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ANA、2020年に向けて盛り上がる首都・東京を特集する「Tastes of JAPAN by ANA TOKYO」
ANAHDの片野坂社長「東京から、世界から目が離せない、一番熱い冬に展開」
2016年11月26日 12:05
- 2016年12月~2017年2月 実施
ANA(全日本空輸)は、日本各地の地方の魅力を国内外に発信するプロジェクト「Tastes of JAPAN by ANA」の第14弾として、2016年12月~2017年2月の3カ月間、東京都、群馬県、和歌山県の3都県を特集する。11月25日には、東京都の取り組み「Tastes of JAPAN by ANA TOKYO」について、都内で記者発表会を実施した。
Tastes of JAPAN by ANAは2013年9月にスタートしたもので、3カ月ごとに3都道府県を取り上げ、約4年をかけて47都道府県すべての「食」「酒」「スイーツ」「文化」などを紹介していくもの。各都道府県を順番に取り上げてきているが、いよいよ首都・東京が登場することになった。
発表会で挨拶した、ANAホールディングス 代表取締役社長の片野坂真哉氏は、「世界と日本の架け橋となるエアラインを目指しており、日本が誇る日本の価値を国内外に発信したいと思っており、それらを通じて地方の活性化、増えている訪日観光客の増加につなげたい。この思いを活かして、ANAが持っている商品、サービスのツールを活かし、日本全国の素晴らしい魅力や文化をお客さまに感じていただく取り組みを企画している。日本全国……あと1年になった完了に向かって進んでいる」とTastes of JAPAN by ANAの概要を紹介。
今回取り上げる東京都については、「小笠原諸島が世界自然遺産に登録されて早いもので5年が経つ。また羽田空港が1931年8月25日に東京飛行場として開港してから85年の節目の年。今年(2016年)はリオデジャネイロオリンピック・パラリンピックがあったが、東京へ五輪旗を持ち帰って、今は2020年に向けたカウントダウンが始まった。10月に訪日外国人旅行客が2000万人を超え、その半分の方々が東京を訪れていると聞いている。ANAも10月末に羽田空港からニューヨーク、シカゴに路線を開設し、アメリカからも、この魅力ある東京にアメリカからもどんどんお客さまが来ている」とコメント。
一方で、東京という世界でも有数の都市を取り上げることに対し、「東京は世界一の美食都市と言われているが、Tastes of JAPAN by ANAを通じて、外国の人にあまり知られていないスポットやグルメを紹介できればと考えている。東京都は世界一の観光都市を目指して、東京ブランドの確立に向けた取り組みを展開されており、Tastes of JAPAN by ANAの思いと通じるところがある」と、さらなる誘客に努める意向だ。
また、会見後の囲み取材で、この時期に東京を取り上げることについて尋ねると、「謎」の一言。基本的には航空需要などをベースに決めているそうだが、このシーズンに取り上げている群馬県のように空港のない県や、和歌山県のように空港はあっても就航していない県もあり、順番に規則性はないという。
しかしながら、11月24日の降雪や、先日の米大統領選挙の結果などを踏まえ、「経済も、観光も、雪が降ったりもする。東京から目が離せない、世界の動きから目が離せない。一番熱い冬。このタイミングで12月、1月、2月を首都の東京で展開できるのは偶然だが面白いのではないか」と反響、効果への期待を示した。
このほか、残り1年となったTastes of JAPAN by ANAについて、「ANAの篠辺社長は、今度は違う形でTastes of JAPANを連続して発展させていきたいという話をしていた。私はANAホールディングスの社長なので、全日空商事などのグループ70社ももっと参加させていきたいと思う」とコメント。こうした地方との取り組みは、なんらかの形で将来的にも実施していく可能性を示唆した。
発表会では来賓として招かれた東京都副知事の山本隆氏も挨拶。Tastes of JAPAN by ANAでは東京都労働局観光部とも協力して実現しているが、山本氏は以前は同局長を務めた人物。現在は東京オリンピック・パラリンピック大会の準備をしており「縁を感じている。大会の成功を将来の観光振興に結びつける基礎として、ANAグループのこうした取り組みとしっかり手を携えて、さまざまな都政の施策を整えて進めていきたい」とコメント。
東京都の魅力についてのコメントも、そのキャリアを感じさせる詳細なもので、「東京は数多くの多彩な魅力にあふれている。旅の最大の楽しみの一つである食事は、江戸からの伝統あるお寿司、天ぷらをはじめ、世界各国の料理にいたるまで、東京にはありとあらゆるメニューが用意されているといっても過言ではないと思っている。そして、東京産も実に多種多彩で、都内の地名が付いた食材、例えば小松菜や千住ネギのような伝統を引き継ぐ江戸東京野菜は40種類以上ある。東京しゃもや豚肉の『東京X(エックス)』に代表されるような、品種の研究、改良を重ねて優れた味わいを生み出している畜産品も人気がある。お酒は都内23区と多摩地区を合わせて10の蔵元があり、江戸から続く伝統技術が生み出す美味しいお酒が料理の味を引き立てている」と紹介した。
東京都の観光に関する取り組みついては、「観光は宿泊、飲食、そのほかいろんな産業に関連する、経済は急効果が高い。産業活動の活性化にも大きく寄与するもの。旅行者の誘致は都政のなかでも極めて重要な課題となっている」としたうえで、東京オリンピック・パラリンピック大会に向けて、「観光客の増加に大きな弾みをつける絶好の機会となる。この大会の成功は、海外から数多くの旅行者を継続して安定的に確保することにつながる、まさにレガシーとして残るものと確信している」とし、東京都の魅力を高めるだけでなく、国全体の魅力を高めたり、その経済効果が全国に波及したりするよう取り組んでいく意向を示した。
会見の最後には、ANA 執行役員 営業センター長の今西一之氏が挨拶。「東京都民の一人、学生時代を含めて40年暮らしている。東京の魅力に触れたり、つぶさにその魅力を見てきたが、今回の企画については、意外性にスポットを当てている。(機内番組SKY EYEの)八丈島の素晴らしい自然は、実際の映像ではもっと長いので、ぜひ来月、機内でご覧いただきたい。また他県に引けをとらないお酒、食材の数々、新しい発見ではないかと思う」と、東京都の魅力についてコメント。
さらに、「こうした取り組みをとおして、東京都の魅力を国内外へ発信して、東京都へのさらなる誘客につなげたい。また、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、東京都の連携を強化しインバウンドの拡大などに推進していきたい」と意気込みを述べた。
Tastes of JAPAN by ANA TOKYOの取り組み
Tastes of JAPAN by ANA TOKYOは、ほかの同取り組みと同様に、ラウンジ、機内食、機内販売、機内放映番組、Web通販サイト、WebプロモーションとしたANAが持っている媒体を通じて、地域の魅力を最大限にアピールしていくものとなる。
発表会では、ANA 執行役員 東京本店長 菅谷とも子氏が内容を紹介。具体的な取り組みは下記のとおり。
機内食
国際線のファーストクラスとビジネスクラスにおいて、路線別、期間別に東京都産の食材を盛り込んだ機内食を提供する。
軽く揚げた東京湾産フッコにグリーンアスパラガスのリゾットとトリュフが香る貝のソースで
「フッコ」はセイゴ、フッコ、スズキと続く出世魚で、スズキになる2~3年前の、40~60cmぐらいの型のことを呼ぶ。淡泊だが身が柔らかいフッコのフライを、トリュフが香る貝のソースで楽しめる。トッピングの九条葱もアクセントに。
提供路線: 欧米路線・シンガポール路線の一部の便(日本発)
提供クラス: ファーストクラス
提供期間: 2016年12月1日~2017年2月28日
大根と蓮根の金平
練馬大根と蓮根を金平にしたもの。菅谷氏は「箸休めとしてもちょうどよい」と紹介。
提供路線: ファーストクラス、ビジネスクラス
提供クラス: 欧州路線(ファーストクラスは海外発便、ビジネスクラスは日本発便で提供)
提供期間: 2016年12月1日~2017年2月28日
ラウンジ提供メニュー
羽田空港の国際線 ANA SUITE LOUNGEにある、深夜便出発客を対象に常駐シェフが注文を受けてから調理するレストラン形式のラウンジ「DINING h」では、1月に東京都産食材を使った食事を提供するほか、2月にはスイーツを提供。
また、羽田空港、成田空港の国際線 ANA SUITE LOUNGEでは、期間中の3カ月間、東京都産のドレッシングやスイーツを提供する。
秋川牛もも肉のステーキ
秋川牛もも肉をDINING hのシェフが好みに焼いてくれ、肉本来の旨味を楽しめる。
同メニューは記者発表会の列席者一同で試食も行なわれた。ANAホールディングスの片野坂社長は「美味しいです。ぜひ皆さん、ラウンジやほかの食事も楽しんでいただきたい」。山本副知事は「食レポは慣れてないが(笑)、すごく美味しいです。秋川の牛肉を一流のシェフに調理していただいて、本当にこんな素晴らしいものにしていただいてありがたい」とそれぞれコメントした。
提供ラウンジ: 羽田空港国際線 ANA SUITE LOUNGE DINING h
提供期間: 2017年1月1日~31日
江戸伝統野菜と東京しゃもの江戸甘味噌煮
赤身が濃く歯ごたえがよい東京しゃもを、香味と麹の甘味を調和させた江戸甘味噌の出汁で低温真空調理。ほどよい食感をもった味わいに仕上げている。
提供ラウンジ: 羽田空港国際線 ANA SUITE LOUNGE DINING h
提供期間: 2017年1月1日~31日
ANAオリジナルパフェ 下町の情景
東京都で採れた蜂蜜をアイスクリームに加え、「和楽庵」の「東京もなか」と、「おいもやさん 興伸」の「芋ようかん」をトッピングに添えたANAオリジナルパフェ。
提供ラウンジ: 羽田空港国際線 ANA SUITE LOUNGE DINING h
提供期間: 2017年2月1日~2月28日
元気なたまねぎノンオイル 食べるドレッシング
東京都東村山産玉ねぎを使用したノンオイルドレッシングで、中身の75%を玉ねぎとりんご酢が占めている。「(このドレッシングを使ったサラダを食べて)皆さまに元気に旅行に旅立っていただきたい」とは菅谷氏。
提供ラウンジ: 羽田空港/成田空港国際線 ANA SUITE LOUNGE
提供期間: 2016年12月1日~2017年2月28日
【お詫びと訂正】初出時、商品の説明に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。
東京産の牛乳を使用したプディング
通常の牛乳よりも乳成分が高く。ほんのり甘いという東京産牛乳を使い、ANAのオリジナルレシピと融合させたプリン。
提供ラウンジ: 羽田空港・成田空港国際線 ANA SUITE LOUNGE
提供期間: 2016年12月1日~2017年2月28日
また、東京都産の日本酒9銘柄、焼酎3銘柄を成田空港国際線のANA LOUNGEで提供。1カ月4銘柄ずつを3カ月間提供する。
2016年12月、成田空港国際線 ANA LOUNGEで提供
・小山酒造株式会社「丸眞正宗 本格辛口」
・小澤酒造株式会社「澤乃井 純米大辛口」
・石川酒造株式会社「純米無濾過」
・八丈島酒造合名会社「本格焼酎 江戸酎」
2017年1月、成田空港国際線 ANA LOUNGEで提供
・田村酒造場「嘉泉 特別純米幻の酒」
・野﨑酒造株式会社「喜正 純米吟醸」
・中村酒造場「千代鶴 純米吟醸」
・有限会社谷口酒造「御神火」
機内サービス
東京の水道水の美味しさをPRするために東京都水道局が販売している「東京水」を、羽田発欧米路線のバーカウンター付きファーストクラス、ビジネスクラスで提供する。
機内番組
カメラを搭載したドローンで上空から撮影した東京の魅力を紹介する映像のほか、名物特産品を紹介するオリジナル機内番組「SKY EYE~空からのメッセージ~東京編」を放映。ナレーションは女優の余貴美子氏が務める。
放映便は2016年12月1日~12月31日の国内線奇数便、2016年12月1日~2017年2月28日の国際線全便(一部機材除く)。
機内誌
ANAの機内誌「翼の王国」に掲載されている各地の隠れたグルメを紹介するコーナーにおいて、12月号で「天ぷら」を特集。日本橋の老舗天ぷら店「てん茂」を紹介する。
通信販売
ANAの公式ECサイト「A-Style」で、東京都特産品の販売を行なう。一部はすでに販売を開始している。また、A-Styleでは12月に東京都特集も予定している。
販売品目
・<浅草むぎとろ>味付とろろ24食、浅草むぎとろ凜フィナンシエ3種ギフト(11月29日発売)
・<浅草むぎとろ>味付とろろ24食(販売中)
・<浅草むぎとろ>味付とろろ12食(11月29日発売)
・<東京日本橋・にんべん>和食倶楽部(販売中)
・<ぐるめくにひろ>腸詰バラエティー(販売中)
・<ぐるめくにひろ>工房の味(販売中)
・澤乃井 純米吟醸 生もと 東京蔵人(販売中)
・澤乃井 純米大吟醸 芳醇参拾伍(販売中)