ニュース
JAL、6月29日にリニューアルオープンする新千歳空港のサクララウンジとダイヤモンド・プレミアラウンジを公開
新メニュー「JAL特製焼きカレーパン」などもお披露目
2016年6月28日 17:57
- 2016年6月27日 公開
- 2016年6月29日 オープン
JAL(日本航空)は6月27日、新千歳空港で6月29日からリニューアルオープンするラウンジのセレモニーを行ない、招待客と報道陣に新ラウンジを公開した。2階から3階へと移動したラウンジは従来の約2倍の面積に拡大し、リニューアルされた「サクララウンジ」と、新規オープンとなる「ダイヤモンド・プレミアラウンジ」で構成される。ラウンジは滑走路に面した側がすべて窓となり、飛び立つ飛行機や北海道の雄大な景色を見渡せる開放的な空間となった。
両ラウンジともに内装は乃村工藝社のインテリアデザイナーである小坂竜氏が手がけ、和の素材の風合いを活かしつつ、同社のコーポレートカラーでもある赤を用いながら、派手にならない落ち着いた色調で統一。チームラボによるデジタルアートや、書家/アーティストの紫舟(ししゅう)氏による書をモチーフにした彫刻など、上質でくつろぎの空間を演出する芸術作品も各所に配置した。
ダイヤモンド・プレミアラウンジでは軽食サービスを充実させた。国際線ラウンジで提供しているJAL特製ビーフカレーをベースに開発した「JAL特製焼きカレーパン」を新たに提供するほか、北海道産ポテトなどを使った具だくさんのスープ「トマトポテトチャウダー」や、味噌汁などが用意される。おにぎりと富良野小麦を使ったクロワッサンなどのパンは終日提供される。JAL特製焼きカレーパンは新千歳空港では毎日11時30分から提供されるが、羽田空港のダイヤモンド・プレミアラウンジでも7月1日から提供が始まる。
さらにサクララウンジも含めた新千歳空港の両ラウンジで、北海道産の食品や酒類、リフレッシュのためのグッズなどを多数用意する。いずれも「北のハイグレード食品+」「きらりっぷ」「ヘルシーDo」「北海道HACCP」といった一定の品質基準、検査基準を満たした認定品で、こちらについては6月29日から7月31日まで楽しめる(これらは羽田空港では提供されない)。
JALの執行役員・商品サービス企画本部長の加藤淳氏は、新しいラウンジについて「コンセプトは“日本のたたずまい”を中心に据えた」と語り、「かまど、みこしなど日本の特徴を取り入れたダイニングテーブル、くつろぎと収納機能を両立させたソファなど、高いデザイン性と実用性を備えた最上級ラウンジにふさわしい空間になった」と説明した。
内装を担当した乃村工藝社からは、デザイナーの竹内宏法氏がセレモニーに出席。「これまでは日本の伝統、様式に重きをおいてきたが、今回は地域の個性をより打ち出せるよう(今後の他空港での展開も考慮して)デザインした。差別化ポイントは色気。全体的に赤みの入った素材で、ダイヤモンド・プレミアラウンジはさらに素材で赤の表現を出すようにしている」と話した。さらに、随所に設置している芸術作品については、「北海道の作家さんのものを採用している。そういう作家さんから出てくる匂いとか雰囲気は、いままでその人が積み重ねてきた北海道での経験、人生が出ていると思う」とも述べた。
立体の書を制作した紫舟氏は、彫刻作品にした理由について、「私たちはいろいろなものを思い込みで見ていることがたくさんあると思う。文字は平面の紙に書かれていて2次元であると思われているが、実は文字は紙が生まれるよりも前に誕生している。(文字は)平面ではなく立体だったという思想で、文字を平面や伝統から開放し、立体にした」と解説した。
3つの書の内容に関しては「北海道なので自然の言葉をたくさん集めている」とのこと。日本で最も四季がはっきりしているとされる北海道の「春夏秋冬」と、「無味無臭ではなく、そこで暮らす人々や季節の移り変わりを香りとともに運んでくれる」として、北海道の空気や水を表した「風水香」、そして「遠くまで景色が見えるようになる雨上がり、ラウンジの広い眺望も予見させる言葉にしたいと思った」ことから「雨上天澄」をそれぞれ選んだという。