旅レポ

カンタス航空の関空~シドニー線でオーストラリアを旅する(その1)

オージー文化を学び、パンケーキで有名なビルズ本店へ

カンタス航空の関空~シドニー線で訪れたオーストラリア。その旅行記の第1回はシドニーの歴史とグルメを紹介

 関西国際空港発のカンタス航空で早朝にシドニー国際空港に到着(関連記事「カンタス航空が関空~シドニー線を開設。就航直後の同路線でオーストラリアへの旅へ!」)。オーストラリア東海岸は日本との時差が1~2時間程度のため、夜便で移動すると旅を効率よく楽しむことができる。

 滞在1日目はシドニーの歴史を学び、街の代名詞にもなっているオペラハウスとハーバーブリッジが見られるポイントへ行ったり、いまシドニー在住の若いオージーたちの間でホットな食事をいただいたりと、シドニー市街地の魅力を探った。

The Grounds of Alexandria ~若いオージーたちに人気のガーデンカフェ~

The Grounds of Alexandria

 最初に向かったのは、空港とシドニー中心街のちょうど中間あたり、アレキサンドリア地区で人気のカフェ。ランチはもちろん、オープンは朝の7時なのでブレックファーストにもピッタリだ。

「The Grounds of Alexandria」は、倉庫とパイ工場だった敷地を改装してカフェ、レストランなどが入る複合施設にしたもので、2012年にオープンして以来、瞬く間に人気スポットになったという。オージーたちからは「グラウンズ」と呼ばれて親しまれている。

 広大な敷地には多くの植物がヨーロッパのガーデンのように並べられ、都会のなかの植物園のような雰囲気。都会の喧騒を離れて植物に癒されながら食事ができるほか、花やハーブなども実際に販売されている。また、カフェで提供されるハーブなどもここで栽培されているものだそうだ。

通りに面したゲートは倉庫時代と変わらない。隠れ家的な雰囲気だ
敷地内はさまざまな植物の鉢植えが並び、まるで植物園
オープンカフェとしても利用できるスペース
倉庫の面影を色濃く残すエリア
彼はグラウンズのマスコット。名はケビン・ベーコン
敷地内には花屋もある
グラウンズのケーキは敷地内の売店でも買える。天気のいい日にはガーデンで食べてみたい

 今回は、グラウンズの入口近くにある屋内の飲食スペース「The Cafe」で朝食をいただいた。オープンの7時過ぎに到着したものの、すでに店内は若いオージーたちで賑わっていた。

「The Cafe」の店頭。持ち帰りの品はここでも買える
店内のディスプレイも遊び心たっぷり
倉庫の内装を活かした「The Cafe」の店内。暗いが落ち着ける空間だ
提供されるパンやケーキは店内の工房で手作りされている
店内には巨大なコーヒーロースターもある
キッチンでは色とりどりのメニューが次々に運び出されていた

 テーブルに着いてメニューを拝見。日本のようにメニューに写真はないので、好みのものを見つけるのにじっくりと読んでいかなければならない……が、見たところどのメニューも品数が多く、手が込んだものになっているようだった。

 欧米文化圏の旅行では、場合によってはコーヒー以外に温かいものがないということがあるが、このグラウンズを含め、オーストラリアの朝食はよい意味で違っていた。温かい朝食も用意されている。なによりボリュームがすごい。朝からガッツリいきたいという人でも満足できる質と量だ。

 朝食のバラエティも豊富なので、取材陣であえてバラバラに注文してみた。一挙に紹介しよう。

「The Grounds Big Brekkie」は「The Grounds」の名を冠したメニュー。見た目もボリュームも最高峰!
「House Smoked Salmon Rillettes on a Basil」はサーモンとバジルをマヨネーズのようなもので和えたサンド。白いものは卵
「Healthy Brekkie Bowl」は酸味のあるドレッシングをかけたサラダ。下にはブラックライスが敷かれていて、意外とボリューミー
「Fluffy Buttermilk Pancakes」はベリーの酸味と甘みを、甘さ控えめのレモンリコッタソースがまろやかに包み込む
「Turmeric Spiced Porridge」はカレーでもリゾットでもなく、おかゆのようなもの。想像に反してほんのりと甘い
「Brekkie Burger with Polenta Chips」はベーコンにアボカド、卵にクリームチーズ、トマト。ブレックファーストの食材を一皿にまとめたようなプレート
「Free Range Three Egg Omelette」は、ずばりオムレツ。ちなみに「Free Range」は「放し飼い」のこと
「Seasonal Freshly Cut Fruits」はマンダリンのスムージーにみずみずしいフルーツ。朝はさっぱりいきたい方に
「House Made Granola」はカットフルーツのグラノーラ。ヨーグルトは酸味が少なくクリーミーなチーズみたいで、フルーツの酸味がアクセント
The Grounds of Alexandria

所在地: Building 7A/2 Huntley St Alexandria, NSW 2015
営業時間: 7時~16時(土・日曜は7時30分オープン)
Webサイト: The Grounds of Alexandria(英語)

Museum of Sydney ~シドニー入植の歴史が垣間見られる博物館~

Museum of Sydney

 旅行先の文化や風俗、歴史を知れば、旅はもっと有意義で興味深いものになる。シドニーの歴史を学ぶなら「Museum of Sydney」(シドニー博物館)がお勧めだ。植民地時代の遺物などが展示されているほか、さまざまな企画展も催されている。

シドニー博物館。エントランス脇の木のオブジェは、シドニーに上陸するファーストフリートの人々をアボリジニたちが木陰から見守っていたことを象徴している

 シドニーの街の歴史は、端的に言えば入植による近代オーストラリアの歴史そのものだ。このシドニー博物館ではオーストラリアの近代史に触れることができたので、ここで見知ったことを紹介しておこう。

 ヨーロッパでは古くから「はるか南方に未知の大陸が存在する」と伝えられてきたが、実際に大陸が発見されたのは17世紀。イギリス人が到達したのはその後半だ。そのころイギリス本国では、都市部では産業革命が起こり大量の失業者が発生、また農地ではエンクロージャー(囲い込み)により土地を奪われる者が急増し、その結果として窃盗などの軽犯罪が激増していた。当時は軽犯罪者でも投獄されていたため、その収容先に困る事態となる。そこで政府は、資源の獲得や囚人の流刑地として、発見されたばかりの新大陸に目を向けた。こうして組織されたのが、数回に分けられて実施された大規模な移民船団だ。

 1788年1月26日、元海軍提督アーサー・フィリップが率いる最初の移民船団「First Fleet」11隻に分乗した1373名がこの地に到着し上陸した。この場所にはファーストフリートの航海計画を主導したシドニー卿から、シドニーと名付けられた。なお、オーストラリアという国名は、古代より伝わる「はるか南の未知の大陸」という意味のラテン語「Terra Australis Incognita」が由来だという。

 ファーストフリートを率いたフィリップはオーストラリア初代総督となり、シドニーの高台に総督府を建てた。その場所に現在あるのが、このシドニー博物館。いうなればここは、シドニーとオーストラリア近代史の起点となった場所なのである。

エントランスにあるレンガ造りの壁は、旧総督府を実物大で再現したもの。レンガの一部は当時のものを使用している。博物館内には総督府の模型や出土品も展示されている

 シドニー博物館の館内1階では、床がガラス張りになったエリアがある。この下には旧総督府の下水道と総督私室の遺構があり、出土した状態で見学が可能。また、壁面には総督府の正面部分が実物大で再現されていて、当時の建物の規模をうかがい知ることができる。

 2階にはファーストフリートの11隻の帆船の模型がずらりと並び、あまり気が進まずにオーストラリアにやってきた移民たちの苦悩や、シドニーに在住していたアボリジニとの最初の接触の様子などが分かるほか、シドニーを中心とするニュー・サウス・ウェールズ州の最初の9人の総督の人物像や果たした役割、200年以上にわたって繁栄してきたシドニーの貿易が分かるトレードウォールなどの展示もある。

エントランスの床下には、総督府の地下室と下水溝が確認できる。
総督の愛犬の骨も出土したそうだ
シドニーの貿易の歴史が分かる展示、トレード・ウォール
この博物館の場所にもともと住んでいたキャディガルの人々の生活をたどる展示
オーストラリア初代総督、アーサー・フィリップの肖像画
かつてシドニー港で荷役作業を行なっていたジブクレーンの実物も展示されていた
テーマ・ギャラリー。訪問時は「creative」をテーマにした体験展示が行なわれていた
企画展。訪問時に展示されていたのは、20世紀の犯罪者の写真展

 博物館にはカフェが併設されているので休憩にも便利。また近隣には、犯罪博物館やロイヤル・ボタニック・ガーデン(王立植物園)などもあり、時間があればこれらも合わせてまわると、オーストラリアとシドニーの歴史をより深く知ることができるはずだ。

Museum of Sydney

所在地: Bridge St & Phillip St, Sydney, NSW 2000
営業時間: 10時~17時(聖金曜日、クリスマスは休館)
入館料: 大人12オーストラリアドル(約1032円、1オーストラリアドル=約86円換算)、5歳未満の子供は無料
Webサイト: Museum of Sydney(英語)

Mrs Macquarie's Point ~シドニー観光定番のフォトスポット~

Mrs Macquarie's Pointはシドニー観光定番のフォトスポット

 シドニーといえば誰もが真っ先に思い浮かべるのが、オペラハウスとハーバーブリッジではないだろうか。この2つが見られる定番のスポットがここ、「Mrs Macquarie's Point(ミセス・マッコーリー・ポイント)」だ。シドニーを訪れる観光客が必ずといっていいほど足を運ぶスポットで、ここで撮られた写真は一度は見たことがあるはず。そう、オペラハウスの後ろにハーバーブリッジが見えているあのカットが撮れるポイントなのだ。

「Mrs Macquarie's Point」から眺めるオペラハウスとハーバーブリッジ
シドニー市街地の中心部、シティから徒歩でも来られる
特徴的な形のオペラハウス。ちなみにこのポイントからは午前は順光、午後は逆光
シドニー湾にぽっかりと浮かぶフォート・デニスン。その名の通り要塞(砲台)だが、それ以前は監獄としても利用されていたとか。オペラハウスのあるサーキュラーキーから定期船で上陸できる

 この場所の名前の由来となったミセス・マッコーリーとは、ニュー・サウス・ウェールズ植民地6代目総督であるラックラン・マッコーリー氏の夫人、エリザベス・マッコーリーのこと。彼女はイギリスから遠く離れ、気候も違えば気の置けない友人もいないこの地でホームシックになってしまったそうで、頻繁にここを訪れてはイギリスとシドニーを往来する船を眺めて故郷に思いを馳せていたという。

 そんな夫人のため、マッコーリー総督が囚人に命じ、砂岩を削り作らせた椅子が残っている。それが「Mrs Macquarie's Chair(ミセス・マッコーリーズ・チェア)」で、少し高台になっているところの木陰にある。ここに腰掛けると幸せになるともいわれているそうなので、ここまで来たならぜひ見逃さずに行ってみてほしい。たいていは観光客たちが撮影の順番待ちをしているので、探せばすぐに見つけられる。

ミセス・マッコーリーズ・チェア

 なお、ミセス・マッコーリーズ・ポイントは、ロイヤル・ボタニック・ガーデンの最も奥、ポートジャクソン港に南から北に突き出た岬の先端付近を指す。この岬を境に西側に民間のターミナルが、東側に軍港がある。つまり、オペラハウスのある方向の反対側には軍艦が停泊していて、まったく異なる港の光景を見ることができるのだ。

オーストラリア海軍の軍艦。オーストラリア軍と自衛隊は親密で、艦艇が日本に訪れることも多い

 ミセス・マッコーリーズ・ポイントへの交通アクセスはあまりよくなく、オペラハウス横の「Queen ElizabethII Gate」から約1.5km歩くか、サーキュラー・キー付近からタクシーを利用する。時間に余裕があるときにロイヤル・ボタニック・ガーデンを散策しながら向かうとよいだろう。なお、ガーデンは夜にはゲートを閉じてしまうため、夕景や夜景を見に行く際にはクローズ時間にも注意だ。

Mrs Macquarie's Point

所在地: Mrs Macquaries Rd, Sydney, NSW 2000
オープン時間: 7時開場、閉場は11月~2月は20時/3月は18時30分/4月と9月は18時/5月と8月は17時30分/6月と7月は17時 ※ロイヤル・ボタニック・ガーデンの営業時間

The Strand Arcade ~歩くだけで楽しい、レトロなショッピングモール~

The Strand Arcade

 シドニーの中心街には、19世紀に建設されたレトロな建物でショッピングを楽しめる場所が2カ所ある。その1つが「The Strand Arcade(ストランド・アーケード)」。シティのど真ん中を南北に貫き最もにぎわうジョージ・ストリート沿いにあるこの建物は、創業なんと1891年。現在では約80軒のブティックが並んでいる。

 アーケードといっても日本のアーケード街のような平面の商店街ではなく立派な石造りの3層構造。通路を挟んで2棟のビルディングが建ち、屋根が鉄骨ガラス張りになっている。そのためアーケード内は明るく、天候の影響も受けない。訪れた時期は夏だったが、ほどよく空調が利いており快適だ。

 日本では見かけないローカルブランドの店が多く、それだけにここでしか手に入らないアクセサリーなども豊富。ディスプレイも凝っているので、ウィンドウショッピングも楽しめそう。

ジョージ・ストリートとピット・ストリート・モールの両面に出入口があるストランド・アーケード。そのため通り抜けるだけの人々も多く見かける
1階。通路が狭くにぎやか。カフェもあり休憩もできる
2階。落ち着いたローカルブランドのブティックが並ぶ
3階。デコレーションもにぎやかで、歩いているだけで楽しい
創業当時から稼働しているエレベータも一見の価値あり
ジョージ・ストリートはライトレール(路面電車)の建設工事中。開業後は観光の足としても便利そうだ
The Strand Arcade

所在地: 412-414 GEORGE ST, SYDNEY, NSW 2000
営業時間: 月・火・水・金曜9時~18時、木曜9時~21時、土・日曜10時30分~16時30分
Webサイト: The Strand Arcade(英語)

Queen Victoria Building ~歴史ある建物でショッピングを楽しむ~

Queen Victoria Building

 19世紀からジョージストリート沿いに建つもう1つのショッピングモールが「Queen Victoria Building(クイーン・ビクトリア・ビルディング)」。地元の人たちは「QVB」と呼んでいる、シドニー中心街のランドマーク的存在だ。イギリス人建築家が設計し1898年に完成したロマネスク様式の建物で、近代的なシドニービジネス街のビル群のなかで特に異彩を放っている。

 内部はストランド・アーケードと同様に多層構造になっていて、天井が鉄骨ガラス張りアーケードになっている点なども同じだが、こちらはもともとコンサートホールだったため装飾も豪華。エレベータなど設備の一部は建築時から使われているものなので、資料的価値も高そうだ。

 ブティックやおもちゃ屋、カフェ、アボリジニグッズの店までが、特にエリア分けされているわけでもなく混在しているので、歩いているだけでも楽しいし、シドニー市内散策の休憩ポイントとしても使える。奥さんや彼女の買い物には興味がないという男性でも、ここなら楽しめそうだ。

クイーン・ビクトリア・ビルディングの内部。外観からは想像できない、近代的なショッピングモールだ
通路は広く、ゆっくりとウィンドウショッピングが楽しめる
天井から吊るされていた巨大な機械式の時計。時間を忘れて見ていられる
階段の踊り場。コンサートホールだった頃の名残が感じられる
クリスマスシーズンには巨大なツリーが出現。多くの人がここで写真を撮っていた
館内はどこを見ても絵になる。買い物するつもりがなくても訪れてほしい場所だ
Queen Victoria Building

所在地: Queen Victoria Building 455 George St, Sydney, NSW 2000
営業時間:
地階・1階は月・火・水・金・土曜9時~18時、木曜9時~21時、日曜11時~17時
2階・3階は月・火・水・金・土曜10時~18時、木曜10時~21時、日曜11時~17時
Webサイト: Queen Victoria Building(英語)

Bondi Beach ~オーストラリアで最も有名なビーチ~

Bondi Beach

 世界でも有数のビーチ、そしてオーストラリアでは最も有名といわれるシドニー郊外のビーチが、「ボンダイ・ビーチ」だ。シドニーの中心部からクルマで約30分の距離にあるこの砂浜は、約1kmにわたってゆるやかに弧を描き、晴れの日には金色に輝く砂が美しい。……らしいが、訪れたときは曇天だった。残念。

 シドニーの中心部はシドニー湾に面しているため波は穏やかだが、ここボンダイは南太平洋に接する。当然波は高く、世界中のサーファーたちから絶大な人気を集めている。夏は気温が40℃を上回ることもある、シドニーでは海水浴も人気のレジャーで、シーズンになるとビーチは混み合うようだ。

 海水は冷たくて実に気持ちよさそうだが、波が高すぎる場合はもちろん遊泳禁止になる。また泳げるときでも、サーファーとエリアが分けられているため遊泳区間から出ないようにすること。

 徹底した日焼け対策も必要だ。筆者が調べたところだと、シドニーの夏の紫外線量は東京の夏と比べてもやや高めのようだ。よく耳にする「オーストラリアのほうが紫外線量は圧倒的に高い」というのには疑問があるが、日本の夏以上に用心しておくに越したことはない。

ボンダイ・ビーチ。晴れの日は砂浜が金色に輝き、ブルーの海とのコントラストが美しい
防波堤のウォールアート

 遊泳できない場合には、ボンダイ・ビーチ周辺のコースタルウォークもお勧め。ボンダイ・ビーチの南にはタマラマ・ビーチ、ブロンテ・ビーチがあり、約3kmの風光明媚な海岸沿いが散策できる。また、ボンダイ・ビーチ周辺の市街地、ホール・ストリート、ロスコー・ストリート、カールーイス・ストリート沿いにはカフェやアイスクリーム店、レストランなども立ち並んでいるので、食事や休憩にもうってつけだ。

ビーチは街と直結。食事やショッピングにも不自由はない
高台の上からボンダイ・ビーチを望む
海岸沿いの遊歩道にはコースタルウォークを楽しむ観光客の姿も

Bills Bondi Beach ~日本ではパンケーキで有名なビルズ~

Bills Bondi Beach

 パンケーキで有名な「Bills(ビルズ)」といえば、日本でもお台場や銀座、横浜赤レンガ倉庫、大阪や福岡にも店舗があるため、ご存じの人も多いだろう。豪華なスクランブル・エッグやリコッタ・パンケーキは「世界一の朝食」と称され、世界中にファンがいる。シドニーはこのビルズ発祥の地。ここボンダイ・ビーチにも「Bills Bondi Beach(ビルズ・ボンダイ・ビーチ)」があり、ビーチからは歩いて10分もかからない。シドニー中心部の店舗より空いていることが多いようなので、ボンダイ・ビーチを訪れるときにはブレックファーストやランチに利用したいお店だ。

ビルズ・ボンダイ・ビーチ
オージーはビールが大好きで、食前だけでなく食後に飲むことも多い。というわけで(?)オージー・ビールを注文
シドニーの老舗「LOAD NELSON BREWERY」の看板ビール「THREE SHEETS」。泡は少なく濃厚で複雑な味わい
地元NSW州のビール「GREEN CRAFT(Stone&Wood)」は爽やかなフレーバーで特に女性に人気
ランチタイムのメニューの一例。ステーキプレートからハンバーガー、スモールディッシュまでさまざまな味が楽しめる。盛り付けも美しく「インスタ映え」もしそうだ
ビルズの隣にはアイスクリーム屋が。ピスタチオのアイスを買って食べ歩いた
Bills Bondi Beach

所在地: 79 Hall St, Bondi Beach NSW 2026
営業時間: 7時~22時
Webサイト: Bills Bondi Beach(英語)

Mekong Restaurant ~日本人の口にも合うアジアの味~

1階がバー、2階と3階がMekong Restaurant

 シドニー中央駅やテクノロジー・シドニー大学(UTS)のすぐ近く、飲食店が並ぶケンジントン・ストリートは、ヨーロピアンダイニングからスイーツ・バーまでが集まるグルメ通り。UTSの学生などにも人気が高いホットなエリアだ。

 その一角にある「Mekong Restaurant(メコン・レストラン)」は、その名のとおりメコン川流域をイメージした内装と料理が楽しめる。メコン川はミャンマーからラオス、タイ、カンボジア、ベトナムを流れる東南アジア有数の大河。それらの国々で食べられている食材を用いた料理が、オードブルからスイーツまで幅広く提供されているのだ。

 ディナータイムになるとエスニックな味を求める若いオージーたちで賑わう。日本人にもどこかなじみやすい味で、肉が中心のオーストラリアの豪快な料理に胃が疲れてきたら行きたくなってくる店だ。なお、4人以上で行く場合はバンケットメニューがお勧め。

前菜「saffron & sweet corn rice cake」
前菜「egg plant masala tempura」
前菜「charcoal grilled betel leaf」
メイン「sirloin beef curry」
メイン「smoked fish salad」
メイン「stir fried spycy chiken」
メイン「grilled cabbage」
コース料理とは別に注文したデザートの盛り合わせ
バンケットメニューは1人69オーストラリアドル(約5934円、1オーストラリアドル=86円換算)と89オーストラリアドルのものがある。写真で紹介した料理は69オーストラリアドル(約7654円)のもの
白ワインは「PRINTHIE Pinot Gris」、赤は「CANBERRA SYRAH」。ともにオーストラリアのワイン。オーストラリアはワイナリーも多いので、ワイン好きなら多くの銘柄を試してほしい
Mekong Restaurant

所在地: 2/14 Kensington St, Chippendale NSW 2008
営業時間: 18時~22時(土・日曜は12時~15時にランチ営業もあり)
Webサイト: Mekong Restaurant

板倉秀典