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「Tastes of JAPAN by ANA」第2章は命名150年を迎える北海道からスタート

12月から半年間。「インバウンド500万人実現に邁進したい」と高橋知事

2017年11月27日 発表

2017年12月~2018年5月 実施

ANAは「Tastes of JAPAN by ANA -Explore the regions-」を12月から始動、最初に取り上げるエリアを北海道にしたと発表した

 ANA(全日本空輸)と北海道は11月27日、札幌市内で会見を開き、「Tastes of JAPAN by ANA -Explore the regions-」を12月から始動、最初に取り上げるエリアを北海道とすることを発表した。

 ANAでは全国47都道府県の魅力や価値を、同社が提供するさまざまなサービス、商品、媒体を通じて国内外に発信する取り組み「Tastes of JAPAN by ANA」を2013年9月にスタート。3カ月を1クールとして3県ずつを取り上げてきたが、2017年9月~11月の岩手県、兵庫県、沖縄県で47都道府県を1周することになる。

 そこで第2章として、これまでの都道府県単位ではなく全国を8つの広域エリアに分け、3カ月ではなく6カ月を使い地域の魅力を発信していく「Tastes of JAPAN by ANA -Explore the regions-」を、2018年に命名150年の節目を迎える北海道からスタートさせることになった。今後は「東北」や「九州」といった取り上げ方をしていくが(地域の区切り方や取り上げる時期・順番は未定)、北海道は広いため、道内各地の魅力を12月から2018年5月までの半年間にわたってアピールしていく。

「観光客に各地を訪れさまざまな体験をしてもらいたい」

全日本空輸株式会社 代表取締役副社長 志岐隆史氏

 会見ではANA 代表取締役副社長の志岐隆史氏が、自身も2008年に約1年間北海道勤務の経験があり、道外の人を歓迎して受け入れる人々の雰囲気に「北海道が大好きになった」と自己紹介。

「Tastes of JAPAN by ANA」が2013年9月に熊本から始まり、2カ所目が2013年12月~2014年2月と実施された北海道であり、それから4年経過してあらためて北海道を取り上げることになったと紹介。2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、訪日旅客が増えることが予想されるなか、ANAとしてもそれに対する取り組みが必要であり、「ANA路線の利用拡大」「各自治体の誘客」という目的達成にプロジェクトの継続が手段として合致していると説明した。

 加えられた「Explore the regions」という言葉には、「Region(地方・各地)」に誘客し、その地域でさまざまな「Explore(探検・体験)」を観光客にしてもらいたいという思いが込められているという。

「Tastes of JAPAN by ANA」と「Tastes of JAPAN by ANA -Explore the regions-」の違いは、都道府県単位から、広域エリアでの展開に変更したこと。訪日旅客需要は1都市ではなく複数都市を巡る、周遊する傾向があり、国の事業である広域観光ルートの醸成といった流れもあり、そういったマーケットに適していると判断したそうだ。「すべての都道府県を紹介する」という目標は継続される。

「『北海道』命名150年の節目に選ばれたことを励みにしたい」

北海道知事 高橋はるみ氏

 続いて北海道知事の高橋はるみ氏は、北海道とANAホールディングスが2016年12月21日に包括連携協定を結んで以来、食、観光、スポーツなどで連携してきたこと、「Tastes of JAPAN by ANA -Explore the regions-」の最初の地に北海道が選ばれたことに感謝を述べた。

 2018年に「北海道」命名から150年という節目を迎えるタイミングで選ばれたことを大いに励みにして、「北海道が掲げる2020年にインバウンド500万人実現という目標に向けて邁進していきたい」と語った。

「『Tastes of JAPAN by ANA』も地域の魅力を国内外に発信する一助になれたのでは」

全日本空輸株式会社 執行役員 北海道支社長 三宅英夫氏

 ANA 執行役員 北海道支社長の三宅英夫氏は、2016年の訪日旅客数が2400万人、北海道にも230万人が訪れるようになり、ANAの国際線ネットワークも42都市に就航と拡大するなかで、「『Tastes of JAPAN by ANA』も地域の魅力を国内外に発信する一助になれたのでは」と振り返った。そして、「地域理解を深め、交流人口を拡大することで、各地が元気になることができるよう、さらにバージョンアップした企画を北海道からスタートします」と、「Tastes of JAPAN by ANA -Explore the regions-」の具体的な取り組みについて紹介した。

「Tastes of JAPAN by ANA -Explore the regions-」での北海道をアピールする施策

機内提供メニュー

北海道産和牛フィレ肉のグリル パンチェッタとエストラゴンのソース レンコンのガレット添え
北海道産和牛フィレ肉のグリル パンチェッタとエストラゴンのソース レンコンのガレット添え

 北海道産和牛のフィレ肉をグリルし、パンチェッタとハーブのエストラゴンのソースを合わせたもので、蓮根を使ったガレットやグリル野菜を添えている。

提供路線:欧米路線(日本発、一部路線を除く)
提供クラス:ファーストクラス
提供期間:2017年12月1日~2018年2月28日

北海道産豚ロースのソテー 有馬山椒と燻製オリーブの香り
北海道産豚ロースのソテー 有馬山椒と燻製オリーブの香り

 北海道の銘柄豚を柔らかくソテー。有馬山椒と燻製オリーブを香りのアクセントにしている。

提供路線:中国、マニラ、香港、台湾路線(日本発、一部路線を除く)
提供クラス:ビジネスクラス
提供期間:2018年1月1日~31日

提供路線:金浦路線(日本発)
提供クラス:ビジネスクラス
提供期間:2018年1月1日~15日

夕張メロンラングドシャ
夕張メロンラングドシャ

 北のパティシエがこだわりの原料と熟練の技でさっくりとした食感に焼き上げた生地と、夕張メロン果汁を使用したチョコレートを挟んで仕上げたというラングドシャ。

提供路線:欧米路線(日本発、一部路線を除く)
提供クラス:エコノミークラス
提供期間:2017年12月1日~2018年2月28日

ラウンジ提供メニュー

北海道海の幸、昆布宝舟盛り
北海道海の幸、昆布宝舟盛り(写真提供:ANA)

 毛蟹の変わり揚げなどの北海道の海の幸を、真昆布の舟形に盛り付け、厚岸産の粒ウニを使ったオリジナル醤油を付けて楽しむ一品。

提供ラウンジ:羽田空港 国際線 ANA SUITE LOUNGE DINING h
提供期間:2018年1月1日~31日

北海道産ホタテ貝、ツブ貝と温かいポテトのサラダ仕立て アンティボワーズソース
北海道産ホタテ貝、ツブ貝と温かいポテトのサラダ仕立て アンティボワーズソース

 北海道産のホタテ貝とツブ貝をソテーして、ポテトを合わせて温かいサラダ仕立てに。酸味のあるソースと甘味のある貝類、クリーミーなポテトのアンサンブルを楽しめるという。

提供ラウンジ:羽田空港 国際線 ANA SUITE LOUNGE DINING h
提供期間:2018年2月1日~28日

北海道産小豆と黒豆を使った抹茶のムース
北海道産小豆と黒豆を使った抹茶のムース

 北海道産小豆と生クリームのムース、抹茶のムース、生クリームのムースと3層にしたスイーツ。

提供ラウンジ:成田/羽田空港 国際線 ANA SUITE LOUNGE
提供期間:2017年12月1日~2018年2月28日

黒玉どら焼き
黒玉どら焼き

 甘みを抑えた餡に旭川産黒大豆「いわいくろ」をふんだんに混ぜ込み、黒豆を入れた生地で包み込んだどらやき。

提供ラウンジ:成田/羽田空港 国際線 ANA SUITE LOUNGE
提供期間:2017年12月1日~2018年2月28日

 会見では高橋知事が十勝牛を使った「北海道産和牛フィレ肉のグリル パンチェッタとエストラゴンのソース レンコンのガレット添え」を、志岐副社長との三宅支店長がオホーツク産のホタテを使った「北海道産ホタテ貝、ツブ貝と温かいポテトのサラダ仕立て アンティボワーズソース」を試食。高橋知事は「サシがたくさん入った牛肉もいいけれど、十勝牛のやわらかい赤身はヘルシーでとても美味しい」と感想を述べた。

会見では登壇者3名が一部のメニューを試食した
高橋知事が十勝牛を使った「北海道産和牛フィレ肉のグリル パンチェッタとエストラゴンのソース レンコンのガレット添え」を、志岐副社長との三宅支店長がオホーツク産のホタテを使った「北海道産ホタテ貝、ツブ貝と温かいポテトのサラダ仕立て アンティボワーズソース」を試食
「サシがたくさん入った牛肉もいいけれど、十勝牛のやわらかい赤身はヘルシーでとても美味しい」と感想を述べる高橋知事

國酒

 羽田/成田/関西国際空港の各ANAラウンジで、6カ月間で合計16銘柄の北海道の國酒(日本酒)を提供する。

左から田中酒造株式会社「本醸造 宝川」、金滴酒造株式会社「特別純米酒 新十津川」、高砂酒造株式会社「純米吟醸酒 国士無双」、福司酒造株式会社「福司 純米酒」
田中酒造株式会社「本醸造 宝川」
金滴酒造株式会社「特別純米酒 新十津川」
高砂酒造株式会社「純米吟醸酒 国士無双」
福司酒造株式会社「福司 純米酒」

提供ラウンジ:羽田空港 国内線 ANA LOUNGE
提供期間:2017年12月1日~2018年1月31日

提供ラウンジ:羽田空港 国際線 ANA LOUNGE
提供期間:2018年2月1日~3月31日

提供ラウンジ:成田空港 国際線 ANA LOUNGE
提供期間:2018年4月1日~5月31日

左から有限会社二世古酒造「純米酒 二世古」、小林酒造株式会社「特別純米酒 瑞穂のしずく」、男山株式会社「特別純米 北の稲穂」、国稀酒造株式会社「純米 吟風国稀」
有限会社二世古酒造「純米酒 二世古」
小林酒造株式会社「特別純米酒 瑞穂のしずく」
男山株式会社「特別純米 北の稲穂」
国稀酒造株式会社「純米 吟風国稀」

提供ラウンジ:羽田空港 国際線 ANA LOUNGE
提供期間:2017年12月1日~2018年1月31日

提供ラウンジ:成田空港 国際線 ANA LOUNGE
提供期間:2018年2月1日~3月31日

提供ラウンジ:羽田空港 国内線 ANA LOUNGE
提供期間:2018年4月1日~5月31日

左から日本清酒株式会社「千歳鶴 純米 丹頂鶴」、小林酒造株式会社「北の錦 純米」、合同酒精株式会社「純米吟醸 大雪乃蔵 蛍雪」、碓氷勝三郎商店「普通酒 北の勝 鳳凰」
日本清酒株式会社「千歳鶴 純米 丹頂鶴」
小林酒造株式会社「北の錦 純米」
合同酒精株式会社「純米吟醸 大雪乃蔵 蛍雪」
碓氷勝三郎商店「普通酒 北の勝 鳳凰」

提供ラウンジ:成田空港 国際線 ANA LOUNGE
提供期間:2017年12月1日~2018年1月31日

提供ラウンジ:羽田空港 国内線 ANA LOUNGE
提供期間:2018年2月1日~3月31日

提供ラウンジ:羽田空港 国際線 ANA LOUNGE
提供期間:2018年4月1日~5月31日

左から合同酒精株式会社「純米吟醸 大雪乃蔵 絹雪」、福司酒造株式会社「福司 本醸造 辛口」、日本清酒株式会社「千歳鶴 純米 札幌の地酒」、男山株式会社「特別本醸造 北の稲穂」
合同酒精株式会社「純米吟醸 大雪乃蔵 絹雪」
福司酒造株式会社「福司 本醸造 辛口」

提供ラウンジ:関西国際空港 国際線 ANA LOUNGE
提供期間:2017年12月1日~2018年2月28日

日本清酒株式会社「千歳鶴 純米 札幌の地酒」
男山株式会社「特別本醸造 北の稲穂」

提供ラウンジ:関西国際空港 国際線 ANA LOUNGE
提供期間:2018年3月1日~5月31日

機内番組

 国内線・国際線の機内番組で「SELECTRAVEL(セレクトラベル)」を新規展開。同じエリア内において地元ならではの2パターンの楽しみ方を外国人タレントが体験。外国人にとっては新発見、日本人にとっては再発見の旅を紹介する。

2017年12月:札幌~小樽・倶知安・登別・洞爺湖~函館「ラグジュアリーコース vs. リーズナブルコース」
2018年1月:旭川~幌加内・美瑛~富良野「アクティブ体験コース vs. しっとり鑑賞コース」
2018年2月:稚内~利尻「(海)オーシャンブルーコース vs. (山)クライムマウンテンコース」
2018年3月:十勝~帯広~阿寒・釧路「大人の旅コース vs. 童心に返ってコース」
2018年4月:札幌・夕張「札幌 日中の旅コース vs. 札幌 夜中のコース」
2018年5月:網走~知床「HOT体験コース vs. COOL体験コース」

機内誌

 国内線機内誌「翼の王国」、国際線機内誌「WING SPAN」で各月のテーマに沿って、北海道の食材や観光地を特集する。

国内線機内誌「翼の王国」

2017年12月:「食」石狩の鮭
2018年1月:「観光」屈斜路湖カヌー
2018年2月:「体験」サホロのエアボード
2018年3月:「イベント」朱鞠内湖、糠平湖「ワカサギ釣り」
2018年4月:「歴史」函館市の「和洋折衷住宅」
2018年5月:「土産」紋別市の「燻製」

国際線機内誌「WING SPAN」

2017年12月:北海道エリアの全体概要
2018年1月:体験・イベント「さっぽろ雪まつり(札幌)」
2018年2月:歴史・文化「北海道開拓の村(札幌)」

通信販売

ANAの公式ECサイト「ANAショッピング A-Style」の特設ページで、「北海道産毛蟹しゃぶしゃぶ」「北海道・夢民村のお米『あや』」「函館次郎長味噌ラーメン」といった北海道の名産品、特産品を販売する。

Webサイトにおける展開

 Webサイト「Tastes of JAPAN by ANA -Explore the regions-」北海道特集への切り替えは12月1日予定。北海道の取り組み、観光情報、「さっぽろ雪まつり」定山渓の「雪灯路(ゆきとうろ)」などのイベント情報を紹介していく一方、航空券と宿泊のセット商品であるANAダイナミックパッケージ「旅作」や、訪日向け運賃「ANA EXPERIENCE JAPAN FARE」の情報を掲載し、地域への送客につなげる。

 また、ベルトラが提供する酪農体験やネイチャーツアーといったオプショナルツアー情報を掲載し、現地での「コト体験」を提案する。