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“沖縄にトリを”――ANAと沖縄がともに発展を目指す「Tastes of JAPAN by ANA OKINAWA」記者発表会
2017年8月26日 06:00
- 2017年8月25日 実施
ANA(全日本空輸)と沖縄県は8月25日、日本各地の食材や観光地などの魅力を国内外に発信する「Tastes of JAPAN by ANA」の第17弾として、9月~11月に実施する「Tastes of JAPAN by ANA OKINAWA」の記者発表会を那覇市内で実施した。
2013年9月にスタートしたTastes of JAPAN by ANAは、3カ月を1クールとして3県ずつ取り上げ、今回の2017年9月~11月で岩手県、兵庫県、沖縄県をピックアップし、ついに47都道府県の企画が完結する。
記者発表会に登壇したANA 代表取締役社長の平子裕志氏は、「いよいよ9月から11月までの3カ月間、Tastes of JAPAN by ANA最後の取り組みとなる沖縄県、兵庫県、岩手県の企画がスタートする。今年の沖縄県は本土復帰から45年の節目の年。温暖な気候に恵まれ、四方をエメラルドグリーンに輝く海に囲まれ、美しく咲き誇る花や、動植物など数多くの資源に恵まれている。この魅力あふれる沖縄県をTastes of JAPAN by ANA OKINAWAを通じ、観光、食材、お酒の面から地元と一体となって国内外に情報発信していく」と主旨を説明。
加えて、那覇空港の沖縄貨物ハブや、MRO Japanの整備基地設置、ピーチ(Peach Aviation)やバニラエアといったグループのLCCによる送客、「ツール・ド・おきなわ」や「NAHAマラソン」への協賛、「チーム美らサンゴ」によるサンゴ再生プログラム、記者発表会で司会を務めた坂口CA(客室乗務員)ら2名を沖縄市へ「地域おこし協力隊」として派遣するなど、沖縄県とのさまざまな関係を紹介し、「今後もANAグループは、沖縄県の皆さまと一体となって、国内外からの誘客に努めていく」と語った。
繁忙期を過ぎた9月~11月に沖縄県を取り上げることについては、「4年間やってきたTastes of JAPAN by ANAが最終クールを迎える。9月~11月という時期にこだわったわけではなく、最後のトリを沖縄県に締めていただきたいという思いで、このタイミングで設定した」と理由を明かし、「国内線の売り上げの約18%が沖縄路線に関係するもので、非常に大きな比重を占める。加えて、観光に関する資源の豊富さや、ビジネスでも貨物物流基地やMRO Japanの整備基地などをお願いしている状況なので、沖縄への思いは非常に強い」と説明した。
沖縄県知事の翁長雄志氏は、平子氏と発表会前の会談で沖縄観光の将来について“夢のある、希望ある話”をしたといい、「6月の宮古~中部線の新規就航はじめ、日頃から那覇空港みならず、県外と県内/離島を結ぶ各路線により多くの観光客を送客いただくとともに、那覇空港を拠点とした物流貨物ハブにも、物流インフラとして沖縄振興の一翼を担ってもらえている」と感謝の言葉を述べた。
また、Tastes of JAPAN by ANA OKINAWAで沖縄の食を紹介することについて、「沖縄の食文化には、中国との交流をとおして医食同源の考え方が広く浸透しており、それを表現する『ヌチグスイ』という方言がある。命の薬という意味。食だけでなく、心や体が癒やされて元気になることに対しても使われる言葉。琉球王朝時代の宮廷料理は医食同源の考えに基づく栄養バランスのよい食事として注目されている。本プロジェクトを通じて、沖縄の食文化をはじめ、観光客の皆さまが改めてさまざまなヌチグスイの魅力に触れ、沖縄に繰り返しお越しくださることを期待している」と話した。
さらに沖縄観光産業については、「昨年度(2016年度)は入域観光客数が約877万人となり過去最高を更新した。沖縄県では今後も成長著しいアジアの中心に位置する地理的優位性と、独自の歴史や伝統文化、豊かな自然環境などのソフトパワーを活かした観光施策を力強く推進し、農林水産業、製造業など他産業との連携強化を図りながら、世界水準の観光リゾート地形成に向けて取り組んでいく」と意欲を示した。
閉会の挨拶を行なったANA 執行役員 九州支社長の宮川純一郎氏は、「ANAの航空事業、旅行事業は沖縄とともに発展したと思っている。今回、あらためて沖縄の魅力について、いろいろな形で発信させていただきたい。これからも本邦最大の国内線、国際線ネットワークと高品質なサービスで、沖縄と世界、世界と沖縄をつなぐ翼として、沖縄県の発展のために微力ながら貢献していきたい」と、ANAと沖縄県の関係の強さをあらためて強調して会を締めた。
Tastes of JAPAN by ANA OKINAWA
機内提供メニュー
国際線のファーストクラス、ビジネスクラスを中心に、沖縄県産食材を使ったメニューを提供。今回は国内線のプレミアムクラスでも、「琉球ハブボール」を無償提供する。
いぶり島豆腐
沖縄の島豆腐を味噌ベースのタレに漬け込み、桜のチップでいぶして燻製に。
提供路線:欧米・シンガポール路線(日本発、一部路線を除く)
提供クラス:ファーストクラス
提供期間:2017年9月~11月
島らっきょう塩漬け
島らっきょうに沖縄県産の塩をなじませて、適度な辛味、かすかな塩味、しゃきしゃきとした食感を引き出した。
提供路線:欧米路線(日本発、一部路線を除く)
提供クラス:ファーストクラス
提供期間:2017年9月~11月
アグー豚もろみ丼
霜降り肉で脂に甘みと旨みがあると評価されている沖縄固有の「アグー豚」のロース肉を厚み1cmに切って丼に。
提供路線:ヨーロッパ路線(日本発、一部路線を除く)
提供クラス:ビジネスクラス
提供期間:2017年9月~11月
くがにちんすこうプレミアム沖縄の塩味
琉球王朝時代のちんすこうの原型である丸型で、保存料などの添加物や着色料は使っていない。「くがに」とは「大切なものが輝いている様」を意味する。
提供路線:大連・杭州路線(海外発、一部路線を除く)
提供クラス:ビジネスクラス
提供期間:2017年9月~2017年11月
ラウンジ提供メニュー
深夜便出発旅客を対象に、注文を受けてから調理するレストラン形式のラウンジ「DINING h」などで、沖縄県産の食材を使った料理やスイーツを提供する。
もとぶ牛ロースステーキ 浜比嘉島大粒塩とともに
甘く、柔らかく、風味豊かな沖縄ブランドの黒毛和牛「もとぶ牛」のステーキ。浜比嘉島大粒塩とともに。
提供ラウンジ:羽田空港 国際線 ANA SUITE LOUNGE DINING h
提供期間:2017年11月
島豆腐ステーキとあぐー豚年輪焼き
島豆腐ステーキとあぐー豚年輪焼きを、和風ステーキソースなど2種類のソースで味わえるのに加え、島豆腐をほぐして数種の野菜と混ぜ合わせチャンプルとしても楽しめる。
提供ラウンジ:羽田空港 国際線 ANA SUITE LOUNGE DINING h
提供期間:2017年11月
ANAオリジナルパフェ 沖縄
焼きサーターアンダギーやシークヮーサーシロップで漬け込んだ沖縄産アセロラ、塩ちんすこうややんばる糖に沖縄ラムを利かせたアイスクリームを使い、“沖縄の秋”をイメージしたパフェ。
提供ラウンジ:羽田空港 国際線 ANA SUITE LOUNGE DINING h
提供期間:2017年11月
沖縄県産シークヮーサージュレとハーブジュレ
ハイビスカス入りの7種のハーブを組み合わせたハーブティーとフランス産のハチミツで作ったゼリーの上に、柑橘の果肉と沖縄県産シークヮーサージュレをトッピング。
提供ラウンジ:成田・羽田空港 国際線 ANA SUITE LOUNGE
提供期間:2017年9月~11月
島一番のタンカンドレッシング
沖縄の柑橘系フルーツ「タンカン」を使用したタンカンドレッシング。柑橘系の爽やかな酸味と濃厚な甘さを活かした。ビュッフェ形式で提供されるサラダにかけるドレッシングとして提供する。
提供ラウンジ:成田・羽田空港 国際線 ANA SUITE LOUNGE
提供期間:2017年9月~11月
沖縄県産黒糖ロール
沖縄県産黒糖を練り込んだソフトロール。ほんのり甘く、黒糖の香りがする。
提供ラウンジ:成田・羽田空港 国際線 ANA SUITE LOUNGE
提供期間:2017年9月~11月
ラウンジで「國酒」を提供
羽田空港 国内線、成田空港 国際線のANA LOUNGE内に設けられた「國酒」特設コーナーで、沖縄県産泡盛12銘柄を提供。通例では1つのラウンジで1カ月4銘柄ずつを提供していたが、今回は2カ所のラウンジで1カ月2銘柄ずつ提供する。
記者発表会で国泉泡盛の「どなん」を紹介した八重山ビジターズビューロー 副会長で与那国町長の外間守吉氏は、「ANAの機材は与那国に飛んできていないが(笑)、こうして取り上げてもらえて喜んでいる。販路に苦労している。沖縄本島から離れていて、輸送コストのリスクもあり、少々お手元に行き届くのが難しいと思っている」と販売の苦労を述べ、「一杯クッと飲んで、それから徐々に口に含みながら飲むとまろやか」とお勧めの飲み方を紹介した。
羽田空港 国内線 ANA LOUNGE、2017年9月提供
・宮里酒造所「春雨『カリー』(30度)」
・沖縄県酒造協同組合「南風3年古酒(35度)」
羽田空港 国内線 ANA LOUNGE、2017年10月提供
・北谷長老酒造工場株式会社「北谷長老(30度)」
・株式会社多良川「多良川(30度)」
羽田空港 国内線 ANA LOUNGE、2017年11月提供
・有限会社金武酒造「龍ゴールド(25度)」
・株式会社久米島の久米仙「久米島の久米仙(30度)」
成田空港 国際線 ANA LOUNGE、2017年9月提供
・国泉泡盛合名会社「どなん(30度)」
・ヘリオス酒造株式会社「くら3年古酒(25度)」
成田空港 国際線 ANA LOUNGE、2017年10月提供
・瑞泉酒造株式会社「瑞泉青龍3年古酒(30度)」
・合名会社田嘉里酒造所「田(まるた) 泡盛」
機内番組
ドローンで上空から撮影した景色や食の魅力を紹介する、約25分間のオリジナル機内番組「SKY EYE~空からのメッセージ~ 沖縄編」を、国際線全便で11月~2018年1月、国内線で11月の奇数便で放映(いずれも一部機材を除く)。
今回は、これまで同番組でナレーションを務めてきた余貴美子氏が、自ら「沖縄は自分が出演して紹介したい」と特別出演。風景などの紹介に加え、余貴美子氏がやんばるでカヌーに乗ったり、名護市のお店で泡盛を飲んだりする内容も含まれる。
機内誌
ANA機内誌「翼の王国」に掲載されている各地の美味しいものを紹介するコーナーで、11月号は「シークヮーサー」を取り上げる。