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大阪・関西万博、完成した「未来の都市」パビリオンを見てきた! 協賛12社による“未来にあるかもしれない”最先端技術に注目
2025年3月12日 12:30
- 2025年3月10日 実施
「大阪・関西万博」の開幕まであと1か月余りに迫った3月10日、“2035年の未来”と“その先の未来”を体験できる「未来の都市」パビリオンの完成記念式典と報道公開が行なわれました。
“幸せの都市へ。”を展示演出テーマとする「未来の都市」パビリオンは、政府が提唱する「Society 5.0」をベースに、博覧会協会と協賛12社による共同出展事業となっています。
万博会場の西の端、大阪湾を背にしたウォーターフロントに位置していて、交通ターミナルとなる「西ゲート」にほど近い場所。全長約150m、幅約33mと大阪・関西万博で最大級の大きさを誇るパビリオンです。
個社展示を導線順に紹介! まずは「Society 5.0の生活発見」から
パビリオン内は、ホールA、ホールB、ホールCと3つのホールで構成されています。まずは“Society 5.0って何だろう?”をキーワードに「40億年・幸せの旅」というダイナミックなテーマ展示から始まります。
続くコモン展示01では、4つのキューブがお目見え。そのキューブのなかからは“未来の都市の住民”が来館者に語りかける演出で、新たな技術とともに暮す様子を体験できます。
日立製作所とKDDIの共同展示「Mirai Meeting(ミライミーティング)」は、2035年の未来に住む子供からのSOSを受け取るという設定で、「食と健康」や「労働と学習」といった身近なテーマについて楽しく理解を深めることができる体験型展示です。
この日は、4月13日リリース予定の「バーチャル未来の都市」発表会も行なわれました。アプリ「αU metaverse」にて誰でも無料で体験可能です。
“Society 5.0の社会探訪”協賛社の提案する未来の都市像をご覧あれ!
ここからは協賛社の個社展示。産業・技術の視点から、未来の都市生活を「交通・モビリティ」「環境・エネルギー」「ものづくり・まちづくり」「食と農」の4カテゴリーで体験することができます。
まずは川崎重工業。「交通・モビリティ」カテゴリーとして、同社が提案する未来の公共交通システム「ALICE SYSTEM」をコンセプトにした展示プレイスを設けています。
この「ALICE SYSTEM」は、利用者がひとたび箱型の乗り物「ALICE Cabin」に乗りこめば、そのままの状態で鉄道や飛行機などほかの乗り物に乗り継げるというもの。
ALICE Cabinを中核として、ALICE Rail、ALICE Ship、ALICE Aircraft、ALICE Carなどにアクセスしながら、目的地まで乗り換えストレスなく快適で自由な移動ができる夢のような世界です。
お話を聞いた川崎重工業の方によると「ロジスティクス業界ではコンテナとして実現しているので、あとは人間が快適に移動できるカタチまで昇華させることができれば、このようなモビリティも将来生まれるのではと考えます」とのことでした。いつかALICEシステム搭載の飛行機や鉄道が誕生したら!と未来を想像してワクワクしました。
商船三井は“「海運」の新たな可能性が示す未来への航海”をテーマに、未来のゼロエミッション船「ウインドハンター」の大型模型を展示します。ここでは、来場者がうちわで風をおこすとシミュレーション航海が開始されるという体験型アトラクションが可能です。
関西電力送配電は、モビリティ・防災・観光への用途が期待される未来の電柱「スマートポール」を展示します。実際に未来の都市パビリオンのエントランス付近にはスマートポールが3本立っていて、太陽光や風力発電、AIカメラ・LEDパネルによる情報提出などの実証を行なう予定。パビリオン内ではタブレットを使ってのAR体験もできます。
環境・エネルギー分野では、日本特殊陶業やカナデビア、IHIが展示を行ないます。
ものづくり・まちづくり分野では、神戸製鋼所、小松製作所、CPコンクリートコンソーシアムの展示プレイスを見ることができます。
「食と農」分野を担っているのはプラチナパートナーとして協賛するクボタ。地球と人にやさしい、未来の“食と農業”の研究所をテーマに、2台の未来の汎用プラットフォームロボットを展示します。