバス A380型機就航のために新たに導入したという