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東京ディズニーシーで世界旅行!  ご当地グルメと名所観光で過ごすホリデー

美しい港町と話題のレビューショー鑑賞、そして秘境へ

高さ約10m。東京ディズニーシーのシンボル「ディズニーシー・アクアスフィア」

 2001年9月4日に世界で唯一の海をテーマとしたディズニー・パークとして誕生した東京ディズニーシー。「冒険とイマジネーションの海へ」をテーマに多くの来園者を迎え今年で18年目となる。ロマンティックな南ヨーロッパの港町から、失われた古代文明と未開のジャングル。そしてノスタルジックな雰囲気あふれるニューヨークを始め7つのテーマポートへ訪れることができる。

 今回は、”旅目線”で東京ディズニーシーを訪問。各ポートを観光し、ご当地メニューや滞在で見つけたちょっとした発見を中心にお届けする。

2001年9月4日に東京ディズニーリゾートの第2パークとしてオープン (画像提供:オリエンタルランド)

水の惑星を眺めながら世界通りから各港へ出発

 東京ディズニーシーのエントランスを抜けると目に前に現われるのが「ディズニーシー・アクアスフィア」。水の惑星・地球をモチーフとしており、水しぶきの中浮かぶ美しさに誰もが魅了されてしまう。周囲のフロアにはタイルで月の満ち欠けが表現されており、地球と月を囲むように電灯には星がキラキラと輝いている。そして実は太陽も。暖かな光を届けるよう上の方で見つけられるのを待っているので周囲を見渡してみよう。太陽が見つかったら「VIA MONDIALE」(MONDIALE=世界、VIA=通り)の通りの名前のように、ここから東京ディズニーシーの世界へと、早速出発しよう。

「ディズニーシー・アクアスフィア」の周囲のフロアには月の満ち欠けが。「東京ディズニーシー・ステーション」のフォトスポットから「ディズニーシー・プラザ」を見るとさらに分かりやすい
宇宙を表現するかのように星のランプもキラキラと輝く
「VIA MONDIALE」から「PASSAGGIO MIRACOSTA」を抜け最初の港へと向かおう

南ヨーロッパの港町で優雅に町歩き、アートや景色・美食に酔いしれる

 まず最初に訪れたのは南ヨーロッパのロマンティックな港町「メディテレーニアンハーバー」。「ピアッツァ・トポリーノ」と呼ばれる広場を中心に海辺に広がるポルト・パラディーゾからの眺めは息を飲むほど。周囲の建物の壁にはルネサンス期の絵画様式「トロンプルイユ」と呼ばれるだまし絵が施されており、美しい街並みに拍車をかけている。デコレーションだけではなく、植木鉢なども窓辺に描かれているので探しながら散策するのも楽しい。

立体的に見せる技術が素晴らしい「トロンプルイユ」もあちこちに

 地中海やイタリアを彷彿させる美しさと太陽の光に導かれるようにそのまま「ザンビーニ・ブラザース・リストランテ」へ。葡萄畑やハーブ畑が広がるのどかな一角のイタリアンレストランでピザやパスタをいただくことに。同レストランは良質のオリーブオイルとワインで財を成し、地域の開拓者であるザンビーニ3兄弟が経営をスタート。ワイナリーを改装した落ち着きのある店内や港側のオープンテラスではゆったりと食事を楽しむ大勢の人々が。グラスワインを1杯傾けながら、旅の始まりをお祝いしよう。

ワイナリーを改装した「ザンビーニ・ブラザース・リストランテ」
ピッツァやパスタを中心としたイタリア料理が味わえる (画像提供:オリエンタルランド)

陽気なゴンドリエの歌声を聴きながら、とろけるジェラートでスイートな時間を

 続いてはパラッツォ・カナルへ。水の都であるヴェネツィアを彷彿させるハッとするような深い景色が目の前に現われる。整備された運河ではゴンドリエたちが旅人へ乗船を笑顔で誘ってくれる。ならばと「ヴェネツィアン・ゴンドラ」に乗船。歌声と的確な案内が素晴らしいゴンドリエ・ロッソアーラ氏とケズネーロ氏が船を先導してくれた。

 狭い運河からメディテレーニアンハーバーへとゴンドラが漕ぎ出す瞬間は鳥肌モノ。水辺から視点を低くして見る港町の風景や迫り来るプロメテウス火山など、さらにこの港が好きになる。「チャオ!」や「アリベデルチ」などの船上でのあいさつワンポイント講座も含め、道ゆく人やすれ違うゴンドラとのコミュニケーションも旅の一コマとして心に刻まれる。

ゴンドリエの笑顔に誘われるように「ヴェネツィアン・ゴンドラ」へ
ゴンドリエ・ロッソアーラ氏。ゴンドラからは街並みや火山とさまざまな表情が一度に見れる

 ゆるりとゴンドラに揺られた後は「ゴンドリエ・スナック」のジェラートを。もともとゴンドリエたちの休憩所として使われていた場所を改装し現在の形に。旅の合間にちょうどよいブレイクが挟めるとスイーツ好きが集っていた。ティラミスやキャラメルにチョコレートなど8フレーバーの中から好みの組み合わせをチョイス。抹茶とキャラメルで「ダブル」(390円)をオーダー。スッとした口どけとまろやかな甘さで全制覇がしたくなる味のよさだった。

「ゴンドリエ・スナック」では奮発して2フレーバーの「ダブル」を

話題のレビューショーにうっとり。ニューヨーカー気分でホットドッグを頬張る

 続いては「アメリカンウォーターフロント」へ。20世紀初頭のアメリカの大都市ならではの活気があふれ、多くのニューヨーカーらが足早に通り過ぎていく。足元には路面電車の線路、そして横には地下鉄「SUBWAY」の入り口が。覗くと路線図や看板もチラリ。さらには馬どめに上を見上げれば電動式トロリー「ディズニーシー・エレクトリックレールウェイ」。列車や車に馬と交差する時代を感じられるだろう。そして街頭に目を向けるとガス灯と電灯も。夕方以降には灯った光の違いをぜひ確かめてみたいところだ。

「アメリカンウォーターフロント」では移り変わる時代のパワフルさが感じられる
ふと横を見ると地下鉄へと通じる入り口。「BROADWAY-QUEENS」の看板も
馬どめも道路沿いに発見。ありし日の活躍を感じる佇まい
電動式トロリー「ディズニーシー・エレクトリックレールウェイ」がメインで運行中
通りにはガス灯も。夜には電灯との光の違いを間近で見ることができる

 ニューヨーカーに混じって味わいたいのが「デランシー・ケータリング」の「ホットドッグ」(400円)。場所はデランシー・ストリートを入った「ディズニーシー・エレクトリックレールウェイ」のちょうど駅前に店を構えており、目印はマスタードのような黄色いワゴン。「Prize Winning!」などの言葉も車体に踊っているので見つけやすい。ニューヨークといえば、ホットドックと言えるほどストリートフードとして大人気&大定番を頬張らずには帰れない!

 アッツアツの「ホットドック」にケチャップとマスタードをたっぷりかけて、ガブリッ。あふれ出す美味しさを受け止めるのが、もう大変だ! ふと包装紙に目をやると多くの新聞広告がずらり。人材募集にホテルと質屋まで、幅広い宣伝内容は読んでいて思わず夢中に。近隣ショップの広告が多いので、ホテルやお店を新聞を頼りに尋ねてみるのも面白い。

「デランシー・ケータリング」の「ホットドッグ」は包み紙の広告にも目を通しておこう

 小腹も満たされたところで話題のレビューショー「ビッグバンドビート」を公演中の「ブロードウェイ・ミュージックシアター」へ足を運んでみた。喜劇・悲劇の仮面にポセイドンらの装飾が施された、電飾が光輝く豪華な姿に圧倒されながらシアター内へ。

「ビッグバンドビート」では生バンドの演奏と華やかなシンガー陣、さらにはミッキーマウスをはじめとする大スターたちの共演を余すことなく堪能。鑑賞には指定席・自由席の2種類から選択可能。指定席の場合は抽選が必要なため「ビリエッテリーア」、またはアプリ「東京ディズニーリゾート・アプリ」を利用しよう。

ポセイドンやマーメイド。仮面の装飾が施された重厚な印象の「ブロードウェイ・ミュージックシアター」
ミッキーマウスのドラム演奏や華麗なダンス。ジャズ全盛期の名曲と全てがハイライトな「ビッグバンドビート」 (画像提供:オリエンタルランド)

うっそうと茂る緑の奥の古代遺跡へ。ラジオのリズムに揺れながら、地元料理も

 古代文明が発掘され一攫千金を狙う人々や考古学者が集まる中央アメリカの「ロストリバーデルタ」。ここでは熱帯植物が生い茂り、その奥には発掘中の古代遺跡が静かに佇んでいた。遺跡を覆うツタや豊かに実るパイナップル。上を見上げれば麺のような「サルオガセモドキ」とここならではの自然も堪能したい。以前、世界最古の熱帯雨林を冒険中に見かけた「ビガクシダ」も木々に着生していた。親木と共生し、自身の古い部分や枯葉をも養分として成長する生命力の高さをこの距離で感じられるのは非常にうれしい。

古代遺跡と多くの植物が息づく「ロストリバーデルタ」
世界最古の熱帯雨林に生きる「ビガクシダ」も。真近で観察できる環境が整っていた

 古代遺跡の探検や植物観察をひとしきり終えたところで「ミゲルズ・エルドラド・キャンティーナ」へ。オーナーのマイケル(スペイン語:ミゲル)が一攫千金を夢見てやってきたが夢は叶わず。しかし仲間の憩いの場所を作ることで成功したというレストランだ。

 こちらではメキシコ料理に舌鼓。コーンの香ばしさと塩気の強さで食欲が刺激される「コーンチップス、アボカドディップ付き」(350円)に、王道メキシカンデザート「フラン、スーベニアケース付き」(880円)片手にロストリバー(失われた川)と呼ばれる川沿いへ。時折通る船舶に手を振りながら、秘境での滞在をまったり楽しんだ。

小屋や店内ではラジオから南米のリズムや時折流れるご当地CMが旅気分を盛り上げてくれた
「コーンチップス、アボカドディップ付き」と「フラン、スーベニアケース付き」。アルコール類を一緒にオーダーしても

突如。計画になかったカルデラ湖に!? 天才科学者の秘密基地に紛れ込むハプニング

 美しい港町、そして活気あふれるニューヨーク。さらには自然に抱かれた古代遺跡を巡り、再び港町へと戻るはずが、いつの間にか海図にもない見知らぬ孤島のカルデラへと迷い込んでしまった。どうやらここは「ミステリアスアイランド」と呼ばれ、謎の天才科学者ネモ船長の秘密基地との情報を得ることができた。クルーらに混じって周囲を散策してみると巨大な2つのドリルで硬い岩を砕き道を作るマシーンの姿が。そして電線がなく空気中を電力が伝わり光る照明など初めて見るものばかり。時折火山が大爆発、間欠泉からは勢いよく水しぶきが上がるなど地球の生命力が感じられる場所だった。

火山の麓には巨大なカルデラ湖と秘密基地。「ミステリアスアイランド」
2つのドリルを持つマシーンの削岩跡は「センター・オブ・ジ・アース」で見ることができた
空気中を伝って電力が補われる照明。時折周囲の影響を受けるのか光が揺れるのも興味深い

 小腹が空いたところでクルーらが利用する「ノーチラスギャレー」を訪れてみた。ネモ船長を支える勤勉なクルーたちのための潜水艦ノーチラス号が停泊するドック正面に作られた食堂だ。ここで現在「ミステリアスアイランド」が一般公開していることを知り、ほっと一安心。公開中は訪問者に対し、軽食やドリンクの販売もこちらで行なっているとのこと。

 ということで、大評判と聞いた「ギョウザドッグ」(500円)をオーダー。もっちもちの生地の中にはジューシーなお肉と野菜たっぷり。名物と呼ばれるだけの納得の旨さが口いっぱいに広がった。レストランの放送に耳を傾けていると、翌日のスケジュールや作戦会議、水中庭園に関するアナウンスが流れることも。秘密基地で勤務するクルー気分も味わえたひとときだった。

潜水艦ノーチラス号のフォルムにも似ている。名物の「ギョウザドッグ」

再び港町へ。冒険&探検者の拠点で。旅の思い出をしっとり振り返る

 旅の最終地点はメディテレーニアンハーバーのエクスプローラーズ・ランディング。冒険家や探検家が創立した学会S.E.A.の拠点である「フォートレス・エクスプロレーション」へ。大航海時代の要塞内には冒険にロマンス、発見、発明と新しい世界へとつながる研究成果や知的好奇心をくすぐる展示が並ぶ。12名の歴史上の人物の偉業を称える「エクスプローラーズ・ホール」ではレオナルド・ダ・ヴィンチにフェルディナンド・マゼラン、ヴァスコ・ダ・ガマらの肖像画が掲げられている。海と陸に関するあくなき探究心に生涯を捧げた偉人へと想いを馳せつつ、自身の旅を重ねることができる場所だ。

エクスプローラーズ・ランディング側には大きなドームが目印の要塞があり、ガリオン船ルネサンス号が停泊中
「フォートレス・エクスプロレーション」の「エクスプローラーズ・ホール」では偉人たちと対面

 その中でも要塞の象徴的な巨大ドーム内の「チェインバー・オブ・プラネット」は旅の疲れを癒せるとっておきの場所。静かに流れる音楽に身を任せながら、16世紀に考えられていた太陽系の模型が眺められるプラネタリウムが楽しめるのだ。

 太陽を中心に水星・金星・火星・木星、土星。そして「ディズニーシー・アクアスフィア」のモチーフでもある水の惑星・地球が宇宙に浮かぶ様子を眺めながら、1日の旅路を振り返る豊かな時間を過ごしてみよう。

 なお、要塞内には当時の装飾品に囲まれながらコース料理とワインが楽しめる「マゼランズ」も。旅の終わりはとっておきの美食で締め、次なる冒険やイマジネーション溢れる旅への活力にしてみてはいかがだろう。

「チェインバー・オブ・プラネット」で宇宙を眺めながら、しっとり旅を振り返ろう

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