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絶対王者・鹿島アントラーズは「スタグルも王者」。絶品もつ煮とご当地グルメを食べ尽くす!
2026年6月6日 20:00
J1リーグ優勝9回(最多)、ルヴァンカップ・ナビスコカップ優勝6回、天皇杯制覇が5回。「鹿島アントラーズ」は、30余年におよぶJリーグの歴史のなかでも、絶対的な王者といっていい強さを誇る。……実は、スタジアム内のグルメ(スタグル)も、絶対王者・日本一と言える品揃えでもあることを、ご存じだろうか?
工業地帯のイメージがある鹿嶋市だが、目の前の「鹿島灘(かしまなだ)」は、親潮と黒潮が交じり合う“潮目”であり、豊富なプランクトンを食べて育った魚介類は文句なしに美味い。陸に目を向ければ、鹿嶋市を含む「鹿行(ろっこう)地域」の水はけのよい土壌で、野菜の栽培や畜産が盛んに行なわれている。
住友金属との縁からサッカーの聖地となったが、それ以前からこの地は、海の物も美味い、山の物も美味い! スタジアム内外に数十店も出店しているスタグルが、美味しくないわけがない。
折しも6月6には、今年しか行なわれない「明治安田J1百年構想リーグ」決勝戦・鹿島アントラーズ vs. ヴィッセル神戸戦(第2戦)が、本拠地である「メルカリスタジアム」(カシマサッカースタジアム)で行なわれた。熱戦から目が離せないのは当然のこと、このスタジアムに欠かせない「アントラーズのスタグル」を食べ尽くしてみよう。
最寄駅である「カシマサッカースタジアム駅」(鹿島臨海鉄道)を降りて、「メルカリロ―ド」を歩き、レジェンド選手の足形や「ジーコ像」があるエリアへ。この時点ですでに十数店のスタグル出店があり、何を頼むか入場前から迷ってしまう。
入場時間には余裕をもって、スタジアムに足を運ぼう。まずは入場前に、鹿島灘の豊かな海の幸に舌鼓を打ちたい。
鹿島漁港の名物「ガンガン焼き」スタジアムに登場!
「ガンガン焼き」とは、一斗缶のなかに獲れたての魚介類をガンガン詰め込み、強火で文字どおりガンガン焼く、漁師直伝の浜料理だ。
スタジアムで屋台を出店している「幸栄丸水産」は3kmほど南側の新港沿いに店舗があり、以前から「スタジアムで出店してくれればいいのに!」と、ネットを中心に声が挙がっていた。近年はスタジアムの目の前に出店するようになったが、この一帯だけもくもくと煙が上がっているので、店の場所はすぐに分かる。
メインメニューの「漁師小屋セット」は、カキ2個・ハマグリ・エビのセットが、たこ焼き用の船形容器に盛り付けられて出てくる……。提供された時点で、エビと貝が、容器から完全にはみ出しているではないか!
さっそく実食。強火でじっくりと蒸されたカキは、身がほとんど縮まることなく、噛むごとに旨みたっぷりの汁があふれる。ハマグリも砂地の多い鹿嶋ならではのビッグサイズで、身の風味豊かさ、香ばしさも文句なし。
テーブルでご一緒した方も、「スタジアムへの出店は最近だが、以前は『幸栄丸に寄ってからスタジアム』というサポーターも多かった。スタジアムに出店してくれてうれしい」とのこと。持ち運ぶ際に熱々の汁気に苦労するが、店の裏側(スポーツセンター側)にテーブルと椅子があるので、焼き立てをすぐにササッと食べたい。
ほかスタジアム外には、五浦ハムの「ハム焼」「ハム汁」もある。価格がお手頃なこともあって、試合開始前には100人、200人と並ぶため、早めに確保しておきたい。
四半世紀の歴史! メルスタ名物「地元食肉組合のもつ煮」
メルカリスタジアムのスタグルゾーンでは、「もつ煮」メニューの多さが目を引く。日本有数に畜産が盛んな鹿行地域をホームエリアに持つだけあって、ちょっと歩き回っただけでも「いがらし」「エミール」「ヤタガワ」「満寿屋」「やまびこ」「ゆがふ」など、点在する十数店のもつ煮看板に目を引かれ、何度通っても制覇できない!
なかでも、まっ先に食べておきたいのは「タカノ」のもつ煮だ。2002年の「日韓ワールドカップ」開催に伴うスタジアム増築のころから出店しているというタカノ店舗は「鹿島食肉事業協同組合」が出店している。地域の食肉のプロ集団が提供する一品、美味くないわけがない。
さっそく実食。1試合あたり200kgも使うというモツは、丁寧に下処理されて臭みがまったくない。また、ゴロゴロと大きめの野菜の旨味もスープに溶け込み……普通のもつ煮で味わったことがないほどに、味の奥行きが深い。プルプルとしたもつの柔らかさ、もはや衝撃だ。
またこのスタジアムは、東側から海風が吹きよせるせいか、初夏でも肌寒いときがある。スタンドで食べるタカノのもつ煮が、ことさら美味しく感じるのは、筆者だけだろうか?
なお、タカノも常時数十人、数百人レベルの行列ができるが、主力商品のもつ煮・カレー・牛丼は爆速で提供されるため、レジカウンターが見えてから提供まですさまじく速い。長蛇の列におそれをなすことなく、並んででも食べたい。
メルスタ「スタグルBIG」の一角、ハラミメシ
鹿島アントラーズが公式に認定している「メルカリスタジアムのスタグルBIG3」は、「もつ煮」「ハム焼き」と、これから紹介する「ハラミメシ」だ。
このハラミメシを提供する「大衆居酒屋ドリーム」は千葉県銚子市に実店舗を構えているが、距離にしてスタジアムまで30km程度。以前に筆者が取材した銚子市の製菓会社でも「千葉県だけど、応援するのは(ジェフ千葉ではなく茨城県の)鹿島アントラーズ」と明言される方がいたのを思い出す。
そんなハラミメシを実食……。大きく切られたハラミ(胸とお腹を仕切る横隔膜の筋肉)の煮込みが、ご飯の上に、本当にぎっしりと盛り付けられている。
しっかり煮込まれて柔らかく、脂の甘い部分もしっかり残る。「ドリーム」のハラミメシは豆腐も一緒に煮込まれており、どこから食べても肉の旨味を味わえる。それにしても、スタグルなのにボリュームがすごい。サポーターの方によると「大盛だとすごい重量になるので、初めて食べる方は並で試した方がよい」とのこと。
また、ドリームのもう1つの人気の秘密は、アントラーズや地域への愛の強さにある。SNSやnoteでも「アントラーズサポーターのサポーター」である旨を明言しており、海風の寒さに震えながら全力でアントラーズを応援する人々にとって、熱々でボリューム満点な「居酒屋ドリームのハラミメシ」は心強い存在だ。
スタグルニューヒーロー総選挙、第1位は「しらす丼」
JR鹿島神宮駅にほど近い「仲町商店会」は、鹿島アントラーズが優勝パレードを行なうたびに全国ネットのテレビに映り込むことで知られている。アントラーズが「もつ煮」「ハム焼」「ハラミメシ」のBIG3に次ぐ「次世代のスター」を決める総選挙が2026年5月に行なわれ、そんな仲町の有志が出店しているスタグル店舗の名物メニュー「常陸乃国しらす丼」が選ばれた。
鹿島灘で獲れたブランドしらすが、容器の上にこんもり・びっしりと乗っていて、やや小ぶりながらボリューム満点! もう1つの名物・つみれ汁(つみれ団子が、なぜか巨大!)と一緒に頼めば、鹿島灘の海の滋味を心ゆくまで味わえる。スタグルとしてはとにかく香りが上品で、幸せな余韻を味わえる逸品だ。
なお仲町商店会は、1968年から始まった住友金属工業(現:日本製鉄)の移転によって、一帯の開発が盛んになった1980年から活動しているとのこと。アントラーズの前身チーム(住友金属工業蹴球団)が大阪から移転してきた1975年から、ずっとチームに寄り添っていると言っていいだろう。
試合中に商品を買いに伺ったところ、行列が途切れないなかでもスマホで試合をチェックしており、営業中ならではの小さなリアクションで、アントラーズを応援しているのが印象的だった。営業エリア的にもアントラーズにもっとも近い仲町商店会のしらす丼は「BIG3プラスワン」入りを果たしたあとも、名物であり続けることに変わりない。
グルメ目的でも楽しい「アントラーズ観戦」
ほかにも「エミールのカツカレー」「ゆがふのトマトもつ煮」「かちどき商店の蓮根バーガー・豚丼」など、メルカリスタジアムのスタグルとして紹介したい逸品は尽きない。他クラブのサポーターである筆者が見ても、メルカリスタジアムの充実ぶりには、心から目を見張るものがあり、アントラーズはスタグル界の日本一・絶対王者といっていいだろう。
ただ、他チームと若干違うのは「かなりの店舗がチケット入場エリア内」であること。場外でも数店が営業しているが、観戦経験がない方でも「スタグルを食べる」目的でメルカリスタジアムに足を運んでもいいだろう。
いつも美味しいスタグルを食べながら、温かくも激しい熱狂の輪に加われば、アントラーズやサッカー観戦の魅力に目覚めるかもしれない。






































