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ANA、アジア大会 陸上200m金メダリストの小池祐貴選手と三段跳びの山下航平選手の帰国セレモニー

2018年8月31日 実施

ANAはアジア大会の陸上競技に出場した社員アスリート、小池祐貴選手と山下航平選手の帰国セレモニーを行なった

 ANA(全日本空輸)は8月31日、8月18日からジャカルタで開催されている第18回アジア競技大会において、陸上200mで金メダル、4×400mリレーで銅メダルを獲得した小池祐貴選手と、三段跳びで4位に入賞した山下航平選手の帰国セレモニーを実施した。

 この両選手は、JOC(日本オリンピック委員会)が行なっているトップアスリートの就職支援の取り組み「アスナビ」を通じて入社したANAの社員。ANAグループのアスナビ採用社員アスリートは、2018年度の6名を加えた18名が在籍している。今回アジア大会の陸上競技に出場し、好結果を残した小池選手と山下選手はともに2018年度入社の社員アスリートだ。

小池祐貴選手
山下航平選手

 帰国セレモニーでは両選手に地上旅客スタッフから花束が贈られ、小池選手は「出発のだいぶ前から社員や周囲の皆さんから多くの応援をいただいて、プレッシャーに感じることなく前向きに全日程の競技に向かうことができた」とコメント。

 山下選手は「16m46の記録で第4位の結果に終わった。17mを飛んでメダルを取るのが目標だったので大変くやしい結果。自己ベストを飛んでいれば金メダル、今シーズンのベストを飛んでも銅メダルは取れていた状況なので、本当に大きなチャンスを逃してしまったと、自分の未熟さを痛感している。(隣にいる小池選手の)光り輝くメダルを見ると、フツフツとこみ上げてくるものがある。この悔しさをバネにさらなる努力と挑戦で自分の殻を破っていけるように頑張る」と、悔しさをにじませながら話した。

ANAの地上旅客スタッフが横断幕で両選手をお出迎え
200mの金メダルと4×400mリレーの銅メダルを手にする小池祐貴選手
両選手に花束が贈られた

 ちなみに、小池選手と山下選手はともにANAの人事部に所属。山下選手は「ANA's Way推進チームに所属し、ANAグループの行動指針を社内に浸透させるためのさまざまな活動を行なう部署。私たちもアスリートの活動を行なうことで、努力と挑戦、チームスピリットといった精神を社内に広める。自分たちでも大会の出場のお知らせや結果のお知らせ、日々のトレーニングの紹介を通じて、行動指針の浸透を手伝う業務を行なっている」と業務を紹介。

 同様の業務に従事している小池選手も、補足として「アスリートとしての目線で、例えばLGBTの問題などについて僕らはこういう目で見ます、といったことを話すトークセッションなどの社内向けイベントを企画、実施している」と紹介した。

 両名のアジア大会出場に向けて、まわりの社員からは「温かく、ときに熱い期待をかけていただいた。社内はもちろん、ジャカルタ現地へも日本から応援に来てくださったり、現地の空港に勤める人にも応援いただいた」(山下選手)そうだ。

 アジア大会では台湾の楊俊瀚選手との激闘を制して金メダルを獲得した小池選手だが、「最後に転んでしまって走りきれなかった。山形選手のように、最後までしっかり走りきって終わることが今後大事になってくるかと感じている」とし、「力を出し切っても反省点は永遠に残り続けるもの。その次の一回、次の一回でベストを出して、そこからさらに修正を加えていくのが自分が成長していくスタイルなので、今回も特別なんだということはなく、今回をベースに次の一本でよい走りをしたい」と、さらなる成長への意欲を見せる。

小池祐貴選手

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、小池選手は「目の前の目標のアジアは制覇できた。次のオリンピック、世界選手権の決勝の舞台でしっかり戦うというところに、まだ2~3ステージ足りないと思っているので、いままでどおり練習の積み重ねで継続していって、そのうえでレベルの高い試合に挑戦して、自分の当たり前のレベルを上げ、2年後のオリンピックの決勝のファイナリストで戦うのが目標」と話した。

 また、山下選手も「2020年の東京大会では三段跳びでもちろんファイナリストで戦うのはもちろん、メダルにも手が届けばと思っている。そのためには17m中盤ぐらいの記録が必要になるが、まだ17mの壁も破れていない状況なので、いち早くその壁を破って、コンスタントに17mを超える記録を飛び続けて、東京の舞台でしっかり結果を出せれば」との意気込みを示した。

山下航平選手

 ちなみに、ANAという航空会社に勤務する両選手だが、北海道出身の小池選手は小さなころから、飛行機は「ほかの地域行くというワクワク感のある乗り物」と感じているそう。

 山下選手は、「この話をすると尺が足りない(笑)」というほどの飛行機好きで、航空機そのものについても興味が尽きないという。特に出身地の福島にも飛んでいるボーイング 737-500型機がなじみ深いとのことで、引退が近いことに寂しさを覚えているという。そんな飛行機好きの気持ちと、日々の業務につなげるアイディアなどを尋ねると「今は競技で結果を出すことに一杯一杯」としながらも、「将来的にはなにか関われるようなことができればな、なんてことも夢見ている」と笑顔で話した。