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ハワイ島へ直行、成田空港第2ターミナルでJAL 成田~コナ(ハワイ島)線開設記念セレモニー

お祭り気分のフラでお祝い。エコノミークラスは往復7万5000円から

2017年9月15日 実施

成田空港第2ターミナル スカイリウムで開催された「JAL 成田~コナ(ハワイ島)線開設記念セレモニー」

 JAL(日本航空)は9月15日、成田国際空港とハワイ島のコナ国際空港を結ぶ成田~コナ線を開設した。JALは1996年6月2日、成田~コナ~ホノルル~成田線をボーイング 747型機で就航。途中機材変更をしながら運航してきたが2010年10月30日をもって道路線を運休してしていた。

 今回の成田~コナ線は、成田からコナへ向かう路線としては7年振りの復活となるが、当時はコナ~ホノルルが組み合わされた三角運航であったため、成田~コナの直行・往復便としては新規開設ということになる。

JL770便:成田(21時25分)発~コナ(10時15分)着 ※10月1日~28日は10分早着
JL779便:コナ(12時15分)発~成田(翌16時00分)着 ※10月1日~28日は10分早発

 運用機材は、ボーイング 767-300ER型機(SS6)で、ビジネスクラスはSKY SUITE IIで24席、エコノミークラスはSKY WIDER IIで175席の合計199席。運賃は、エコノミークラスは往復7万5000円から(燃油・諸税除く)、ビジネスクラスは20万円から(燃油・諸税除く)となっている。

 この新規開設を祝う記念セレモニーがJL770便出発前の17時30分から成田空港第2ターミナル3階 出発ロビー内スカイリウムで開催された。このエリアはオープンスペースのため一般客もこのイベントが見られるようになっていたほか、リゾート地であるハワイ島コナ空港への就航のためか普段とは違った華やかな感じ。準備が行なわれている時間帯からパイロットやCA(客室乗務員)らとの記念写真を撮ることができたり、ウクレレが趣味だという佐古機長がセレモニー前にウクレレを披露したり、さらにそのウクレレに合わせて副機長がフラを披露したりといった具合。スカイリウム近くにはJALのチェックインカウンターがあるのだが、これからリゾートへ向かう旅行客に向け、旅の楽しさを全身で表現していた。

セレモニー開催前の余興といいつつ、機長がウクレレを、副機長がフラを披露
華麗なフラ
ソロ演奏も行なう機長
ウクレレ演奏
ハワイ州観光局のキャラクターであるシャカちゃんも配られた
記念写真用のグッズとともに
スペシャルフレームも用意
セレモニー開催前に記念写真。パイロットやCAさんとともに記念写真を撮ることができた
パイロットさん
JAL 8代目制服。1996年10月~2004年3月着用。リゾート路線のリゾッチャブラウス
JALWAYS 2代目制服。1997年10月~2005年3月着用
各種資料も展示された
こちらは初便搭乗者へのプレゼント

 成田~コナ線開設記念セレモニーには、JAL 代表取締役専務 大川順子氏が主催者挨拶として登壇。「日本航空はハワイ島 コナ路線への直行便を開設します」と紹介。大川専務は以前、成田~コナ~ホノルル~成田線にCAとして勤務していたといい、そのうえで東京~コナへの往復直行便は今回が始めての開設と紹介した。

日本航空株式会社 代表取締役専務 大川順子氏

 コナ国際空港のあるハワイの島の魅力については、ハワイ州で唯一の世界遺産であるキラウエア火山や、富士山よりも高い天体観測地として有名なマウナケア山からの夕日や満点の星空など多数のものがあり、オアフ島のホノルルに慣れ親しんだお客さまにも新しい魅力があると紹介。そういった魅力のある場所への路線と提供するととともに、「安全運航と最高のサービスを提供できるよう努めてまいります」と挨拶を結んだ。

 来賓代表として、国土交通省東京航空局 成田国際空港長 石井靖男氏、成田市 市長 小泉一成氏、ハワイ州観光局 局長 エリック高畑氏が挨拶。

 成田国際空港長 石井氏は、日本と米国の間にはハワイ路線を含め週に500数十便が運航されており、その1/4の150便を超える便がハワイ路線であると紹介。これは航空会社間の競争が厳しいということを意味しており、JALのコナ路線復活をチャレンジと捉え、「お客さまに喜んでいただける路線として成長することを期待します」と祝辞を述べた。

国土交通省東京航空局 成田国際空港長 石井靖男氏

 成田市 市長 小泉一成氏は、拡大を続けるインバウンド市場を背景に成田空港の国際線路線が増えることを歓迎。先日JALが大会サポートした「PGA TOUR Champions」の日本ラウンドが地元の「成田ゴルフ倶楽部」が開催されたことを紹介するとともに、その前夜祭には安倍晋三総理大臣が訪れ、成田の名前を世界に知ってもらうきっかけになったという。このPGAツアーはハワイ島でも開催されており、コナ路線が結ぶスポーツや観光について紹介した。

成田市 市長 小泉一成氏

 ハワイ州観光局 局長 エリック高畑氏は、冒頭に日本語で挨拶したあと、「congratulation(おめでとうございます)」と英語で祝辞を述べ、JALがコナ路線を再開すること、ハワイ島に戻ってくることを歓迎した。

ハワイ州観光局 局長 エリック高畑氏

 その後、セレモニーでは日本フラダンス協会がフラダンスを披露、鏡開きが行なわれ、スカイアトリウム付近の旅行客に振る舞い酒が実施された。

フラダンスは日本フラダンス協会が披露
鏡開きのあと、旅行客に振る舞い酒
フラ(その1)
フラ(その2)

 セレモニー後、JAL 代表取締役専務 大川順子氏に今回の直行往復便となる成田~コナ線狙いを聞いたところ、オアフ島ホノルルが都会的なリゾートであるのに対して、ハワイ島コナは自然あふれるリゾートであるという。大川氏自身CAとしてかつての成田~コナ~ホノルル~成田という路線に勤務していたが、その頃とのお客さまの違いは、「私が勤務していたころは初めてのハワイという人が多かったが、今はハワイへのリピートの方が多くなっている」といい、そのようなリピート利用者に対して新しいハワイの魅力を提供するのが成田~コナ線になると位置づける。

 成田~コナ線を含むハワイ線は利用客も多いが、参入している航空会社も多く、それらとの大きな差別化ポイントとしては、ビジネスクラスはSKY SUITE II、エコノミークラスはSKY WIDER IIを採用したSS6などの新仕様機が大きな力になるとしながらも、最後はヒューマンサービスになるという。

 ハワイは今でも人気の旅行先だが、JALの成田~コナ線が加わることで、さらに多くの旅行者がハワイへの旅を楽しむことになるだろう。

成田~コナ線の使用機材は、SKY SUITE IIやSKY WIDER IIを備えたSS6