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JAL、A350「嵐」特別塗装機お披露目会実施。JALと嵐の9年間の絆を機体両面で表わすデザイン

2019年11月25日 発表

JALが、嵐の松本潤さんを招き、11月26日に就航する「20th ARASHI THANKS JET」のお披露目会を実施した

 JAL(日本航空)は11月25日、エアバス A350-900型機に「嵐」をデザインした「20th ARASHI THANKS JET」を就航することを発表、同日、JALの格納庫で嵐メンバーの松本潤さんを招いてお披露目会を実施した。

 特別塗装機「20th ARASHI THANKS JET」は、9月1日に就航したJALのエアバス A350-900型機の4号機(登録記号:JA04XJ)に嵐メンバーを描いたもの。機体左側には未来を見据えた表情の“今”の嵐、右側には2010年に就航した初代「嵐ジェット2010」で描かれた9年前の嵐メンバーを描く。機体タイトルの「A350」ロゴは、嵐のメンバーカラーを織り込んだ。

 ちなみに、嵐を描いたJALの特別塗装機は「20th ARASHI THANKS JET」で6代目。これまでに下記の機体が国内外を飛んでいる。

嵐ジェット2010

機材:ボーイング 777-200型機(登録記号:JA8982)
期間:2010年9月5日~2011年2月7日

嵐ジェット2011

機材:ボーイング 777-200型機(登録記号:JA772J)
期間:2011年7月25日~2012年1月27日

嵐ジェット2012

機材:ボーイング 777-200型機(登録記号:JA8979)
期間:2012年10月23日~2013年2月28日

FLY TO 2020(大野さんがデザイン)

機材:ボーイング 777-300型機(登録記号:JA751J)
期間:2015年6月27日~2016年4月10日

ARASHI HAWAII JET

機材:ボーイング 787-9型機(登録記号:JA873J)
期間:2019年5月22日~運航中(2020年12月末ごろまでを予定)

 6代目となった「20th ARASHI THANKS JET」は11月26日のJAL503便(羽田07時30分発~新千歳09時00分着)で就航後、羽田空港を発着する新千歳(札幌)、福岡で運航し、2020年2月1日からは羽田~那覇(沖縄)路線にも展開。2020年12月末ごろまで運航する予定となっている。

日本航空株式会社 執行役員 国内路線事業本部長 本田俊介氏

 お披露目会で主催者としてあいさつしたJAL 執行役員 国内路線事業本部長の本田俊介氏は、「この“嵐ジェット”は、いままでの嵐ジェットとちょっと違って、特別な思いがある。こちら側(左側)の嵐はこれから力強く頑張っていく嵐を表現している。反対側には2010年当時の嵐を描いている。この左から右へのわずかな空間だが、ここには9年間の嵐との思いがある。嵐ジェットをJALから感謝を込めて、嵐のために作った」との機体にかける思いを紹介。

 JALと嵐の関係については、9年前の2010年を振り返り、「嵐とJALの関係は9年前から始まった。当時の嵐は国立のコンサート、5大ドームでのコンサート、最初のアルバムでミリオンセラーを記録したり、紅白歌合戦に出場したりと非常にブレイクしたときだった。一方でJALは経営破綻から再生という厳しい時期だった。当時、我々が再生にあたって嵐の力を借りられれば、みんな元気が出るのではないか、お客さまも信じてくれるのではないか、との思いで嵐の門を叩いた」と紹介。

 実現後の展開としては、「先得というCMをずっと嵐を起用してやってきたが、これは早く買えば安く行けるもの。皆さんに日本全国、いろんな地域に行っていただいて、日本を元気にしようと、そんなテーマで嵐の皆さんとCMをやってきた。彼らが行く場所は観光地になる。ちなみに嵐の方が地方でコンサートをやるとなると、だいたい木・金・土・日・月がいっぱいになる。それだけ彼らには人を動かす力があると思っている」といった“嵐効果”に触れたほか、災害を受けた地域の応援などにも言及。「嵐と我々は日本を元気に、地域を元気にするために、(機体右側の)2010年当時の嵐から、(機体左側の)新しい嵐になるまで一緒に取り組みをやってきた。だから嵐に感謝の気持ちを込めて贈りたいと思っている。この飛行機は1年ぐらい飛ぶ。これからも日本の空を元気に、JALはこの飛行機で嵐をしっかりと応援していきたいと思う」とあいさつを締めた。

 そして、お披露目会には嵐の松本潤さんが登場。司会者から機体の感想を問われると、「でかいっすね。でかい。そして、機体もかっこいい。羽根の感じとか、エンジンの感じとか含めて。なんか新しいですね。興奮します」とコメント。

 この段階では機体のロゴ部分がベールに覆われており、松本さんの「僕たち、嵐からファンの皆さんに20年の感謝を、そしてJALをご利用いただいているお客さまに感謝を込めて、このタイトルにさせていただきました。それではお願いします」の言葉を合図に幕が下ろされ、「20th ARASHI THANKS JET」のロゴが登場。アンベールされた機体を見た松本さんは、「すべてが見えましたね。本当に感謝しています。このようなタイミングで20周年のタイミングで、9年間やらせていただいて、そのうちの20周年だからせっかくなんで新しくなったA350で特別塗装機を作っていただける。うれしいなと思っています」と感想を話した。

機体の「20th ARASHI THANKS JET」「Airbus A350」のタイトルをアンベール
機体の右側面には2010年就航の初代・嵐ジェットに描かれた“9年前”の嵐
機体の左側面はその9年後、未来を見据える“今”の嵐

 その後、お披露目会では松本さんとJAL本田氏とのトークセッションが行なわれた。

司会者:まず最初に松本さんにお話をうかがってまいりたいと思います。この20th ARASHI THANKS JETですが、先ほどおっしゃったように、機体左側には現在の嵐、機体右側のお顔は9年前の嵐ということで、9年前のご自身、メンバーのお顔をご覧になって、この9年間でご自身、あるいは嵐としてここが大きく変わったというところなどお聞かせいただきたいと思います。

松本さん:大人っぽくなったんじゃないですか(笑)。おじさんになったって言ったらそうかも知れませんし。若いですね、こうして最初のころの顔を見ると。

 一番最初にJALさんにお世話になって、CMに出させていただくようになって、まさか自分たちの顔が機体に描いてもらえるなんてことは想像していなかったので、そんなこと……って思ったのを思い出します。

 一番最初の顔と、今の顔を両面に入れていただくというのが、すごくうれしかったです。そうしたいんだという話をうかがったときに、JALさんの愛情を感じました。

司会者:同様に本田さん、9年間を振り返っていかがでしょうか?

本田氏:冒頭で少し話しましたが、嵐の方々と一緒にやらしていただいたっていうのが、社員の励みになったんですよね。相葉さんが話してましたけど、JALの飛行機に乗るとCA(客室乗務員)から「ありがとうございました」とすごく言われると。

松本さん:言われますね。

本田氏:松本さんも?

松本さん:えぇ。

本田氏:やっぱりそれだけ社員が勇気付けられたということなんですよね。それから「先得」という運賃で国内にたくさん行こうという形で一緒にやってきましたし、国内線で無料Wi-FiというCMを嵐にやっていただいた。業界として画期的なことで、無料で飛行機のなかでWi-Fiが使えるというのはなかったことなんですが、それを嵐の方と一緒になってプロモーションさせていただいた。我々としては9年間、この関係を経て、この絵に行き着いたと感慨深いものがある。

松本さん:うれしいです。ありがとうございます。

司会者:つながりや絆も感じられるデザインかなと思います。松本さん、20th ARASHI THANKS JETはJALの嵐特別塗装機としては6代目となりますが、歴代の特別塗装機で特別な思い入れのある塗装機などはございますか? または一番のお気に入りなどあればお聞かせいただければと思います。

松本さん:リーダーが描いたの(4代目)はすごく覚えていますね。一番最初のはビックリしましたが、あと、HAWAII JET。1代前ですよね。

 このあいだ、嵐でロサンゼルスに行ったんですよ、仕事で。僕らが東京に帰ってくる便の隣に、関空行きのJALの飛行機があって、それがたまたま嵐ジェットで、みんなでそこで写真を撮ってました。

本田氏:それ、ちょっと配慮不足じゃないですか。嵐の飛行機にした方がよかったんじゃないですか。

松本さん:いやいや、逆にそれに乗るんだったら僕らは写真撮れなかったですよ。なので、すごくラッキーでしたね。うれしかったです。

 あとはやっぱり、5年前にハワイでライブをやらせていただいて、そのときはJALさんにとてもお世話になったんですよ。っていうのは、自分たちのコンサートの機材などがたくさんありますので、それをどのように運ぶかということで、船でももちろん運んだんですけど、それだけでは追いつかないところを、JALさんが機体にスペースがあるときに常に荷物を運んでくださってコンサートが実現して、あのハワイのライブはJALさんのおかげです。改めて感謝申し上げます。

司会者:こちらこそ感謝の気持ちでいっぱいです。本田さんはいかがですか?

本田氏:オリンピックを控えて、大野さんにデザインしていただいたデザインは素晴らしいと思いましたが、僕もやっぱり1号機目ですかね。1号機目の絵は、「僕の見ている風景」のアルバムのデザインですよね。そのなかで、実はその1曲目に入っているのが「movin' on」という曲なんですけど、我々が再生したときにCMの楽曲だったんですよね。

松本さん:「movin' on」を聴くと、JALのCMのイメージがあります。それをテーマに詞を書いたわけではないと思うんですけど、すごくあのCMにピッタリの楽曲になったと思っています。

本田氏:ハワイとかのコンサートを見させていただいたりしたんですけど、松本さんってものすごくストイックな形で、お客さまをとことん喜ばせようといろいろと演出を考えられているんですね。東京ドームのコンサートに行ったときも、ステージの前の方だけが楽しむのかと思ったら、アドバルーンのようなものやはしご車のようなもので3階の奥まで行かれたり、手押し車のようなものでいろいろなところに行かれたり、いろんな配慮をされているなと思いました。我々もお客さまに喜んでもらえるサービスをしなければならないと、本当に参考になりました。

司会者:我々も精進しなくては、というところですね。それでは最後の質問です。多くの嵐ファン、多くのお客さまへの感謝の気持ちを乗せて20th ARASHI THANKS JETは明日(11月26日)より運航を開始しますが、お2人にとって次の20年はどんな自分になっていたいでしょうか?

松本さん:難しいですね。20年って相当長かったので、僕は。

 20年後、僕、56ですから、還暦ちょっと前ですよ。僕のまわりの先輩方で、もうすぐ還暦という方がいるので、その人たちの年代かぁ、という感じですね。全然想像がつかない。

 歌って踊ってますかね~?

司会者:私たちも想像するのが楽しみです。

松本さん:それには、医療の発展しかないんじゃないですかね(笑)。なんとかして進んでいただきたいと思いますけどね。もちろん自分でも努力できることはしたいと思います。でも役者さんや歌舞伎俳優の方も、お年になっても踊ってらっしゃいますしね。

本田氏:松本さんだったら、歌って踊れてると思います。

松本さん:歌って踊れてたらいいですけどね~。どうなんでしょうね~。全然想像もつかないですね。

司会者:本田さんは20年後、いかがですか?

本田氏:その質問、私にいります?(笑)。私の話をしてもしょうがないので、20年後のJALということでお話をさせていただきたいと思いますけれども、さっき松本さんの姿勢の話をしましたけど、お客さまのために一生懸命サービスし、よいものを出していこうということを考えて、そしてお客さまから愛される社員、お客さまに愛される会社、こういった20年後の会社にしたいと思います。

松本さん:“より”ですね。今以上に。

本田氏:ありがとうございます。

司会者:では、松本さんにいろいろとお話をうかがってまいりましたが、最後に皆さまにメッセージを頂戴できますでしょうか。

松本さん:20年のタイミングで特別塗装機を作っていただけたことを本当に感謝しています。ありがとうございます。また、嵐のファンの方たちはJALに乗ってくれると思うので、旅の思い出を、嵐ジェットで作ってもらたらよいなと思っています。

 先ほど初めて乗せていただいたんですけど、まぁ広い。画面がどの席にも付いてて、コンセントもありますし、今まで以上に快適な空になると思うので、ぜひA350をお試しください。

 お披露目会では最後に、松本さんやJALのCA、社員らが機体の前に集まり、松本さんの号令一下、紙ヒコーキを飛ばしてお開きとなった。