ニュース

JAL、福岡空港に国内線最上級ラウンジ「ダイヤモンド・プレミアラウンジ」開設

リニューアルしたサクララウンジと併せて3月30日オープン

2017年3月30日 リニューアルオープン

福岡空港にJALダイヤモンド・プレミアラウンジが誕生

 JAL(日本航空)は3月28日、福岡空港国内線エリアに新設するダイヤモンド・プレミアラウンジおよび、リニューアルするサクララウンジのメディア向け内覧会を実施した。この新ラウンジはターミナルビル2階にエントランス、3階にラウンジの構成となっており、両ラウンジを合わせた面積は従来の2倍以上に拡大。ほぼすべてのエリアが滑走路に面した空間となっているのが特徴で、大きなガラスには特殊コーティングを施すことにより夜間の映り込みを減少、眺望を確保しているという

 オープンは3月30日となっているが、空港全体の工事に伴い専用保安検査施設など、一部施設は2017年秋以降の完成が予定されている。従来のサクララウンジは3月29日の営業終了とともに閉鎖となる。

ラウンジ運用時間

ダイヤモンド・プレミアラウンジ:6時~最終便出発まで
サクララウンジ:6時~最終便出発まで

レセプション前で主催者やデザイナーによる挨拶が行なわれた
日本航空株式会社 執行役員 旅客販売統括本部副本部長 柏頼之氏

 新たなラウンジは先にオープンした新千歳空港国内線ラウンジなどと同様、乃村工藝社のインテリアデザイナーである小坂竜氏が手がけたもので、「日本のたたずまい」をコンセプトとしたデザインを採用。和の素材が持つ風合いを活かしつつ、福岡の伝統工芸を随所に織り交ぜ、落ち着きを感じる上質な空間に仕上げられている。また、エントランスなどには、さまざまな分野のスペシャリストで構成される「チームラボ」による新作デジタルアート、日本を代表する書家の紫舟(ししゅう)氏による書なども配置されている。

 内覧会終了後、主催者を代表してJAL執行役員 旅客販売統括本部副本部長 柏頼之氏が挨拶。同社では2016年6月の新千歳空港を皮切りにラウンジのリニューアルが続いているが、この新ラウンジは「今、ナンバーワンの国内線ラウンジであると自負している」とコメント。その特徴については「(従来のサクララウンジは)混雑することがあったが、ごゆっくりおくつろぎいただける」「ランウェイ(滑走路)に面しており、明るく開放感のある空間となっている」点などを挙げ、さらに「上野焼、八女提灯、久留米絣など、福岡ならでは九州ならではのものを配置」していると説明した。

株式会社乃村工藝社 A.N.D.デザイナー 竹内宏法氏

 内装を担当した乃村工藝社からはデザイナーの竹内宏法氏が出席。「新千歳、那覇に続き多くの関係者の力を合わせて会心のラウンジができた」と前置きしつつ、「JALらしい温かみのある素材と、JALらしいカラーリングをベースにインテリアをデザインした」とコンセプトを説明。その特徴として「(大きな窓により)今まで以上に広さ感があり、お客さまにもゆっくりとくつろいでいただけるラウンジになっている」としたほか、ダイニングエリアの天井に配置した「久留米絣」「八女提灯」など、「福岡や九州の伝統的な工芸品、若手作家の工芸品や民芸品もあり、九州地方の魅力を表現している」とコメント。「遠方からのお客さまには新しい九州の魅力を発見」「地元のお客さまにも誇りに思っていただける」ようなラウンジになっていると確信していると述べた。

ターミナルビル2階のラウンジ入口。2017年秋以降となる本オープンまではダイヤモンド・プレミアラウンジ利用者用の専用入口となる
入口を入ったところ。取材時は未設置だったがチームラボのデジタルアートが飾られる
地図。デジタルアートが設置されている壁の奥にダイヤモンド・プレミア専用保安検査場が設けられ、直接ラウンジにアクセスできるようになる予定
奥のドアが出発ロビー側
出発ロビードアの手前に保安検査場が設置される。本オープン後はJGC(JALグローバルクラブ)などステイタス保持者用入口になる
出発ロビー側のエントランス
レセプションは3階
エスカレータを上がったところに無限大「∞」をモチーフにした紫舟氏の書がある
受付。左手がサクララウンジ、右手奥がダイヤモンド・プレミアラウンジ
ラウンジ内の地図
受付横に喫煙室が設けられている
2つのドアを通って喫煙室へ

ダイヤモンド・プレミアラウンジ

 国内線最上級ラウンジとなるダイヤモンド・プレミアラウンジは羽田空港、新千歳空港、伊丹空港に次いで4カ所目となる。大きな“かまど”のようなダイニングテーブルを持つダイニングエリアやメインエリアなど、5つのエリアで構成される。

 ほぼすべての席にコンセントを用意するほか、無料Wi-Fiインターネット、複合機、電気式テンキーロックを備えたロッカーを装備。電動マッサージチェアも2台設置される。

 サクララウンジと大きく異なるのが充実した軽食サービス。国際線ラウンジで提供されているJAL特製ビーフカレーをベースにした具をフォカッチャ生地で包んだ「JAL特製焼きカレーパン」をはじめ、三日月屋のクロワッサン、福岡産あまおうジャムを使った「JAL特製ストロベリーデニッシュ」、博多いもっ小屋の「鶏めし」「明太子」おにぎり、熊本県天草地方で栽培されている「万次郎カボチャ」を使用したスープなど、九州の味も織り交ぜた軽食を揃えている。提供時間はスープ、パン、おにぎりなどが6時から、JAL特製焼きカレーパンは11時30分からとなっている。

ダイヤモンド・プレミアラウンジ
奥のドアを通ると……
長い通路がある
左手奥がラウンジ
ラウンジ手前に電話ブースとロッカー
電話ブースは3つ
ロッカーは電気式テンキーロックタイプ
左側がラウンジ、奥はトイレなど
通路のディスプレイ
メインエリア
壁際には個室感のあるソファ。サイドテーブルの下はキャリーバッグなどが入れられる収納スペース
コンセントを装備
「神輿」のようなイメージのソファが並ぶ中央部
壁際のソファよりは個室感が低め
和テイストな照明
照明部分にコンセントがある
窓に面したソファ。カウンターではなく個別に小さなテーブルが用意される
ビジネス利用にうれしいエプソン製の複合機を配置
神輿エリアの壁側は照明を落とした落ち着いたムードの部屋
小さなスタンド型テーブルを用意
コンセントはサイドテーブル後方
営業時にはマッサージチェアが置かれる小さな部屋が2カ所にある
中央部のエリアには大きなカウンターを設置
向かい合わせのカウンター席はパーティション代わりに陶器をディスプレイ
中央カウンターのソファ
コンセントは一口ずつ
中央カウンターの一端は大きなテーブルのような作り
ソファ形状が異なる
コンセントはこの位置
窓側は大きな窓に面したカウンター席
窓側カウンターのソファ
中央カウンターの壁側はJALカラーのパーティションで区切られたエリア。グループでの利用に便利そうだ
ラウンドしたフォルムのソファを配置
こんな位置にコンセントがある
かまどのようなテーブルを配置したダイニングエリア
博多いもっ小屋のおにぎり
三日月屋のクロワッサン
手前がJAL特製焼きカレーパン。奥がROYAL製の高菜パンとストロベリーデニッシュ
万次郎カボチャを使用したスープと味噌汁
ビバレッジカウンター。ビールは「ザ・プレミアム・モルツ」「ドライプレミアム豊穣」「エビス」「一番搾りプレミアム」の4種
ウイスキーと焼酎
ソフトドリンク。取材時は未設置だったがドリンクサーバーも用意される
ダイニングエリアの端にもソファを用意。シート下にコンセントがある
随所に陶器や民芸品がディスプレイされている
ピクトグラムは大きめで見やすい
女性用化粧室。中央がパウダーエリアになっている
男性用化粧室
個室

サクララウンジ

 ダイヤモンド・プレミアラウンジより広いスペースを持つサクララウンジ。インテリアの基本コンセプトは同様ながら、若干カジュアル方向に仕上げられている。設備面ではコンセントやWi-Fiインターネット、複合機、電気式テンキーロックを備えたロッカーなど、基本的な内容はほぼ踏襲する。飲食面はビール、ウイスキー、ソフトドリンク、おつまみ類のみ。

サクララウンジ
入口からラウンジ内を見る
地図
中央から左手のエリア。ランウェイに面しているので横に長い形状
左手のエリア
八女提灯がよいムード
向かい合わせながらゆったりとしたソファ
それぞれに下部収納付のサイドテーブルが付く
コンセントと1A対応のUSBポートを用意
壁側はパーティションで区切られたソファが並ぶ
こちらもコンセントとUSBポート付き
眺めのよいカウンター
電源は同様
電話ブースは3カ所
ここにも電源を用意
電気式テンキーロックタイプのロッカー
複合機
長いカウンターが配置される中央エリア。竹ひごをモチーフにした照明がアクセント
他エリアと比べて高い窓側カウンター
右手エリアとの間仕切りはグラスの返却場所とダストボックスを兼ねたカウンターになっている
右手はダイニングエリア
テーブル上には久留米絣があしらわれている
テーブル中央にはパーティションを兼ねた民芸品が並ぶ
両サイドは横長のソファを備えたテーブル席
窓際のカウンター席
ゆるい弧を描いたビバレッジカウンター。営業日にはドリンクサーバーが配置される
福岡の伝統工芸「上野焼」や「小石原焼」、民芸品などがディスプレイされている
左手エリアの奥が化粧室となっている
男性用化粧室
洗面台にはダイソン製のエアーブレイド タップを装備
小便器
個室
女性用化粧室。手前がパウダーエリアとなっている
ボウルタイプの洗面台を採用