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JAL、自動手荷物チェックイン機をホノルル空港に来春導入などハワイ新サービス「Style yourself ~JAL HAWAII~」発表
イメージキャラクターの長谷川潤さんはホテルのアーリーチェックインサービスが「うれしすぎる」
2018年9月14日 00:00
- 2018年9月13日 発表
JAL(日本航空)は9月13日、ハワイ路線での新商品・新サービスの発表会を、東京・銀座にあるトミーバハマ銀座店で実施。「Style yourself ~JAL HAWAII~」をコンセプトにしたさまざまなサービスを展開する。発表会には、JAL HAWAIIイメージキャラクターを務める長谷川潤さんも来場し、ハワイの魅力などを語った。
発表会で説明にあたったJAL 常務執行役員 路線統括本部 国際路線事業本部長の大貫哲也氏は「お客さまのハワイでの過ごし方は、ビーチでの海水浴やショッピングのみならず、スポーツや現地で生活するようなロングステイ、オアフ島以外のネイバー・アイランドの周遊といったように多様化している。時代とともに多様化するお客さまのスタイルやニーズに合わせてサービスを提供したい。お客さま1人1人に合ったサービスを提供することで、空港、機内、ハワイご滞在の時間を、より豊かで、自由で、快適にお過ごしいただきたい」と新サービス提供の意図を説明。「Style yourself ~JAL HAWAII~」というコンセプトワードは、その思いを具現化するものであるとした。
また、2017年9月15日に就航した成田~コナ線が間もなく1周年を迎えることに触れ、「このタイミングで新商品やサービスを発表することで、より一層、ハワイ、ハワイ島、コナ線を盛り上げていきたい」とも述べ、「お客さまのご旅行中、すべてのシーンに寄り添いたいという思いから、日本からハワイ、そしてハワイ現地、ハワイから日本へ、あるいはご搭乗後も、といわゆるカスタマージャーニーに沿ったいろいろなサービスを展開する予定。すべてのサービスならびに商品をとおして、JALのハワイが新しくなることを感じていただけたらと思っている」と、新サービスへの意欲を示した。
この、「Style yourself ~JAL HAWAII~」で展開する新商品・新サービスでは、第1弾として8項目の「Your Style」を提供する。それぞれについて、大貫氏の説明などを含めつつ紹介する。
【Your Style1】好きなときに好きな食事を食べられるビジネスクラス向け「JAL Luana Style」
成田、関空、セントレア(中部)を出発するホノルル線とコナ線において、10月1日から、乗客自身の好みのタイミングで機内食を食べられるビジネスクラス向け新サービス「JAL Luana Style(ルアナ・スタイル)」を提供する。
ハワイ線は夜に出発して、現地に朝到着するスケジュールになっているが、従来は、離陸してすぐに1食目としてしっかりとしたボリュームの夕食が提供され、到着前に好みの軽食を提供している。
JAL Luana Styleでは一律に同じタイミングで同じ食事を提供するスタイルをとりやめ、乗客の好きなタイミング、好きな順番で機内食を提供するものとなる。ビジネスクラスの乗客は、例えば、離陸後すぐに(従来は到着前に提供されていた)サンドイッチなどの軽食を食べ、一眠りしたあと、到着前に(従来は離陸後すぐに提供されていた)しっかりしたボリュームの食事を食べるといったことが可能になる。
大貫氏はこのサービスの背景として、「ラウンジを大きく改善し、食事も各種召し上がっていただけるようになっている。鉄板を使ったり、職人の方がお寿司を握ったりなどハイグレードな食事も提供している。夜遅いので、ビジネスクラスにはお腹を空かせた方がほとんどいらっしゃらない。お仕着せで一斉に食事を提供するのが、今回のコンセプトである『Your Style』に照らし合わせたときに違うと考えた」と語る。
現状では、従来のものに近い1食目と2食目を好きな時間に提供するが、第2弾、第3弾では提供する食事も含めて検討したいとしている。
【Your Style2】プレミアムエコノミー/エコノミークラスで新機内食提供
すでに9月1日から、「ミシュランガイド東京2018」で2つ星に認定されている「L’ Effervescence(レフェルヴェソンス)」のシェフである生江史伸氏が監修するメニューを、成田発~ホノルル線、同コナ線で提供している。
ハワイ線は深夜を機内で過ごすことから、到着してすぐにアクティブに動けるよう体に負担がかからないヘルシーさが特徴(関連記事「『本当に美味しい機内食を作りたかった』、JALが成田~ハワイ線に投入する秋メニューの新機内食」)。
9月1日から提供している機内食は、「きのこ、サンマ、さつまいもなど、秋の恵みが詰まった季節感あふれるメニュー」(大貫氏)だという。
【Your Style3】コナビールの提供
成田発着のホノルル線とコナ線において、12月1日からハワイ島のコナに本社を置く「Kona Brewing」が製造するコナビール「BIG WAVE」と「LONGBOARD」の提供を開始する。全クラス対象。
大貫氏は「ハワイ線ご利用のお客さまから『機内でもハワイらしさを感じたい』という声を頂戴していた」とし、7~8月の2か月限定で成田~コナ線において「BIG WAVE」を提供していた(関連記事「JAL、成田~ハワイ・コナ線で7月~8月に期間限定『コナビール』提供」)。これが好評であったことから、成田~ホノルル線にも路線を拡大し、さらに商品も追加して提供することになったという。
また、コナ線就航1周年を記念し、コナ発~成田着のJL779便では9月15日~10月31日に「JAL特製アイシングクッキー(5種類)」を機内で配布する。全クラスが対象。
【Your Style4】提携ホテルで12時からのアーリーチェックインサービス提供
JALのWebサイトなどで、個人運賃のハワイ線往復航空券購入後、特設サイトから提携ホテルの宿泊プランを予約した人を対象に、12時からチェックイン可能な「アーリーチェックインサービス」を提供する。提供ならびに予約開始は10月1日。
個人運賃の航空券購入者が対象となるため、ジャルパックが販売する旅行商品(ダイナミックパッケージ含む)などは対象外となる。
ホテルは、「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」「ワイキキビーチ・マリオットリゾート&スパ」「アウトリガーホテルズ&リゾーツ」「トランプ・インターナショナル・ホテル・ワイキキ」「プリンスワイキキ」「アラモアナホテル・バイ・マントラ」など9か所のホテルが対象。
大貫氏は、「日本を出発するハワイ便は、すべてハワイ現地の午前に着く。到着後すぐにホテルに入れないことが、お客さまのハワイ旅行のストレスの1つであろうと考えており、通常よりもチェックイン時刻を早くすることで、ハワイ滞在をより効率的に、存分にお楽しみいただきたい」と導入の目的を話す。
併せて、展開中サービスとして、同様にJAL運航のハワイ線往復航空券利用者は「JALOALO(ジャロアロ)カード」を申し込むことで、「JALパックレインボートロリー」に無料で乗車できることも紹介した(関連記事「アクティブすぎるハワイツアーに参加してみた(その9)」)。
【Your Style5】ハワイ特化型アプリ「HAWAIICO」の提供
ハワイの情報に特化したJALオリジナルアプリ「HAWAIICO(ハワイコ)」のAndroid版とiOS版を8月から提供開始した。ハワイのイベントや人気の観光スポット、お役立ち情報などの記事が掲載されており、それらを“お気に入り”に登録することで滞在中に自分だけのオリジナルガイドブックのように使えるというもの。
そのほかにも、割引などのクーポンやオフライン利用可能な地図、経路案内、天気予報、チップ計算、オプショナルツアー予約機能を備えている。
【Your Style6】ホノルル空港で預け入れ荷物のセルフチェックインが可能に
ホノルル空港にセルフチェックインカウンターを設け、自動手荷物チェックイン機を導入する。台数は12台、2019年3月末の設置を予定。利用者は搭乗から預け入れ手荷物まで端末を利用してチェックインでき、出力されるバゲージタグを自分で貼って、バゲージベルトに乗せるというセルフサービスを展開する。
また、有人対応カウンターも残し、旅慣れた人、端末操作が不安な人それぞれに好みでチェックイン方法を選べるようにするのが目的。大貫氏は「セルフサービスの導入によりカウンターでの待ち時間は大幅に短縮されることになる。ここもお客さまのハワイご旅行中のストレスの1つだったかもしれないが、それらを1つ1つ和らげて快適な旅をお約束したい」と語る。
ちなみに、JALが自動チェックイン機を海外空港に導入するのは初めて。手荷物預けのセルフサービスは国内外を含めて初めての導入となる。後者を国内に先駆けてホノルル空港に導入することに対しては、「国際線で一番多いのはハワイで、我々の重要デスティネーションということも含めて、ここからチャレンジしていく判断をした」と説明した。
【Your Style7】ホノルル空港に新ラウンジ「サクララウンジ・ハレ」オープン
ホノルル空港に新ラウンジ「サクララウンジ・ハレ(Sakura Lounge Hale)」を、8月18日にオープンした(関連記事「JAL、ホノルル空港に新ラウンジ『サクララウンジ・ハレ』オープン。「家のようにくつろげる」66席」)。「家」を意味するハワイ語である「Hale」を冠するラウンジで、「旅の余韻に浸りながらくつろいでいただけるラウンジ空間というコンセプトで作り上げている」と説明。
ホノルル空港のJALのラウンジは2か所目で、1か所は出発階2階の保安検査場を抜けたところ、新ラウンジはコンコースを進んだ先のサテライト3階に設置されている。大貫氏は「出発ゲートの位置は便によっていろいろなところに分散するが、ラウンジも2か所用意して、よりゲートに近いラウンジを選んでいただける」と2か所あることのメリットを説明。本館のラウンジについても2019年末を目処にリニューアルを予定している。
一方、コナ空港でのサービスについては、「いままでご不便をおかけしていたチェックインエリアと、飛行機の搭乗ターミナルが離れていた状態からスタートしたが、1年経ってようやくターミナルとチェックインを統合して、動線を大きく改善することができた。少しずつ手直ししながらやっていきたい」と説明。「小規模な空港なので臨機応変に」としつつ、「ウェイティング(搭乗待合)スペースが若干少ないかなという認識はあるので、空港当局ともお話しながら改善していきたい」と次の改善点も示唆した。
【Your Style8】ハワイアン航空とマイレージ提携。HA便名の搭乗でもJMBにマイル積算可能に
JALとハワイアン航空は2017年9月に包括的業務提携契約を締結し、2018年3月25日からは両者間でコードシェア運航を開始した。これまで、ハワイアン航空運航便については、JALのJL便名で搭乗した場合のみがJMB(JALマイレージバンク)のマイル積算対象となっていたが、10月1日からはハワイアン航空のHA便名で搭乗した場合でもJMBへマイル積算可能になる。ハワイアン航空が運航するハワイの島間フライトも対象。
また、JMBのマイルを使って、ハワイアン航空の特典航空券に引き換えることができるようにもなる。
長谷川潤さんがハワイの魅力語る。「ハワイ島にしかないスペシャルなエネルギーがある」
発表会には、ハワイ州観光局 局長のエリック高畑氏も訪れ、今回のJALの新サービスについて「素晴らしい。8のYour Style。ハワイ州には8つの島があるので、たぶんそれをイメージして8つのスタイルにしたと思う」と喜びのコメント。
ハワイ島の現状について「ハワイは大丈夫です」と宣言。
噴火は8月6日までで止まっており、少し溶岩が出ているだけの状態に収まっているほか、「自然の換気扇のようなイメージ」で貿易風が吹いていることから、大気の状態も良好だという。高畑氏は「ハワイ島でないと体験できないことがたくさんある。ぜひハワイ島にきて確かめていただきたい」と、ハワイ島訪問を呼びかけた(関連記事「JALプラザ有楽町がハワイ州観光局の『サテライトオフィス ディスプレイコンテスト』で1位獲得」)。
また、JALとの関係について「ハワイ州のベストパートナー。1954年からハワイ路線を飛んでいただき、本当に感謝している。ハワイ州の州知事も言っているが、JALがなければハワイはない、というぐらい大切」と感謝を示した。
さらに、特別ゲストとしてJAL HAWAII イメージキャラクターに就任した長谷川潤さんも登壇。
イメージキャラクター就任について「すっごくビックリした。すごくうれしくて、本当に光栄」と話し、CM撮影で出身地でもあるハワイ島を訪れたことには「ハワイ島に帰れただけでうれしくて、飛行機を降りた瞬間に、『はぁ~』とリラックスして、すべての肩の力が抜けて、地に足が着いて……。世界中をまわったが、ハワイ島にしかないスペシャルなエネルギーがある」と熱の入ったコメント。ハワイの魅力は「人の優しさだったり、1年中過ごしやすい気候だったり、そしてやっぱり大自然。海があって山があって、それに囲まれている島なので、いるだけでよい“気”をもらえる」ことにあると話した。
今回のJALが提供を開始するサービスで気になるものを尋ねられると、「アーリーチェックイン! うれしすぎる! 3歳と5歳の子供がいるが、旅行に行って早い便で到着すると、本当に困る。子供たちも長い旅をして疲れているし、アーリーチェックインできるのは本当にうれしい。それにシャワーを浴びてさっぱりしたい。すごくうれしい」と、「うれしい」の連呼。
機内食の試食では、「L’ Effervescence(レフェルヴェソンス)」のシェフ、生江史伸氏監修のメインディッシュであるビーフストロガノフを食し、「美味しい。お肉が柔らかくてすごく美味しい。もっと食べたい」と絶賛した。
最後に、長谷川潤さんの出身地であるハワイ島について尋ねられ、「ハワイ島は大自然が本当に美しくて、何回もマウナケアの山に行ったが毎回感動するぐらいの星空がすごくきれいだったり、夕陽がきれいだったり。ハワイ島はやっぱりネイチャーツアーとかお勧め。滝が見られたり、ハイキングなどいろいろある。あとはドライブも気持ちいい。ハワイ島は1つの島だけでいろんな気候があるので、気候の変化をドライブしながら見られるので面白い」と、その魅力を語った。