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伊丹空港リニューアル、到着口を集約した中央エリアオープンで公共交通機関との乗り継ぎが便利に
書道パフォーマンスやそらやん登場で盛り上がったオープン記念セレモニー
2018年4月18日 13:23
- 2018年4月18日 先行オープン
関西エアポートは4月18日、伊丹空港(大阪国際空港)でリニューアル工事が完了した中央エリアや展望デッキを先行オープン。これまで南北に分かれていた到着口が供用を終え、18日朝のANA(全日本空輸)、JAL(日本航空)の羽田発便を皮切りに、新たな到着口の供用がスタートした。
4月18日に先行オープンするエリアの様子については、下記の関連記事で紹介しているとおり、これまで南北ターミナルに分かれていた到着口を中央エリアに集約したほか、展望デッキや新規出店30店舗を含むショップエリアの大幅なリニューアルを行なった。
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同日10時からは、その到着口近くのインフォメーションカウンター前で、リニューアル記念セレモニーが開かれた。セレモニーでは書道家の青柳美扇(あおやぎびせん)氏が書道パフォーマンスを披露し、金色の「翔」の文字とともに、「もっと、心おどるITAMIへ」のメッセージを揮毫した。
自らも大阪出身で、「伊丹空港と呼ぶ方がピンとくる」という青柳氏は、この日もセレモニー終了後に伊丹から羽田を経由してベトナムに向かう予定だという。新しくなった伊丹空港については、「工事中だったのでどんなにきれいに変わるのかとワクワクしていたが、本当にきれいに素敵に生まれ変わった。飛行機の利用以外でも気軽にファミリーで遊びに来られ、デートスポットにもすごくよいと思う」と感想を話した。
また、セレモニーで揮毫した文字については、「『翔』の文字は、飛行機なので空高く飛ぶ、空に大きく羽ばたくという意味で選んだ。このはらいの部分は、大阪国際空港のますますのご発展の祈りを込めて書かせていただいた」と説明。
その後、関西エアポートマスコットキャラクターのそらやんも登場し、揮毫した作品の前で記念撮影が行なわれたほか、セレモニーの終了と前後して、周辺では到着客や空港を訪れた人への記念品配布を実施。
記念品は関西3空港一体運営を記念したトートバッグとパンフレットで、インフォメーションカウンターやラウンジ・オーサカ、大阪空港ホテルなど関西エアポートグループのスタッフが、用意された1000セットを配布した。
到着口を1カ所に集約。モノレール駅の利用は出発/到着とも2階だけの移動が可能に
今回の先行オープンによる空港利用上の大きな変更点は、到着口を中央エリアに集約した点で、これにより公共交通機関の乗降方法なども変わることになる。
到着口が南北ターミナルの1階に分かれて配置されていた際には、モノレールを利用する場合は南北の両端近くから中央エリアまで歩き、1階から2階へと上がってモノレール駅へ向かう必要があった。また、バスやタクシーも乗り場が南北それぞれに分かれており、バスの場合は通常、南(ANA側)~北(JAL側)の順に利用者が乗車していた。
リニューアル後は、到着口が中央エリアに集約され、2階に設置。2階からそのままペデストリアンデッキを通って、モノレール駅へ迎えるようになった。ターミナルビルからペデストリアンデッキに向かうときに短いエスカレータか曲がり角はあるものの、ほぼ水平にまっすぐ進めばOKだ。
これにより、出発時の動線も変わる。チェックインカウンターは従来どおり1階に設けられるが、預け入れ荷物がなく、ANAの「スキップサービス」や、JALの「タッチ&ゴー」など、チェックインなしに保安検査場へ行く場合や、両社とも2階に設けている上級会員向けのチェックインカウンターが利用できる場合は、モノレール駅から中央エリア2階を経由して南北ターミナルへ向かえるので、こちらも階層の移動はほぼない。
バスやタクシーは、到着して各地へ向かう人の乗り場が1カ所に集約された。降り場は従来どおり南北ターミナルごとに設けられる。きっぷ売り場はわりといろいろなところにあるが、中央エリアビルの1階にある2カ所と、南北ターミナルの中央寄り箇所にある1カ所ずつが、エスカレータなどの配置上、便利な位置にあるように感じられた。ちなみに自動販売機はクレジットカードのほか、交通系ICカードでの支払いにも対応する。
バスの乗り場は13番まであり、1~5番が北ターミナル寄り、6番と7番が中央エリア正面、8~13番が南ターミナル寄りに配置されている。乗り場の案内看板や時刻表は動線上に何カ所かあるので、自然と目に入るだろう。
タクシー乗り場は、専用のプラットフォームがあり、モノレール駅へ向かうペデストリアンデッキから降りることができる。こちらは予約、近距離、近距離以外など7つの乗り場に分かれている。
ちなみに、これまで使われていた到着口は前日の夜が最終便となり、いわゆる“パタパタ式”の到着案内表示も見納めとなった。4月18日からは到着口が中央エリアへと移転したことの案内が掲示されているほか、チケット売り場やバス乗り場などでも移転を案内している。