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JAL、2017年度グループ入社式を羽田空港内JAL M2格納庫で開催

全34社、1672名の新入社員が集い、今後の活躍とチャレンジを誓う

2017年4月3日 開催

羽田空港JAL M2格納庫で、2017年度JALグループ入社式を開催

 JAL(日本航空)は4月3日、JALグループ会社合同の入社式「2017年度JALグループ入社式」を、羽田空港内のJAL M2格納庫で開催した。2017年度の新入社員は、JALグループ全34社合わせて1672名で、その全員がJAL M2格納庫に集まった。

JALグループ新入社員を前に祝辞を述べる、日本航空株式会社 代表取締役社長の植木義晴氏

 入社式では、まずはじめに、JAL代表取締役社長の植木義晴氏より、新入社員に対して祝辞および訓示が述べられた。「34社、1672名の新入社員の皆さんに、我々航空会社の聖地とも言えるこの巨大な整備ハンガーにお越しいただきまして、入社式を開催できることを本当にうれしく思っています。そしてなによりも、数多くある会社のなかから、皆さんがJALグループを選んでくださったことに、社員を代表してお礼申し上げます」。植木氏は、まずこのように新入社員に歓迎とお礼の言葉を述べた。

 続いて、「2012年に策定した5カ年中期経営計画は、新生JALにとって、株主、そして世間の皆さんに対する初めてのお約束でした。この経営計画には副題が付いていて、“高収益体質を確立し、新たな成長のステージへ”というものでした。先週の金曜日(3月31日)に(5カ年中期経営計画の)末日を迎え、社員の頑張りで素晴らしい業績を残し、そしてこの5カ年中期経営計画を完走し全員でゴールのテープを切ることができました。今こそ、新しい成長に向かって歩み出すときが来たと考えています」と、今後の成長への意気込みを述べた。

 ただ植木氏は、「成長というものを皆さんに誤解していただきたくはない。一般的に成長とは、規模や売上高を競うものと思われていますが、我々の目指すものはあくまでも企業理念の達成であり、世界で一番にお客さまに選ばれ、愛される航空会社になることです。選ばれ、愛されるためには、社会にとって価値ある会社でなければなりません。世の中のお役に立てる会社、これこそが我々の成長だと、皆さん肝に銘じていただきたいと思っています」と、成長に慢心することなく、今後も理想に向かって取り組んで行く姿勢を述べるとともに、新入社員に説いた。

植木氏の訓示を聞き入るJALグループ新入社員

 そして、「今、”ダイバーシティ”、多様性が重要であると世間で言われています。今日入社した皆さんこそ、その多様性の一員であります。入社したときでなければ気付けないことがあります。それを必ず声に出してもらいたい。我々は必ず皆さんの声に耳を傾けることをお約束します。今、皆さんが持っている無垢な心、旺盛な好奇心、燃えたぎるような情熱、それらが今JALグループにとって一番大切なものです。そのためにも、皆さん一人一人が持つ個性を失わず、夢を忘れず、いつまでも今日のようにキラキラした目の輝きを絶やさないでください。私はその夢の達成のために、必ず先頭に立つことをお約束します。ただ、私がふと後ろをふり返ったときに、必ず皆さんが付いてきてくれていると信じています。皆さんがJALグループを選んでくださったこと、決して後悔させません。なぜなら、今私の後ろには、夢を共有する多くの社員が付いてきてくれているからです。今のJALグループにとって一番の財産は、社員そのものだと私は感じています。これから共に世界一の航空会社を目指して努力していきましょう。そして、今日の入社本当におめでとうございます」と、新入社員を激励し、訓示を締めくくった。

JAL M2格納庫に、JALグループ34社、全1672名の新入社員が集った
新入社員の代表として、日本航空株式会社 業務企画職の松元誠也さんが宣誓

 続いて、JALグループ各社の代表が、新入社員を歓迎、激励する言葉を述べたあと、新入社員の代表として、JAL業務企画職の松元誠也さんが次のように宣誓を行った。「本日は、私たちのために、このような素晴らしい入社式を開催していただき、新入社員を代表して心より感謝申し上げます。憧れの格納庫で、尊敬する先輩方や頼もしい多くの仲間たちと共にこの日を迎えることができ、期待で胸が高まっています。ここにいる新入社員全員が、本日よりJALグループの一員となることを改めて自覚し、どのような状況でも諦めず、誠心誠意努力を続け、JALグループのさらなる発展に向けてまい進いたします。JALグループが破綻してこれまでの間、先輩方のたゆまぬ努力により一から築き上げられた信頼と実績は多大な物です。私たち新入社員は、与えられた環境を当たり前と思わず、常に周囲で支えてくださる方々やお客さまへの感謝の気持ちを忘れずに、社会に貢献していく義務があります。一人一人がJAL、という自覚を1日たりとも忘れることなく、我々の存立基盤でもある“安全運行”を確実に遂行していく所存です。

緊張の面持ちで宣誓書を植木氏に手渡す松元さん

 航空業界は2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を控え、ますます競争が激しくなることが予想されます。私たちが今後ともお客さまに最高のサービスを提供し、感動に値する快適性や利便性を追求するためには、お客さま視点を貫き、冷静に時代の変化を読み取る思考力や、多様性に対応できる柔軟な行動がさらに求められます。決して現状に満足することなく、全社員が一丸となり、常に謙虚に素直な心で地道な努力を積み重ねていきます。我々新入社員は、新たなスタートに立ち、希望で胸が膨らんでいます。それと同時に、これから未知の世界に足を踏み入れるという不安もありますが、この場にいらっしゃる先輩方のご指導の下、歩んでいきたいと考えています。今日から私たちは、強い使命感と熱い心を持って、JALグループを世界で一番お客さまに選ばれ、愛される航空会社にするためにチャレンジすることをここに誓い、宣誓の言葉に代えさせていただきます」。

 そして、新入社員全員が赤と白、黒の紙を掲げて鶴丸マークの人文字を作るとともに、JALグループ入社式で恒例となっている、新入社員がメッセージを書き込んだ紙飛行機を、“明日の空へTAKE OFF!”のかけ声とともに飛ばすセレモニーが行なわれ、入社式は終了した。

赤と白、黒の紙を手に、「一人ひとりがJAL!」のかけ声とともに、鶴丸マークと「TAKE OFF」の人文字を作成
植木氏を先頭に全新入社員が整列し記念撮影
植木氏も加わり、恒例となっている新入社員による紙飛行機を飛ばすイベントも実施
「世界で一番お客さまに選ばれ、愛される航空会社になりましょう。明日の空へ、TAKE OFF!」のかけ声とともに、全新入社員が紙飛行機を飛ばした
入社式終了後、グループ会社ごとに新入社員が集まり、各社代表による訓示や辞令の手渡し、記念撮影などが行なわれた
囲み取材に応じた新入社員の皆さんと植木氏。新入社員の皆さんは、左からJAL 業務企画職 事務系の宇都宮直人さん、JALスカイ メインベースコースの佐藤唯さん、 JAL 客室乗務職の渋谷夏絵さん、JAL 業務企画職 技術系の世古明史さん、JAL 運航乗務職訓練生の長崎智大さん。全員が、今後の期待と努力を、初々しい言葉で述べた
植木氏は、今後の目標について「次は、新しい成長に向かって全員で力を合わせて行きたい」とコメント。また新入社員について「表情を見て非常にたくましく思うし、今日仲間が増えたことをうれしく思います」と述べた