旅レポ

MotoGPタイグランプリ、移動は手作り感あふれるバスで。会場の食、展示、イベントも全部楽しむべし!

2020年は3月開催

ブリーラムの街中心部の交差点で、MotoGPのロゴとともにネオンが輝く

 オートバイロードレースの最高峰MotoGP世界選手権が10月6日、「PTT Thailand Grand Prix」(MotoGPタイグランプリ)として、タイ・ブリーラムのチャーン・インターナショナル・サーキットで開催された。

 開催初年度となる2018年と同様に、2年目となる今回もタイ国政府観光庁のプレスツアーに参加して観戦する機会に恵まれたので、2018年とのちょっとした違いなども交えながら、まずはレースの盛り上げ役でもある会場内のブース展示など、見どころ、楽しみどころを紹介しよう。

 なお、2020年のMotoGPタイグランプリは3月22日の開催が予定されている。つまり、半年後には再びタイでMotoGPの熱狂を味わうことができるということ。この記事が半年後の観戦時の参考になれば幸いだ。

ゾウと触れ合い、ユニークな“バス”で会場を移動しよう

 タイの首都バンコクから直線距離で東に300km以上離れているブリーラムは、2018年から定期航路が復活したドンムアン~ブリーラム間の航空便で移動するのが一番楽ちん。離陸後わずか40分でブリーラム空港に到着する。空港からサーキットまではバスが運行しているので、さらに30分もあれば到着できるだろう。

バンコク・ドンムアン空港
到着したブリーラム空港
駐機場から徒歩で手荷物受取所に入ると、すでにそこからMotoGPの盛り上がりが感じられる
飛行機が到着したタイミングで空港内で伝統舞踊が始まり、来訪を歓迎してくれる
長い竹をリズムに合わせて巧みに操り、縄跳びのようにクリアしていく
空港の外ではゾウがお出迎え
バスでチャーン・インターナショナル・サーキットや周辺の要所に移動できる
ブリーラムの街中にはいたるところにMotoGP開催を告知する看板が

 レースの舞台となるのはチャーン・インターナショナル・サーキット。その敷地内の展示ブースやフードコートなどのエリアは、2018年と比べて明らかに拡大した! メインのブースが並ぶのはサーキット南側に広がるエリア一帯で、ここでは大きなフードコートが1つから2つに増えた程度ではあるものの(といっても1つのフードコードがそれなりに広い)、これに加えて東側のメインゲート付近にも、昨年以上に展示ブースや食事・ショッピングエリアが拡張されているようだった。

チャーン・インターナショナル・サーキット東側のGATE1
クルマやバイクや人がどんどん入っていく
広大な駐車場が用意されている
サーキットの東側になるが、巨大なバイク駐車場もある
バイクメーカーごとに専用駐車場を設けていたりもするようだ。ただ、駐車場以外の空きスペースに自由に停めている人も多い
普段、バンコクで見かけるのはスクーターばかりだが、MotoGP開催時はこのように高価な大型バイクがずらりと並ぶ。タイではちょっとめずらしい光景かもしれない
会場地図。サーキットの右側(東側)がGATE1、南側がGATE2
GATE1付近にはショッピングが楽しめる出店がずらり
これとは別にGATE1付近では食事エリアも多数見かけた
GATE1近辺で一番目立っていたヤマハの展示場とブース
なんとヤマハ車両の試乗会場も。混雑していなかったので好きなだけ乗れるかも!?
ホンダのブースでは選手の巨大パネルと車両が展示。グッズ販売もしていた
GATE1から入場するときは、近くの丘の上にある遺跡(風のオブジェ)も要チェック

 もともと2018年のときからブースの数自体は多く、それでも来場者数に対して食事処はもしかしたら足りていないかも……と感じていたので、大きなフードコートが追加されたのはとてもありがたい。それはそうと、ブリーラム空港では到着時にゾウのお出迎えがあるが、メインゲートとなるGATE1付近にもいて、こちらではもっと積極的にゾウと触れ合うことができる。入場するならぜひGATE1から!

ゾウに触れたり、餌をあげたり、記念写真を一緒に撮ったりできる

 ただ、グランドスタンドから観戦するのなら、GATE1からかなり歩く必要がある。常夏のタイで炎天下、長距離を歩くのはけっこう厳しい。そこで利用したいのが手作り感あふれる「バス」。タイの地方の農家が作物の輸送などに使っているというトラックが、このときばかりは総出でMotoGPのためにサーキットに集まり、バスの役目を果たしているのだ。これは誰でも無料で利用できる。

これが会場内の移動に利用可能なバス
多くがクボタの汎用エンジンを搭載している。馬力は大きくないので上り坂はかなり苦しいが、平地ならスピードはそこそこ出る

 この荷台にみんなで乗り合わせ、敷地内をのんびり移動するのがお勧めだ。常時数十台が敷地内の決まったルートを巡回しているので、ほとんど待たされることなくすぐに乗れるはず。ルートは数種類あるから、バスを選ぶときは目的地に近いルートを走るかどうか最初にしっかり確認しよう。ルートマップと荷台の側面の番号で判別可能だ(筆者は番号を見忘れて乗り間違えた)。

数え切れないほどのバスが動員されている
荷台に乗るための階段がセットされた
続々乗り込んでくる
いよいよ発車。ゆっくり走っているが、風が気持ちよい
大勢を乗せて次の下車ポイントへ
ちなみにヤマハのゴルフカートも会場内移動にときどき利用されていた

ブースエリアで食事・ショッピングばかりするのもアリ!な理由とは

サーキットのグランドスタンドへとつながる、メインのブースエリアのエントランス

 サーキット南側に広がるメインとなるブースエリアには、すでに書いたようにフードコートがいくつも広がっているほか、オフィシャルグッズの即売コーナー、オートバイメーカー各社やパーツ・用品メーカーの展示があり、サーキットの名前にもなっているチャンビールで有名なチャンの屋根付き休憩所、ライブパフォーマンスが行なわれる巨大ステージなど、無数のブース、イベントエリアが軒を連ねる。注目の車両や製品を眺めたり、お土産を買ったり、ビールを飲みまくってもOKだ。

グランドスタンド側から見たところ。手前はレース関係者専用エリアで、その向こうがブースエリアとなる
まずは1つ目の大きなフードコート
タイの屋台ではオーソドックスなメニューが並ぶ
2つ目の大きなフードコート
ここもよく見る食材かな、と思ったのだが……
個人的には食べたことのないカニの甲羅の丸揚げに……
芋虫類が登場!
昆虫食にもチャレンジできる
お寿司もある。しかも一貫10バーツ(約36円)と激安だ
よく見るといろいろ日本と違っていて個性的ではある
ホンダのブース
余裕のある広々とした作り
レース時のバンク角を体験
レース参戦車両や歴代のチャンピオンマシンなどを多数展示
外装がカーボンの色そのままのMotoGPレプリカマシン「RC213V-S」も飾っていた。お値段870万バーツ(約3120万円。日本で買うより1000万円ほど高い)
ホンダはメーカーブースとは別に「カブ」のブースも出展
スーパーカブに加えてモンキーも
カフェ風の店構え
カブなどの専用パーツが多数並ぶ
ヤマハのブースがここにも
歴代チャンピオンマシンのカラーリングを施した現行モデル
ヤマハブースにはほかのパーツ・用品メーカーのコーナーもあり、どちらかというと物販の比重が大きめ
スズキとドゥカティのブース
MotoGPにセーフティカーなどを提供しているBMWのブース
英バイクメーカーTriumphのブース
2019年からMoto2向けに3気筒765ccエンジンを供給している
サーキットの名前にもなっている、チャーンビールで有名なチャーンのブース。屋内型のブースでビールを注文したり、休憩したりできる
チャーンは前回同様、ライブステージも用意している
ここでしか変えないものも多いオフィシャルグッズショップは必見
MotoGPのスター選手、バレンティーノ・ロッシ選手のグッズが買えるブース
そのほか小さなブースが集まる一角
体力測定ができるスポーツをテーマにしたブースも
バーチャル自転車トレーニングアプリ「Zwift」にチャレンジできる
キックボードで走り、交通ルールを学べる(?)コーナー

 せっかくサーキットまで来たのに、バイクレースを見ずにブースエリアで飲んだくれているだけだともったいないのでは?と思うかもしれない。が、タイのMotoGPなら実はレース観戦と食事・ショッピングをほとんど両立できる。というのも、ブースエリアのあらゆる場所に大型ビジョンや液晶モニターが設置され、サーキットの様子をしっかり見届けることができるから。

 せめて本番の決勝レースのときはスタンドでホンモノの迫力を感じたいところだが、それ以外の練習走行や予選のときは、もちろんスタンドで観戦してもいいし、ブースエリアでぶらぶらしながら食べ物、飲み物片手にモニター越しに応援するのもアリ。現地の日差しの強さは真夏の東京と同じかそれ以上なので、むしろ水分・塩分・糖分は積極的に摂取していきたいところだ。

チャーンのブース内に大型ディスプレイ
ホンダのブースにも大型ディスプレイ
別のところにも大型ディスプレイ
GATE1付近にも大型ディスプレイ。座席もあるが、すぐ前をバスや人が頻繁に行き交うため、ちょっと微妙……

 ちなみにフードコートにあるタイの定番フードでガッツリお腹を満たすのもよいけれど、タイ国政府観光庁が出展しているブースではタイの地方独特のフードを無料配布していることがあるので、小腹が空いたときに立ち寄りたい。2019年の今年は、ブリーラムやタイ東北部イサーン地方の伝統料理を数種類紹介しており、実際に目の前で作ってもらったできたてほやほやを食べられる。

 タイ国政府観光庁のブースではこのほかにも、イサーン地方の伝統工芸品なども紹介しており、一部は工芸品作りの実体験もできるようになっている。MotoGPタイグランプリの開幕を祝う伝統舞踊や、コンサートなどもたびたび披露するので、二度、三度と遊びに行きたい。

タイ国政府観光庁のブース
今回はタイ東北部、イサーン地方をテーマにしているので、ブースの造形もイサーン地方をイメージしている
手彫りのカウベル
色とりどりの毛糸を十字にした骨組に巻き付け、四角形・六角形・八角形の飾り「スパイダーフラッグ」を作る
最終的にこういう飾りになる
伝統的な踊りと演奏を披露
イサーン地方やブリーラムの伝統料理が無料で振る舞われる。タイ米のおこげ料理と大きな煎餅
緑色の餅米カオマオを使ったスイーツ
ブリーラムスタイルの卵焼きで包んだパッタイ
イサーン風の焼きおにぎり。鳥の形に整えている
タイ国政府観光庁のブースではサーキット周辺やブリーラムの地図も配布していた

日沼諭史

1977年北海道生まれ。Web媒体記者、モバイルサイト・アプリ運営、IT系広告代理店などを経て、執筆・編集業を営む。IT、モバイル、オーディオ・ビジュアル分野のほか、二輪・四輪分野などさまざまなジャンルで活動中。どちらかというと癒やしではなく体力を消耗する旅行(仕事)が好み。Footprint Technologies株式会社代表。著書に「できるGoPro スタート→活用 完全ガイド」(インプレス)、「はじめての今さら聞けないGoPro入門」(秀和システム)、「今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ大事典」(技術評論社)などがある。