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「本当に美味しい機内食を作りたかった」、JALが成田~ハワイ線に投入する秋メニューの新機内食

「L'Effervescence」のグランシェフ 生江史伸氏監修

2018年08月21日 発表

9月1日からJALの成田~ハワイ線に登場する新機内食。監修はレストラン「L'Effervescence(レフェルヴェソンス)」のグランシェフ 生江史伸氏

 JAL(日本航空)は8月21日、成田~ハワイ線プレミアムエコノミークラス・エコノミークラスに9月1日から登場する新機内食を発表。JALの機内食を作るジャルロイヤルケータリングにおいて発表&試食会を開催した。

 新機内食は成田発~ホノルル(ダニエル・K・イノウエ)着、成田発~コナ着路線の1食目として提供され、東京 西麻布にあるレストラン「L'Effervescence(レフェルヴェソンス)」のグランシェフ 生江史伸(なまえ しのぶ)氏監修によるもの。2018年9月1日~2019年8月31日の1年間生江シェフが監修することが発表され、その第1弾として秋メニューである「3種のきのこのビーフストロガノフ ~『インカのめざめ』のマッシュポテト~」が紹介された。

 JAL 執行役員 路線統括本部 商品・サービス企画本部長 佐藤靖之氏は、生江シェフに監修をお願いした理由について、「美味しいだけでなく、健康、食べて元気になる。素材、自然などJALがハワイ線で強化していきたいものと合致する」と説明。JALはハワイ線において長い歴史があるが、「ハワイの魅力を本当に伝えられていたのか?」と問いかけ、その回答の一つとして「ハワイでの豊かな時間を過ごしてもらう活動」があり、生江シェフの料理はその目的と合致しているという。

日本航空株式会社 執行役員 路線統括本部 商品・サービス企画本部長 佐藤靖之氏

 また、JALのプレミアムエコノミークラス・エコノミークラスの機内食では、色鮮やかなトレーマットを使用していたが、新機内食では風紋が刻まれたハワイのビーチ柄のトレーマットに変更。落ち着いたものとなっている。これもJALのハワイ路線に対する訴求戦略の変化が現われているという。

 秋メニューである「3種のきのこのビーフストロガノフ ~『インカのめざめ』のマッシュポテト~」については、生江シェフから紹介。生江シェフは「本当に美味しい機内食が作りたかった」といい、JALからのリクエストであった「ハワイ路線は夜の路線」ということを前提に、「体に負担がかからず、ハワイに着いてすぐに楽しめるよう」に配慮。「長く食べ続けていける、健康に配慮した、体が喜ぶような食事」にした。

レストラン「レフェルヴェソンス」のグランシェフ 生江史伸氏
秋メニュー「3種のきのこのビーフストロガノフ ~『インカのめざめ』のマッシュポテト~」
メインディッシュとなるビーフストロガノフのふたには生江の写真が

 メインとなる「3種のきのこのビーフストロガノフ ~『インカのめざめ』のマッシュポテト~」は、これから秋が深まると自然に欲しくなるような素材を使い、サイドディッシュである「秋刀魚のエスカベッシュ」「金時芋のモンブラン」も秋の素材を取り入れている。インカのめざめ、金時芋といもも、異なった食感、味わいのものとしており、その対比も楽しんでほしいという。

 実際に試食してみたが、3種のきのこのビーフストロガノフは優しい味で、インカのめざめのマッシュポテトはほんのり甘くソフトな歯応え。秋刀魚のエスカベッシュやフレッシュサラダでさっぱりとし、金時芋のモンブランではふわふわの食感と少しだけ乗った金時芋のしっかりとした香りが楽しめる。

日本航空株式会社 商品・サービス企画本部 開発部 客室サービスグループ マネジャー 綱島寛哲氏が概要をプレゼン
JALが機内食に導入している「空の上のレストラン」コンセプト
シートクラスによってコンセプトは異なる
生江シェフのプロフィール
秋メニューについて
3種のきのこのビーフストロガノフ ~「インカのめざめ」のマッシュポテト~
秋刀魚のエスカベッシュ
金時芋のモンブラン

 一般に機内食は、空の上で食べるためしっかりした味付けになりがちだが、地上で食べた限りではやや薄めの味付け。ビーフストロガノフもライスではなく、パンが合わせてあり、がっつりした機内食というよりさらりと食べられる機内食に仕上がっている。生江シェフは、「パンに関しても数あるパンの中から選んだ。パンを使ってビーフストロガノフを楽しんでもらえば」といい、楽しみながら食事してほしいと語る。

 この新機内食は本当に美味しく、優しい味で従来の機内食のイメージと異なるものに仕上がっている。機内食に量を求める人からは意見も出そうだが、逆に量よりも美味しさを求める人には歓迎されそうだ。風紋が描かれたトレーマットもそうだが、JALのハワイ路線はより落ち着いた雰囲気に路線変更しつつあるようだ。