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羽田空港着陸や格納庫へのプッシュバックシーンも紹介。JAL、エアバス A350初号機・日本到着イベント
「未来の飛行機」「機内が大変静か」と担当機長
2019年6月14日 15:22
- 2019年6月14日 到着
- 2019年9月1日 就航
JAL(日本航空)は6月14日、羽田空港(東京都大田区)において、エアバス A350-900型機の初号機(登録記号:JA01XJ)到着イベントを実施した。
同機はエアバス本社や工場のあるフランス・トゥールーズを現地時間6月13日に出発。フェリーフライト(JL8102)を経て、6月14日7時46分に羽田空港B滑走路に着陸。同56分にJALメインテナンスセンター2前の駐機スポットに到着した。
その後、トーイングカーによって格納庫内へと移動。JAL 代表取締役社長の赤坂祐二氏をはじめ多くの同社社員が見守るなか、代表取締役会長の植木義晴氏とともに、フェリーフライトを担当した機長の宮下篤氏と仲本大介氏が機内から現われ、拍手で迎えられつつタラップを降りた。
到着イベントではまず赤坂氏が登壇。2013年10月にA350型機の導入を決定して以来、「5年8か月、社員一同、この飛行機を迎えることを心待ちにして入念な準備を行なってきた」と前置き。低燃費、低騒音、広い客室空間を持つとともに、安全性、整備性においても極めて優れた飛行機であると確信しており、「9月からの羽田~福岡線を皮切りに、皆さまにご提供させていただきます」と自信を見せた。
また、イベント開始前に植木氏からログブック(航空日誌)を手渡されたことに触れ、同機は紙のログブックを使わない国内初の飛行機となると説明しつつ「(ログブックとは)何十年も付き合ってきたが、元機長の植木会長から手渡されるのはうれしい」と、整備畑出身の赤坂氏らし感想を笑顔で述べた。
続いて社長時代にエアバス A350型機導入を決めた植木氏は、「6年前の決断は正しかった。その自信を持って羽田に帰ってくることができた」とコメント。2012年2月に社長就任、同7月から後継機選定を開始、2013年10月に導入発表と極めて短期間であり、加えて脱ボーイングとなるエアバス機採用という難しい決断を迫られたなかで、間違いのない選択をしたとの意向を示した。
また、機内に関しても「趣向を凝らしてJALらしさを表現」できていると高評価。今回の到着イベントでは機内の公開はされなかったが、「(機内)中央にあるハットラックに新しい工夫をしてある」と紹介した。
フェリーフライトを担当した2名の機長はエアバス A350型機について、宮下氏は「大きな飛行機だが、パイロットの要求に機敏に反応してくれる。エアバスのサイドスティックは初めてだが、まったく違和感がなかった」と、仲本氏は「翼端まで鳥のような翼を持った飛行機。空力的にも非常に優れており、性能のよい機体なのでその分燃費がよくなっている」と、こちらも同じく高評価。
また、今回のフライトでは一部サトウキビを原料としたバイオジェット燃料を使用したものの、「通常のジェット燃料と変わらず使用できた」(仲本氏)とコメント。今後の普及に期待したいと述べた。