旅レポ
息を飲む天井画にルーフトップの絶景。タイ・バンコク滞在最終日は“行きたい”を凝縮!
2020年1月2日 09:00
タイ国政府観光庁のプレスツアーで訪問したバンコクも滞在6日目、最終日は「行きたい」をかなえるべくバンコクの注目スポットを中心に訪れることにした。美し過ぎる天井画の寺院に、高層ビルの最上階で夕日や夜景を楽しみながら過ごせるスポットなどを重点的にご紹介する。
さらに、ちょっと仕事がしたいときに重宝する24時間営業のワーケーションハブなども訪問。眠らない街バンコクの最新エリアへも足を伸ばしてみた。
SNSで話題の景色が目の前に。現実は写真を超える圧倒的な荘厳さ
朝一で訪れたのは「ワット・パークナム」。天井画がSNSで拡散され話題になっている寺院だ。2012年に完成した高さ約80mの大仏塔は5階建てで、最上階の仏舎利を安置するガラス塔と天井画の素晴らしさで多くの観光客をとりこにしている。大仏塔自体はホールやミュージアムを有する総合施設ともいえるが、4階にはタイで新たな座禅と瞑想方法を確立した故ルアン・ポーソッド氏のメモリーホールがあり静かに自らと向き合うなど塔全体が祈りの場所なのだ。
入場時に注意したいのが仏塔内でのマナー。日本語でも書いてあるのでしっかりと読もう。SNS用の撮影のためにやりがちなヨガポーズやジャンプ、ダンスにキス&ハグなどはNG。また、足を投げ出したり、ガラス塔などに対し足裏を向けるのもマナー違反となる。ガラス塔の美しさで我を忘れてしまいそうだが、人々の大切な場所であることを忘れずに身を引き締め静かに過ごそう。
大理石製の階段を経てたどり着いたのは5階。目の前に息を飲むほどの空間が広がっている。グリーンのガラス製の仏舎利を安置する塔の静かなたたずまいとともに、宇宙を思わせる天井画の吸い込まれそうな世界観は驚くほど。また、周囲を囲むように配置されたガラス製のナーガや柱部分の金を使った装飾もきらびやかさを増幅させ、この世のものとは思えない。中央の絨毯は祈りの場所。蓮のつぼみのような形に手を合わせ、3回お辞儀をしながら額をつけてお祈りをしよう。周囲は祈りの言葉を唱えながら時計回りに3回ぐるりと巡るのが正しい作法だ。
続いては本堂へ。大仏塔は観光客が多かったが、アユタヤ王朝時代に建てられた由緒ある寺院。そのためタイの人々が主に訪れるのは本堂だ。熱心に祈りを捧げ、お参り道具を手に入れ金箔を像に付けるいつもの風景が広がっている。2階には故ルアン・ポーソッド氏の棺を安置。聞くところによると、遺体は腐敗せずにきれいな姿のままだという。
そのまま細い路地を進み、「ワット・クン・チャン」へ。途中の勾配の急な橋でナマズに餌をあげるイベントを挟みつつテクテク。「ワット・パークナム」から約10分で涅槃像と大仏像の背中が見えてきた。特筆すべきは、大仏像が3頭の白象の上にいることと、足元に月食や日食を引き起こすといわれるラーフがいる部分。黒い姿のラーフにちなみ供物もブラック仕様となっている。なお、各お寺に用意された僧に捧げる大量の供物についても聞いてみた。中身は薬や飲料水に保存のきく食料など生活用品が中心。サフラン色のローブをプラスすることも多いとのこと。なお、販売しているセットは同じものが多いため自分で中身を詰めて持参してもよいそうだ。
旅行者も登録OK、24時間オープンのワーケーションスペースを活用しよう
この日は午前中の気温が35℃近くあり、長時間の移動は少々きつい。ということで9月20日にオープンしたばかりの複合商業施設「サムヤーン・ミットタウン」を訪れた。都市生活ライブラリをコンセプトに、新世代のニーズを満たす施設が充実。服飾関連の学習スペースやワーケーション向けの無料エリアなど知的でクリエイティブな活動も支援している。また無印良品など日本企業も多数出店中だ。
24時間ゾーンの「SAMYAN CO-OP」はセキュリティシステム付きのワーケーションスペース。Wi-Fiや電源はもちろん、予約不可や居眠り禁止など徹底されたなか集中して作業ができる。観光客もパスポート持参でIDを発行すれば利用が即日可能となる。また、学生向けに本屋と併設したフリースペースを提供する「C ASEAN」なども。こちらは比較的自由だが、本屋なのでちょっと休憩にはよさそう。ほかにもレストランやカフェも24時間営業とその充実度がウリとなっている。
作業中にお腹が空いたのならば通常営業エリアの「MKレストラン」へ。タイスキ(しゃぶしゃぶ)の有名店で、ベースのスープを選び、野菜や具材を投入し特製ダレで味わう。ランチタイムの訪問だったため店内は大混雑。タイでの人気の高さがうかがえた。豆乳ベースのスープをチョイスし「野菜お得セット」(164バーツ、約590円、1バーツ=約3.6円換算)と具材に「肉詰めイカ」(68バーツ、約245円)や海苔巻き風の「特製すり身海苔ロール」(74バーツ、約266円)などをオーダー。豆乳の優しいスープが具材に絡み食がどんどん進んでしまった。デザートにはタイデザート「タップティム・グロープ・スノー」(69バーツ、約248円)でクールダウン。大満足のひとときだった。
タイ屈指のベストビューを堪能。ルーフトップで夕焼け&夜景に乾杯
日本にはない都会の絶景ビューが見たいと訪問したのは「キングパワー・マハナコーン」。タイでナンバーワンの高さを誇る地上約314m78階の「マハナコーン・スカイウォーク」が話題なのだ。しかも展望デッキは屋外でガラス1枚のみの開放感あふれたスタイル。入場チケット(大人836バーツ、約3010円)を購入しエレベーターで50秒。あっという間に74階の屋内展望エリアへ。
74階の屋内展望エリアは比較的落ち着いた雰囲気。壁沿いにビッグサイズのクッションが配置され、景色を見ながら利用者がくつろげるサービスもある。郵便ポストやポストカード販売にアプリ経由でのARを使った観光案内なども利用できる。ショップオリジナルグッズも雲フォルムのキュートなポーチなどデザインが秀逸だ。
お目当の最上階部分へはガラス張りのエレベーターで。78階に着くとその開放感に驚くはず。地上約310mに世界最大級のガラストレイを設置、スリルを味わいながら撮影も可能。地上へと吸い込まれてしまいそうなドキドキ感と戦いながら、特別な1枚を手にれよう。なお、ガラストレイでの撮影は枠の外側からのみ。カバンやカメラ、スマホなどは落下防止のため持込めないため、一緒に行った友人や仲間、もしくはスタッフにトレイの枠外から撮影してもらおう。また、靴カバーの利用なども必要。貸し出ししてくれるので受け取るのを忘れずに。
無事に記念撮影を終えたらルーフトップバーで夕日に乾杯。バタフライピーで色付けし、パンダンリーフやレモングラスで爽やかに仕上げたノンアルコールカクテル「マジック・ピーク」(290バーツ、約1044円)をゴクリ。314mのルーフトップへ向かい濃いブルーへと空が包まれる様子をまさに閉じ込めたような色合いの1杯を飲みながらロマンティックに過ごすことができた。
ディナーは場所を移して「バンヤンツリー・バンコク」の「ヴァーディゴ」へ。タイでのルーフトップバーの先駆けとしてオープン以来絶大な人気を誇るレストランで「ムーン・バー」も併設する。ドレスコードはきつくないがデートやちょっとしたハレの日などで訪れる利用者も多いため、恥ずかしくない服装で訪れたい。
ロマンティックな雰囲気あふれる屋上ダイニングでは奮発して「ヴァーディゴ・セットメニュー」(2900バーツ、約1万440円)をオーダー。4品が味わえるコースメニューだ。「オーガニック・フィグス&ペアサラダ」は洋ナシ入りでさっぱり味わえる前菜。シナモン香る「アップルシナモン・バターナッツ・スクワッシュスープ」を経て、プチプチ食感が新鮮なメインの「アボカドペースト・バーレイ・リゾット」。そしてデザートに「バニラ・パンナコッタ」。夜景を見ながらゆっくりと進む食事は旅のラストにふさわしい、最高のロケーションだった。