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ANA、エアバス A380型機にベッドのように使えるカウチシート「ANA COUCHii」やファーストクラス導入

ビジネスクラスは家族やカップルが一緒に過ごせるペアシートも

2018年4月25日 発表

ANAが2019年春にホノルル線に導入するエアバス A380型機のサービスを発表。「ANA HAWAii」をコンセプトにプロモーション

 ANA(全日本空輸)は4月25日、2019年春にハワイ・ホノルル路線への就航を予定しているエアバス A380型機の機内サービスなどを発表した。また、この導入に合わせて、ハワイ・ホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港(ホノルル国際空港)にラウンジを設置することを発表した。

 ANAではエアバス A380型機の就航によって提供する新しい体験について、「心地いい(Kokochi ii)」「気持ちいい(Kimochi ii)」「かわいい(Kawaii)」など、さまざまなハワイの「いい(ii)」を、利用者の驚きに変えていくという思いを込めた「ANA HAWAii」のコンセプトでプロモーションしていく。

「ANA HAWAii」のイメージ

 4月25日にはハワイ情報のポータルサイトとなる「#hawaii」も開設。AIを活用したチャットボットと会話を楽しみながら、最適なお勧めスポットや現地のお店の情報などを提案していく。

 チャットボットは現在、たまごの状態だが、5月1日には、ハワイ語で「空」を意味する「ラニ(Lani)」が誕生。その後、#hawaii24以外のさまざまな場面で、海を意味する「カイ(Kai)」、太陽を意味する「ラー(La)」が順次登場する。

ハワイ情報ポータルサイト「#hawaii24」のチャットボット。左から海を意味する「カイ(Kai)」、空を意味する「ラニ(Lani)」、太陽を意味する「ラー(La)」
ANA HAWAii(動画提供:ANA)

ANAのエアバス A380型機の機内設備

 機体デザインについては、別記事「ANA、「エアバス A380型機」のデザイン3種など発表。座席数は520席」でお伝えしているとおりで、席数は520席。

 ファーストクラス8席、ビジネスクラス56席、プレミアムエコノミー73席を2階(アッパーデッキ)に、エコノミークラス383席を1階(メインデッキ)に配置する。

ANAのエアバス A380型機のシートマップ

ファーストクラス

 8席を備えるファーストクラスは、日本の航空会社として初めてドア付きの個室型シートを採用。シートはフルフラット化が可能で、32インチのタッチパネル式シートモニターや大型テーブル、左右の読書灯、食事灯を装備するほか、ジャケットの収納が可能なクローゼットや複数の小物入れなど、収納スペースを充実させている。AC電源とUSBポートも装備する。

ファーストクラスのシート

ビジネスクラス

 56席を備えるビジネスクラスは、1-2-1のレイアウトで全席通路へ直接出入りできる。個室感の高いスタッガード配列を見直し、ファミリーやカップルで一緒に過ごせるよう、中央席と通路をはさんだ一部の席はペアシートとして利用できるようにした。

 シートはフルフラット化でき、18インチのタッチパネル式シートモニター、AC電源、USBポート、テーブル、サイドテーブルなどを備える

ビジネスクラスのシート

プレミアムエコノミー

 73席を備えるプレミアムエコノミーは、2-3-2の7アブレスト。38インチのシートピッチで、レッグレストとフットレストを装備。ヘッドレストは6方向に調整できる。約90度に回転する大型テーブルの採用で、テーブルを出しているときでも通路にアクセスしやすくしている。

 15.6インチ(最前列は11.6インチ)のタッチパネル式シートモニター、AC電源、USBポートなどを備える。

プレミアムエコノミーのシート

エコノミークラス

 メインデッキに383席を備えるエコノミークラスは、3-4-3の10アブレスト。シートピッチは34インチで、2種類のファブリック素材を使って明るい雰囲気を演出する。ヘッドレストは6方向に調整可能。13.3インチのタッチパネル式シートモニター(最前列は11.6インチ)を備えるほか、AC電源やUSBポートも装備する。

エコノミークラスのシート(3席)

 エコノミークラス383席のうち、後方の60席(6列)は、日本の航空会社で初めての採用となるカウチシート「ANA COUCHii」となる。エコノミークラス運賃と追加料金で使用できるシートで、レッグレストを上げることで3席分または4席分をベッドのように使うことが可能。専用の寝具も用意。このエリアのみ、シートピッチは32インチとなる。

4席分または3席分をベッドのように使えるカウチシート「ANA COUCHii」
「ANA COUCHii」シート(4席分)
「ANA COUCHii」シート(3席分)

そのほかの機内設備

ANA エアバスA380型機の機内イメージ動画(動画提供:ANA)

 機内メインデッキの後方には、ベンチシートや着替え台、おむつ交換台などを備える多目的ルームを設置。パウダールームとしての利用や、着替え、授乳などさまざまな用途で利用できる。

メインデッキ、エコノミークラス後方に設置される「多目的ルーム」

 エコノミークラスを含む各クラスには、それぞれにバーカウンターを設置。乗客が自由にドリンクやスナックなどの軽食をとることができる。

 このほか、乗客自身のスマホやタブレットで機内コンテンツやインターネット接続を行なえる「ANA Wi-Fi Service 2」を提供。この機内Wi-Fiはパナソニック・アビオニクスのシステムを採用する。

 機内エンタテイメントには、国内線のエアバス A321neo型機などで導入実績があるZODIACの「RAVE」を採用し、ハワイをイメージしたエアバス A380型機限定デザインも用意。また、搭乗中にもハワイを感じられるよう、「空」「海」「夕陽」「朝日」「星空」「虹」など、ハワイらしい景観をイメージした壁紙のグラフィックスやライティングでハワイ旅行を盛り上げる。

ハワイの空をイメージした壁紙
ライティングもハワイを感じられるものに。写真左が「虹」、写真右が「空・海」をイメージしたもの