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観光周遊「ひょうごゴールデンルート」や豊かな食材に恵まれた兵庫県。「Tastes of JAPAN by ANA HYOGO」記者発表会

2017年8月30日 実施

ANAと兵庫県が「Tastes of JAPAN by ANA HYOGO」の記者発表会を実施。神戸空港、伊丹空港に勤務する兵庫県出身の地上旅客スタッフが司会などを務めた

 ANA(全日本空輸)と兵庫県は8月30日、日本各地の食材や観光地などの魅力を国内外に発信する「Tastes of JAPAN by ANA」の第17弾として9月~11月に実施する「Tastes of JAPAN by ANA HYOGO」の記者発表会を神戸市の兵庫県公館で実施した。

 2013年9月にスタートしたTastes of JAPAN by ANAは、3カ月を1クールとして3県ずつ取り上げ、今回の2017年9月~11月で兵庫県、岩手県、沖縄県を特集。ついに47都道府県の企画が完結するとともに、取り上げる自治体とともに開かれる記者発表会についても、この兵庫県が大トリを務めることになった。

全日本空輸株式会社 代表取締役副社長 志岐隆史氏

 発表会の冒頭で挨拶をしたANA 代表取締役副社長の志岐隆史氏は兵庫県に深いゆかりがあり、小学2年生から大学に入るまで神戸市で暮らしたという。「殿にとっておいた(笑)。ここに来られたことをとてもうれしく思うし、郷土自慢のものが紹介されるのを楽しみにしている」と思い入れがある様子で話した。

 また、「高校1年生のころ、ふいに日本海の方へ行ってみようと思い立って、三田などを通って、香住町まで行った」といった自身の思い出にも触れつつ、「兵庫県は山があったり、海があったり、素晴らしい、自慢できるものがたくさんあると思う。Tastes of JAPAN by ANAでは、海外からのお客さまに日本でいろいろ見ていただきたいと思っているが、日本国内の津々浦々のいろいろな方にも(兵庫県の)よさを再認識いただき、お客さまに来ていただくことも目的。兵庫県出身の身として、ぜひ盛り上がって、よい感じで全国のお客さまに内容に伝わればと思っている」と期待。

 さらに、発表会後の記者会見でも、神戸市長田区の靴屋や、大阪とは少し違ったB級グルメを楽しめることなどに触れ、「ぜひ来ていただいて、新しいものを発掘していただくのもよいのではないかと思う。動く宣伝塔になってアピールしていきたい」との意気込みを語った。

 ちなみに、現在は副社長の立場となった志岐氏は、営業部門統括やCS&プロダクト・サービス室の営業センター担当を務めていたこともあり、Tastes of JAPAN by ANAに関する自治体との共同記者発表会にも多く出席しているが、Tastes of JAPAN by ANAで47都道府県を取り上げたことがANAにどのような効果をもたらしたか尋ねると「47都道府県には空港がない県もあり、ANAが就航していない県もある。我々が足を運べないところもあったが、あえて全国をまわることで、いろいろなよさを実感できた。陸続きでつながっていて、歩きまわる旅としては訪れる機会もあると思うので、新たな目を開かせていただいたのは、全国すべてに取り組んだ成果だと思っている」と話した。

兵庫県知事 井戸敏三氏

 続いて挨拶した兵庫県知事の井戸敏三氏は、「兵庫県は観光拠点に恵まれているだけでなく、食についても非常にバラエティに富んだ食材を持っているし、神戸は言うまでもなくスイーツのメッカ。日本酒といえば山田錦、灘と、食にまつわるいろいろな文化が発達してきたと言えるのではないか」と兵庫県の魅力に自信を見せる一方で、「ただ、有名だが、直に触れたことのない方が多い。神戸ビーフは世界中に名前が響き渡っているが、本物を食べたことがある人は本当に少ない。よく“神戸ビーフを食べたい”と言われるが何千人が一緒に食べられるものではない。こういうところに、食材の質の高さとニーズとのバランスを失してしまっているところがある」といった課題も指摘。「コウノトリ米は無農薬のお米として評判だが、魚沼産こしひかりの2倍ぐらいの値段。それだけ美味しくて信頼感を持ってもらえているということ。そのような意味で、ANAでのキャンペーンが成功してもらいたいと思っている」と、Tastes of JAPAN by ANAでの情報発信に大きな期待を寄せていると語った。

 また、兵庫県の観光入込客数を2020年に1億5000人という目標を立てていることについて触れ、「2016年度で約1億3900万人なので、あと1100万人伸ばさないといけない。目標を掲げたからには達成しないといけない。残念なことにインバウンドは大阪は約1000万人、京都は約600万人、兵庫は約150万人、神戸は約100万人とかなり水をあけられている状況。大阪までは来ても、神戸や兵庫に足を伸ばせてもらっていない」とし、兵庫県独自の新たなインバウンド向け“ゴールデンルート”として、神戸、姫路、城崎温泉を巡る「ひょうごゴールデンルート」を設定していることを紹介。このひょうごゴールデンルートもTastes of JAPAN by ANA HYOGOの機内放映プログラムで紹介される。

 このほか、「東京出張時はANAに乗ることが多いが、最近はビデオを見たら徳島県の特集をやっていて、鳴門の渦潮が紹介されていた。(鳴門の渦潮は)すべて徳島のように放映していたが、半分は兵庫県なので少しは権利を主張しなければと思ったぐらい」と会場を笑わせ、その鳴門の渦潮に関連する淡路島について、「淡路島は御食国(みけつくに)と呼ばれて、京都朝廷に食材を提供した地域の一つ」と紹介し、同じ御食国である伊勢志摩(三重県)、敦賀湾(福井県)、淡路島(兵庫県)が集まったサミットを2017年に開催することを紹介した。

 さらに、神戸空港についても触れ、「2016年度は乗客数が約8%伸び、約270万人の乗降客。地方空港では(1位で)格段の差があって次の2位が来る。神戸空港は地方空港だと思っていない。国内基幹空港だと思っている」とし、「便乗して」と補足を加えつつ「できれば、ANAには朝・晩だけでなく、昼間も1~2本飛ばしていただけるとありがたい」と希望を述べて笑いを誘った。

神戸空港ターミナル株式会社 代表取締役社長 松﨑昭氏

 その神戸空港からも、神戸空港ターミナル 代表取締役社長の松﨑昭氏が列席。「開港12年を迎え、4社に就航してもらっているが、ANAには開港時からお世話になっており、神戸と札幌、羽田、那覇の幹線路線を運航してもらっている。(神戸空港就航便は)座席数が170名級の航空機がほとんどだが、唯一、ANAに400名級の大型機(ボーイング 777-200型機)を運航してもらっており、これが誇りになっている」と感謝の言葉。

 そして、「私たち兵庫県民にとっては、Tastes of JAPAN by ANAに兵庫県が選ばれ、しかも大トリを務めているということで、非常に名誉なことだし、大役だと思っている。兵庫県は日本でも最高クラスのテイストがあるので、日本中の方、世界中の方に知っていただいて、神戸空港がもっとにぎやかになることを期待している」と締めた。

公益社団法人兵庫県物産協会 会長 小田俱義氏
「五つ星ひょうご」認定品のマーク

 兵庫県物産協会 会長の小田俱義氏は、「兵庫県には摂津、播磨、但馬、丹波、淡路という5国の豊かな自然や歴史、文化を活かした特産品が多数ある。兵庫県物産協会ではそれら特産品から、地域らしさ、創意工夫が施された一品を、統一ブランド『五つ星ひょうご』として発信している」と同協会の取り組みを紹介。

 そのうえで、「今回の取り組みでは、五つ星ひょうご選定商品や特産品が数多く取り上げられており、うれしく思っている。これを機に、国内、海外の方々に五つ星ひょうご選定商品など、兵庫県産品を手にとっていただいて、よさを感じ取っていただければ」と期待の言葉を述べた。

全日本空輸株式会社 上席執行役員 関西支社長 新居勇子氏

 発表会の最後に挨拶に立ったANA 上席執行役員 関西支社長の新居勇子氏も兵庫県の出身。「北は日本海、南は瀬戸内海、日本列島の国産みの神話で最初に創造した島と語り継がれている淡路島を配し、近畿地方で一番広い県。それだけ観光や食材の種類も豊富で、お客さまに喜んでいただけるのが楽しみ」と、志岐氏同様に思い入れが伝わるコメント。

 また、2017年4月に関西財界人とともに、ANAのチャーター便でニュージーランドのオークランドへ「ワールドマスターズゲームズ」の視察へ行ったことを紹介。ワールドマスターズゲームズは、競技により多少異なるものの「おおむね30歳以上」であれば上限なく誰でも参加でき、男女・年代別に種目を実施するのが特徴の一般参加型国際総合スポーツ大会で、次回2021年は関西8府県で実施されることになっている。

 新居氏は「今まで行なわれた世界の大会は2万人ぐらいの参加者だが、関西では5万人の参加者が予測されており、そのうち2万人が外国人と言われている。大会に参加される方はご家族が応援に一緒に来られ、終わったあとに観光にも行かれる。Tastes of JAPAN by ANAを通じて機内やラウンジでより多くの方に兵庫県を知っていただき、来たる2021年には多くのスポーツ愛好家とご家族に兵庫県に来ていただけることを期待している」と同大会をきっかけとした兵庫県への観光客増加に期待を示した。

記者発表会の参加者。前列左から、公益社団法人兵庫県物産協会 会長 小田俱義氏、全日本空輸株式会社 代表取締役副社長 志岐隆史氏、兵庫県知事 井戸敏三氏、神戸空港ターミナル株式会社 代表取締役社長 松﨑昭氏。後列中央から右に向かって兵庫県酒造組合連合会 会長 山邑太佐衛門氏、全日本空輸株式会社 上席執行役員 関西支社長 新居勇子氏。左は伊丹空港(大阪国際空港)キャラクターのそらやん、右はひょうご観光名誉大使のはばタン

Tastes of JAPAN by ANA HYOGOの取り組み

Tastes of JAPAN by ANA HYOGOの取り組み

機内提供メニュー

 国際線のファーストクラス、ビジネスクラスで、兵庫県産食材を使った機内食を提供する。

但馬すこやかどりの軽い燻製ソテー 神戸赤ワインソース

 但馬すこやかどりは兵庫県の銘柄鶏で、コクのある美味しいチキンに、軽いスモーク風味を付けてソテー。ソースには、県認証食品である神戸の赤ワインを使用している。

 記者発表会では井戸知事と志岐氏はこのメニューを試食し、井戸知事は「鶏だから固そうかと思ったら柔らかい。ジューシー」、志岐氏は「ソースが結構イケてます」と感想を話した。

提供路線:中国、香港、台湾、マニラ路線(日本発、一部路線を除く)
提供クラス:ビジネスクラス
提供期間:2017年11月1日~30日

提供路線:韓国路線(日本発)
提供クラス:ビジネスクラス
提供期間:2017年11月1日~15日

但馬すこやかどりの軽い燻製ソテー 神戸赤ワインソース
「但馬すこやかどりの軽い燻製ソテー 神戸赤ワインソース」を試食する井戸知事と志岐氏
明石だこ 丹波の黒豆

 江戸時代に女性が好む食べ物と言われた「芋蛸南瓜(いもたこなんきん)」。明石のタコと丹波の黒豆、海老芋、南瓜ペースト、ニンジンを盛り込んでいる。

提供路線:欧米、メキシコ、インド路線(日本発、一部路線を除く)
提供クラス:ビジネスクラス
提供期間:2017年9月~11月

明石だこ 丹波の黒豆
マナガツオのポワレ 香ばしいバルサミックソース マロン添え

 あっさりしたマナガツオの白身に、香ばしいバルサミックソースとバターを煮詰めたソースの2種類をかけ、栗のアクセントとともに味わえるメニュー。

提供路線:欧米、シンガポール路線(日本発、一部路線を除く)
提供クラス:ファーストクラス
提供期間:2017年9月~11月

マナガツオのポワレ 香ばしいバルサミックソース マロン添え
播州銘菓 はりま

 第20回全国菓子大博覧会で名誉無監査賞を受賞し、兵庫県の五つ星ひょうごにも選定された銘菓で、タマゴをたっぷり使った黄身餡を、バター風味の生地で包んだまろやか風味のお菓子。

提供路線:ホーチミンシティ、ヤンゴン、ハノイ、プノンペン、中国、香港、台湾、マニラ路線(日本発、一部路線を除く)
提供クラス:ビジネスクラス
提供期間:2017年9月~11月

播州銘菓 はりま
兵庫県 丹波ひかみ産こしひかり 夢たんば

 寒暖差によって引き締められ、甘みを十分に醸し出す、良食味のコシヒカリ、兵庫県丹波ひかみ産の金芽米こしひかり「夢たんば」をファーストクラスで提供。

提供路線:欧米、シンガポール路線(日本発、一部路線を除く)
提供クラス:ファーストクラス
提供期間:2017年9月~11月

「兵庫県 丹波ひかみ産こしひかり 夢たんば」の紹介

機内販売「ANA MY CHOICE」での提供

神戸ナッツキャラメリゼ プレミアム

 ぎっしり詰まったナッツに、爽やかな風味の「オレンジ味」、ほどよい甘さにほろ苦さが混じる「コーヒー味」を揃える木の実のスイーツ。おつまみとして洋酒にも合うという。売れ行き次第では早めに販売終了となる可能性もある。

提供路線:国内線全線
提供期間:2017年9月~10月
価格:1000円

神戸ナッツキャラメリゼ プレミアム

ラウンジ提供メニュー

 深夜便出発旅客を対象に、注文を受けてから調理するレストラン形式のラウンジ「DINING h」などで、兵庫県産の食材を使った料理やスイーツを提供する。

明石鯛五穀饅頭 淡路産玉葱ときのこスープ煮

 たっぷりのきのこと甘味のある淡路産玉葱のスープと、五穀(黒ゴマ、大豆、小豆、あわ、大麦)を明石鯛で包んで蒸し上げた“明石鯛五穀饅頭”。

提供ラウンジ:羽田空港 国際線 ANA SUITE LOUNGE DINING h
提供期間:2017年9月

明石鯛五穀饅頭 淡路産玉葱ときのこスープ煮
野路菊の里

 兵庫県花の野路菊にちなんだ、欧風と和風をミックスした風味豊かな銘菓。

提供ラウンジ:成田空港/羽田空港 国際線 ANA SUITE LOUNGE
提供期間:2017年9月~11月

野路菊の里
ANAオリジナルパフェ 兵庫

 ブラウニーに丹波地区の黒豆、みかんに鳴門漬けオレンジピールを使用し、トッピングに酸味の利いたチョコレートと、鳴門漬けオレンジピールをあしらったパフェ。

提供ラウンジ:羽田空港 国際線 ANA SUITE LOUNGE DINING h
提供期間:2017年9月

「ANAオリジナルパフェ 兵庫」の紹介

ラウンジで「國酒」を提供

 羽田空港 国際線 ANA LOUNGEの國酒コーナーで兵庫県産の日本酒12銘柄を提供。1カ月4種類ずつを月替わりで提供する。また、羽田空港で9月に提供する櫻正宗「焼稀 生一本」と田中酒造場「純米吟醸 白鷺の城」の2銘柄については、関西国際空港でも9月~11月の3カ月にわたって提供する。

羽田空港 国際線 ANA LOUNGE、2017年9月提供

・櫻正宗株式会社「焼稀 生一本」
・白鶴酒造株式会社「白鶴 杜氏鑑」
・合名会社岡田本家「盛典 純米吟醸」
・田中酒造場「純米吟醸 白鷺の城」

羽田空港 国際線 ANA LOUNGE、2017年10月提供

・白鷹株式会社「純米 金松白鷹」
・株式会社神戸酒心館「福寿 純米吟醸」
・富久錦株式会社「生酛純米 播州古式」
・小西酒造株式会社「超特選 白雪 純米酒赤富士」

羽田空港 国際線 ANA LOUNGE、2017年11月提供

・大関株式会社「辛 丹波」
・都美人酒蔵株式会社「山廃純米雲乃都美人」
・香住鶴株式会社「山廃・吟醸純米香住鶴」
・鳳鳴酒蔵株式会社「鳳鳴田舎酒吟醸」

関西国際空港 国際線 ANA LOUNGE、2017年9月~11月提供

・櫻正宗株式会社「焼稀 生一本」
・田中酒造場「純米吟醸 白鷺の城」

羽田空港 国際線 ANA LOUNGEで2017年9月提供の國酒
羽田空港 国際線 ANA LOUNGEで2017年10月提供の國酒
羽田空港 国際線 ANA LOUNGEで2017年11月提供の國酒
関西国際空港 国際線 ANA LOUNGEで2017年9月~11月提供の國酒

機内番組

 ドローンで上空から撮影した映像などを通じて兵庫の魅力を紹介するオリジナル機内番組「SKY EYE~空からのメッセージ~ 兵庫編」を、国際線全便で9月~11月、国内線の9月の奇数便で放映(いずれも一部機材を除く)。「ひょうごゴールデンルート」の神戸~姫路~城崎温泉を巡るルートを紹介する約30分の番組となっており、ナレーションを女優の余貴美子さん、全体ナビゲートを兵庫 広報専門員の清水奈緒美さんが務める。

機内誌

 ANA機内誌「翼の王国」に掲載されている各地の美味しいものを紹介するコーナーで、9月に「神戸市のパン」を紹介する。

通信販売

 ANAの公式ECサイト「A-Style」の特設ページで兵庫県産品を販売。9月に兵庫県特集を予定している。販売商品の一例は下記のとおり。

機内番組「SKY EYE~空からのメッセージ~ 兵庫編」
A-Styleでの販売商品の一例