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ANA、圏央道開通で訪問がラクになる茨城県PR「Tastes of JAPAN by ANA IBARAKI」スタート

横綱・稀勢の里誕生や朝の連ドラ「ひよっこ」が4月放送開始でPRの好機

2017年2月21日 発表

ANAが茨城県PRプロジェクト「Tastes of JAPAN by ANA IBARAKI」を3月~5月に実施。写真は、茨城県つくば市出身のCA(客室乗務員)である小谷沙耶香さん(左)と、機内番組でのガイド役も務めた、いばらき夢ガイドの大高牧子さん(右)

 ANA(全日本空輸)は、日本各地の地方の魅力を国内外に発信するプロジェクト「Tastes of JAPAN by ANA」の第15弾として、2017年3月~5月の3カ月間、長野県、茨城県、高知県を特集する。このうち、茨城県での取り組みとなる「Tastes of JAPAN by ANA IBARAKI」についての記者会見を2月21日に実施した。

 Tastes of JAPAN by ANAは2013年9月にスタートした地域発信プロジェクトで、3カ月のサイクルで3件ずつを取り上げ、47都道府県すべてを紹介するというもの。ANAの機内サービスやWebサイト、通信販売などを通じて各都道府県の「食」「酒」「スイーツ」「文化」などを発信する。

全日本空輸株式会社 取締役 常務執行役員 志岐隆史氏

 記者会見で挨拶したANA取締役 常務執行役員の志岐隆史氏は、「Tastes of JAPAN by ANAは国際線のいろんな場面で、SKY EYEで機内番組でCNNでも取り上げられている状況でもあるので、茨城のよさを全世界、日本中にアピールできれば」とし、「外国のお客さまも自分で行きたいところを探す状況。パンフレットを拝見して、『えっ!? こんなところがあるんだな』とびっくりするようなきれいなところや美味しい食べ物がたくさんあると再認識した。こうした小さなビックリを全世界に広めていければ、ますます全世界のお客さまがここへ行ってみようと思って、それが独自のネットワークで広がっていくという、よい循環ができればという思いを込めて展開していきたい」と企画の意図を紹介。

 言葉にある“小さな発見”ついて尋ねると、「ネモフィラのブルー。偕楽園の梅林のイメージがあるが、一面があのブルーはまったくイメージがなくて、これを外国のお客さまが見たらビックリするだろうと思う。外国の方は、自分で発見したものをアピールして、『こんなものを俺が見つけたぞ!』というものがドッと広がるという拡散の仕方が最近は多い。あまり意図して“コレ”と出さずに自然にあるものが目に触れるのはすごく大事だと思う」とコメントした。

 ちなみに、茨城県には茨城空港がある一方で、ANAはこの空港に就航していない。「開港の際にANA総合研究所が調査のお手伝いをしたが、残念なことに便が就航していない。成田、羽田をたくさんの茨城県の方にもご利用いただいている」と説明。今後も具体的な就航の予定はなく、「近県もあるので、成田などとは違ったチャーター便などは検討できるかもしれない。旅行代理店さんとの相談」と話すに留めた。

茨城県知事 橋本昌氏

 続いて挨拶した茨城県知事の橋本昌氏は、「鹿島アントラーズがFIFAクラブワールドカップで準優勝。稀勢の里が横綱になって、国内の方には茨城に来ていただいて稀勢の里のふるさとをどんなところかと見に来ていただければありがたい。時期的にも3月から5月はちょうど梅祭りの季節。3月には例えばネモフィラ(国営ひたち海浜公園)は2016年シーズンは60万人。笠間の陶炎祭(5月)は2016年に56万人に来ていただいた。4月からはNHKの連続テレビ小説『ひよっこ』が始まる。ちょうどよい時期にやっていただける」としたほか、「圏央道(境古河IC:インターチェンジ~つくば中央IC間)が2月26日に開通するので、関西方面など東名高速からも茨城県が非常に近くなる」とタイミングのよさに感謝の言葉を述べた。

 今回の取り組みでは食を多くPRできることについて、「2016年5月にG7科学大臣会合をつくば市で、茨城県の食材だけでパーティを準備した。カナダの大臣が、1つの県だけでこんなに素晴らしい料理ができるんですね。これまでで最高です。と言ってくれた」というエピソードや、「茨城県は農業生産額が北海道に次いで第2位、水産物も北海道、長崎県の次に茨城。お酒も関東一の酒蔵を誇っている。2016年の伊勢志摩サミットで37酒蔵が提供し、茨城から4酒蔵が参加した」といったデータを紹介。

 一方で、「茨城県は全国第2位の農作物生産県だが、なかなか知られていない。私の名刺の裏には全国1位、2位、3位の農産品目が30品目書いているが、なかなか知ってもらえないので、それを知ってもらうよいチャンス」と、食を目的とした旅行客で、茨城県を訪れる客層の広がりに期待を寄せた。

会見中にラウンジ提供メニューを試食するANA取締役 常務執行役員 志岐隆史氏(左)と、茨城県知事 橋本昌氏(右)
ANA取締役 常務執行役員 志岐隆史氏(左)と、茨城県知事 橋本昌氏(右)による記念撮影
茨城県酒造組合会長 廣瀬淳一氏

 次に、ラウンジで提供する“國酒”の選定に携わった茨城県酒造組合会長の廣瀬淳一氏が挨拶。「政府には2013年以降、クールジャパン戦略の一環として、日本産酒類の総合的な輸出環境整備を官民一体となって取り組んでいただいている。國酒の輸出促進にプラスになっている。國酒関連事業については、2016年度は伊勢志摩サミットやそのほか関連の大臣会合、リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックの機会を捉えてPRを積極的に行なった」と同組合の取り組みを紹介。今後、2019年のラグビーワールドカップや、2020年の東京オリンピック・パラリンピックでのPRにも注力すると説明。

 また、「国内清酒消費量は毎年微減するなかで、財務省発表によると2016年は清酒の輸出量は2万kL、前年比108.6%、金額では155億8000万円で前年比111.2%の増となっている。同じく、過去10年比で約2倍の輸出数量になっており、現在も増加傾向にある」と現状を紹介し、「このようなANAの継続的な広報活動の支援が、輸出振興はもちろん、国内の需要振興にもつながる」と感謝を示した。

全日本空輸株式会社 執行役員 東京本店長 菅谷とも子氏

 会見の最後には、ANA執行役員 東京本店長 菅谷とも子氏が登壇。取り組みのなかで機内放映される「SKY EYE~空からのメッセージ」について言及し、「首都圏にありながら、ものすごい観光地、観光資源を持っている。SKY EYEではドローンを使って撮影していて、こんなにマッチする土地があるんだろうかというぐらいダイナミックに撮れている。大きなものもたくさんあるし、景勝もバラエティに富んでいる。なかには水戸の黄門さまにバンジージャンプをさせてしまう失礼なところもあるが(笑)、そこは“癒やし系”いばらき夢ガイドの大高牧子さんが非常に優しくまとめてくださっていて、機内でご覧になる方に楽しんでいただけるのでは」と話した。

 また、食の点では、「國酒は成田空港に置くが、ここが一番國酒の消費量が多く、外国の方も好んで飲んでいるので、國酒とともに茨城の名前を有名にして、どんどん観光に来ていただきたいと思う」としたほか、「こちらではワカサギのことを公魚と呼ぶのを知らなかったが、この公魚と紅あずまの料理を、2月15日に就航した成田~メキシコシティ線などに乗せる」といった点を紹介。

 最後に「私どもはこれからも新しい就航地にチャレンジするが、そのチャレンジとともに日本を有名にするために、日本の誇る価値を発信するために、私ども媒体を使って、どんどん日本を宣伝していきたい」と意気込みを示して、会見の幕締めとした。

前列左から、全日本空輸株式会社 執行役員 東京本店長 菅谷とも子氏、全日本空輸株式会社 取締役 常務執行役員 志岐隆史氏、茨城県知事 橋本昌氏、茨城県酒造組合会長 廣瀬淳一氏。後列左から、茨城県出身CAの小谷沙耶香さん、全日本空輸株式会社 東京本店副本店長 宍戸隆氏、いばらき夢ガイド 大高牧子さん、茨城県のマスコットキャラクター ハッスル黄門

Tastes of JAPAN by ANA IBARAKIの取り組み

ラウンジ提供メニュー

 深夜便出発旅客を対象に、注文を受け付けてから調理するレストラン形式のラウンジ「DINING h」ほかで、茨城県産の食材を使った料理やスイーツを提供する。

鹿島灘産はまぐりと桜鯛白ワイン蒸しのおこげ浸し

 おこげ、桜鯛の塩焼きをほぐし、鹿島灘産はまぐりを白ワインで蒸して抽出した濃厚な出汁のカツオ汁で割ったはまぐり出汁でいただく。白ワインはカドヤカンパニーの「ツインピークス2015白」。

提供ラウンジ: 羽田空港国際線 ANA SUITE LOUNGE DINING h
提供期間: 2017年3月1日~31日

鹿島灘産はまぐりと桜鯛白ワイン蒸しのおこげ浸し
茨城県産牛ロースのステーキ

 茨城県産牛ロースを利用者の好みに焼き、浜御塩・和風ソースとともに好みの味付けで。

提供ラウンジ: 羽田空港国際線 ANA SUITE LOUNGE DINING h
提供期間: 2017年4月1日~30日

茨城県産牛ロースのステーキ
ANAオリジナルパフェ 茨城県産メロン

 果肉と果汁をふんだんに使ったシャーベットに、果肉入りのゼリーを添えた、生の茨城県産メロンそのままを味わえるパフェ。

提供ラウンジ: 羽田空港国際線 ANA SUITE LOUNGE
提供期間: 2017年5月1日~31日

ANAオリジナルパフェ 茨城県産メロン
茨城県産さつま芋を使用したロールケーキ

 上品な甘さの茨城県産さつま芋を使用したロールケーキ。

提供ラウンジ: 羽田空港・成田空港国際線 ANA SUITE LOUNGE
提供期間: 2017年3月1日~5月31日

茨城県産さつま芋を使用したロールケーキ
我妹(あずまいも)

 茨城県産のさつま芋を使い、ほっくりと焼きあげたお菓子仕上げにシナモンで風味付けしている。

提供ラウンジ: 羽田空港・成田空港国際線 ANA SUITE LOUNGE
提供期間: 2017年3月1日~5月31日

我妹(あずまいも)

ラウンジで「國酒」を提供

 成田空港国際線のANA LOUNGE内「國酒」特設コーナーで、茨城県産の12銘柄を提供。1カ月4銘柄ずつを3カ月に分けて提供する。

2017年3月、成田空港 国際線 ANA LOUNGEで提供

・吉久保酒造株式会社「一品 純米大吟醸」
・森島酒造株式会社「大観 山田錦 純米吟醸」
・府中誉株式会社「府中誉 特別本醸造酒」
・株式会社武勇「武勇(武勇 生酛 雄町)純米造り」

2017年4月、成田空港 国際線 ANA LOUNGEで提供

・株式会社月の井酒造店「地元一貫造り 純米『彦市』」
・株式会社田中酒造店「君萬代 純米吟醸」
・合資会社廣瀬商店「白菊 純米吟醸」
・青木酒造株式会社「御慶事 純米吟醸 ひたち錦」

2017年5月、成田空港 国際線 ANA LOUNGEで提供

・根本酒造株式会社「久慈の山 純米酒」
・愛友酒造株式会社「友寿 純米吟醸」
・来福酒造株式会社「来福 純米吟醸」
・萩原酒造株式会社「徳正宗 純米 昔造りの酒」

成田空港国際線 ANA LOUNGEで3月に提供する國酒
成田空港国際線 ANA LOUNGEで4月に提供する國酒
成田空港国際線 ANA LOUNGEで5月に提供する國酒

機内食

茨城県産沢庵

 ファーストクラスの香の物に長島漬物食品の「ながしまの東京たくあん」を提供。契約栽培、加工業者ともに茨城県。昔ながらのしっかりした味わいと、歯ごたえのある食感で、明るい黄色い色彩が暗い機内でも映えることから選ばれたという。

提供路線: 欧米路線(日本発)
提供クラス: ファーストクラス
提供期間: 2017年3月1日~5月31日

茨城県産沢庵
公魚甘露煮 紅あずま芋ようかん

 霞ヶ浦を代表するワカサギ(公魚)の甘露煮と、さつまいもの素朴な味わいを活かした茨城県産紅あずまを使用した芋ようかん。

提供路線: 欧米、メキシコ、インド路線(日本発、一部路線を除く)
提供クラス: ビジネスクラス
提供期間: 2017年3月1日~5月31日

公魚甘露煮 紅あずま芋ようかん
ばらっぱ胡桃餅

 茨城県の方言で“ばらっぱ”と呼ばれるサルトリイバラの葉とクルミを用いた、ゆべし風の郷土菓子。昔はばらっぱで餅を包む風習があったという。

提供路線: 大連・杭州路線(海外発)
提供クラス: ビジネスクラス
提供期間: 2017年3月1日~5月31日

ばらっぱ胡桃餅

機内番組

 カメラを搭載したドローンで上空から撮影した茨城県の魅力、味や名産品を紹介するオリジナル機内番組「SKY EYE~空からのメッセージ~ 茨城編」を放映。約25分の番組で、牛久大仏や筑波宇宙センター、袋田の滝、竜神大吊橋などの名所などの空撮映像が登場。全体ガイドとして冒頭の写真でも紹介したいばらき夢ガイドの大高牧子さんが務める。ナレーションは女優の余貴美子氏が担当。

 国際線全便で4月~6月の3カ月間、国内線では4月の奇数便で放映する(いずれも一部機材を除く)。

機内誌

 ANA機内誌「翼の王国」に掲載されている各地の美味しいものを紹介するコーナーで、4月号に茨城県の「れんこん」を特集する。

通信販売

 ANAの公式ECサイト「A-Style」で、茨城県の名産品を販売。例としては下記の商品を3月中旬以降に順次発売する。

・株式会社山中酒造「<一人娘>吟醸さやか&特別純米2本セット」(3月中旬発売)
・青木酒造株式会社「御慶事 大吟醸」(3月中旬発売)
・水戸納豆製造株式会社「水戸の風 里」(3月下旬発売)

水戸納豆製造株式会社「水戸の風 里」
通信販売の商品