星野リゾートがこっそり伝える食の裏側

せせらぎを聞きながら食事・ワイン・景色を楽しむ奥入瀬渓流ホテル「渓流新緑ランチ」

奥入瀬渓流の新緑を眺めながら料理とワインに舌鼓

「星のや」「リゾナーレ」「界」「OMO(おも)」「BEB(ベブ)」と5つのサブブランドを中心に、国内外に施設を展開している星野リゾート。その知られざる食の魅力を深堀りしていく連載の第1回は、青森県十和田市にある「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」に新たに登場したプログラム「渓流新緑ランチ」を紹介。新緑の奥入瀬渓流を眺めながら、美味しい料理とソムリエがセレクトしたワインに陶酔する至福のランチタイムを楽しめるというもの。

 イベントを企画した奥入瀬渓流ホテルの料飲支配人でソムリエの鈴木良隆さんにこのプログラムの魅力を聞いた。

奥入瀬渓流ホテルの鈴木良隆さん

――渓流沿いでランチを楽しむというのは、ありそうでなかったプログラムですね。企画のきっかけを教えてください。

 私自身ソムリエ、むしろ飲むのが得意な“ノムリエ”なので「奥入瀬渓流沿いでワインを飲めたら最高だろうな」と思ったのが企画の発端です(笑)。私たちのホテルの一番の武器は、やはり奥入瀬渓流沿いというこの立地だと思うのです。その最強の武器と、ホテルが誇る美食とワインを絡めて贅沢な時間を作りたいと思い、企画しました。

――プログラムを実施する5月の奥入瀬渓流はどんな雰囲気ですか?

四季折々の表情をみせる奥入瀬渓流

 奥入瀬渓流は東京より1か月ほど季節が遅く、ゴールデンウイーク開けでようやく春。植物が芽吹き、清々しく気持ちよい時期です。

 景色は遠目には緑一色に見えるかもしれませんが、よく見ると淡い黄緑色から濃い緑までグラデーションがあり、花の白色なども混じってとてもきれいです。

 この時期は雪解けで水の量も増え、勢いを増した渓流の流れの音、植物の芽吹きを喜ぶ鳥の声など、春らしい音に包まれます。まるで自然が奏でるオーケストラのよう……というと少し言い過ぎでしょうか。そんな渓流沿いに特等席をご用意しました。テーブルには白いクロスを敷き、特別な雰囲気でおもてなしします。

――自然の音がBGMとは、なんとも癒やされそうです。ランチはどんな内容ですか?

ランチボックスはりんごの木で作られた3段ボックス入り

 春の奥入瀬渓流をイメージした、野菜たっぷりの特製ランチボックスです。アスパラガスやルッコラなどを使った「新緑サンド」やサラダ、スープを詰め合わせました。

 作るときに意識したことは2つあります。1つはシンプルに美味しく作ること。レストランのように作りたてを出せるわけではないので、ローストビーフやサラダ、ピクルスなど冷めても美味しいメニューを中心に構成。塩分の量やパンの食感なども工夫しました。スープは保温ポットに入れて温かくお出しします。

 もう1つは、ワインとの相性を考えた味付けです。今回提供する3種のワインは、すべてソーヴィニヨン・ブランという同じブドウ品種を使ったもの。ソーヴィニヨン・ブランには、ハーブのような草花を思わせる香りがあります。料理にもルッコラやアスパラガス、ハーブなど似たトーンの香りをもつ食材を使うことで、ワインの香りをより豊かに感じられるようにしました。

三大産地のソーヴィニヨン・ブランを飲み比べができる

――ワインはあえてソーヴィニヨン・ブランのみなんですね。

 はい。同じブドウ品種でも、産地によってワインの味わいは大きく変わります。今回はソーヴィニヨン・ブランの三大産地といわれるフランスのロワール、フランスのボルドー、ニュージーランド産を選んでいます。どれも爽やかな味わいという共通点はありますが、ニュージーランドはパッションフルーツのような南国の香りが強く、ロワールは酸味が強くより爽やかな印象。ボルドーはフルーティさと酸味をあわせ持つ……など、飲み比べると違いが分かっておもしろいですよ。

――ワインのブドウ品種は数多くあるなかで、なぜソーヴィニヨン・ブランを?

 ワインは料理とのマリアージュがよく語られますが、今回はワインと料理に奥入瀬渓流の“景色”を加えて、トライアングルのマリアージュを考えました。新緑の奥入瀬渓流は青々しい景色で、草花の香りを強く感じます。ソーヴィニヨン・ブランのワインも、ハーブなどグリーンを連想させる香りと味わいが特徴です。今回は料理にも野菜やハーブを使っていますから、景色・ワイン・料理のイメージが共通。よい意味での三角関係を生んでいます(笑)。

――ワインと料理、さらに景色のマリアージュなのですね。早く体験してみたいです。

 実は先日、オペレーションの確認も兼ね、お客さま役として体験してみたのですが、本当に最高でした。お花見もそうですが、同じお酒も屋外で飲むと感動度合いが上がる気がしますね。日頃、自然から離れた都市部にお住まいの方や“食”への感度が高い方には、とくにおすすめのプログラムです。

渓流沿いに建つ奥入瀬渓流ホテル

――最後に読者へメッセージをお願いします。

「渓流沿いという立地が我々のホテルの武器」と先ほど申し上げましたが、ホテルでは露天風呂からも渓流を眺められますし、フレンチレストラン「Sonore(ソノール)」では、渓流沿いのテラス席で食事やお酒も楽しめます。ぜひあわせて楽しんでいただきたいですね。

 ちなみに「Sonore」はワインにも力も入れておりまして、およそ2000本のワインが眠るセラーがあります。東京からのお客さまが「青森でこんなワインが飲めるなんて」と驚かれることも多いんですよ。

「渓流新緑ランチ」はそうした我々の強みを組み合わせたプログラムです。期間限定の贅沢なランチタイムをぜひ体験してみてください!

春らしさ満点のプログラム「渓流新緑ランチ」

星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル「渓流新緑ランチ」

実施期間: 2022年5月10日~31日の月・火曜限定
時間: 13時~15時
場所: 奥入瀬渓流周辺
定員: 1日1組4名まで(宿泊者が対象)
料金: 1名6600円(往復送迎、ランチボックス、ソムリエのセレクトワイン)
予約方法: 1週間前までに公式サイトから申し込み
Webサイト: 奥入瀬渓流ホテル
※仕入れ状況により料理内容や食材の産地が一部変更になる場合あり。荒天時、中止になる場合あり。混雑状況により実施場所と提供方法が変更になる場合あり