旅レポ
ブッキング・ドットコムが選ぶ、香港・マカオのユニークな宿。ホステルに滞在して香港のカルチャーに触れる
2019年3月8日 00:05
気軽に訪れることが可能な旅行先として人気を維持する香港やマカオ。2018年10月には香港とマカオ、珠海を結ぶ全長55kmの港珠澳大橋が開通したことも記憶に新しい。
この人気都市で、宿泊施設予約サイト「ブッキング・ドットコム」がセレクトしたユニークな宿泊施設を視察するプレスツアーが実施された。本稿では、比較的安い価格で宿泊できるホステルのなかでも、香港のカルチャーを身近に触れることができる2施設を紹介しよう。
ブッキング・ドットコムが選ぶ、香港・マカオのユニークな宿
香港のカルチャーを体験できる「Wontonmeen(ワントンミン)」
最初に訪れたのは、1990年代の香港をコンセプトにしたホステル「Wontonmeen(ワントンミン)」。場所は、香港の地下鉄「MTR」の太子駅から徒歩6分、九龍半島の市街地でレトロな雰囲気の深水埗(シャムシュイポー)エリアに位置している。メトロ・ハーバープラザやショッピングで有名な女人街にも歩いていけるとても便利な立地だ。
ワントンミン
所在地: 1/F 135 Lai Chi Kok Road Kowloon, 大角咀, 香港
Booking.com価格例: ドミトリールーム(男女共用10人部屋、共用バスルームトイレ/1ベッド)1人230香港ドル~(約3200円、1香港ドル=約14円換算)※時期により変動あり
最寄り駅: MTR荃湾線 太子駅
Webサイト: Wontonmeen
ホステルとは、複数のゲスト同士が交流できる共有スペースがあり、キッチンやバスルームを共同で使用する宿泊施設のこと。宿泊料金はホテルよりも安く、学生や若い人たちの利用が多いようだ。
ワントンミンは、オーナーであるパトリシアさんの祖父が建てたビルの空いているスペースを活用して運営されている。施設には寝泊まりができるドミトリールーム(相部屋)のほかに、共用キッチン/バスルーム、屋外スぺース、多目的スペースとカフェが併設されている。
またこのホステルでは、“芸術が生きる場所”がコンセプトとなっていることもあり、デザイナーやミュージシャンなどクリエイティブな人たちが集まる場にもなっていて、多目的スペースでは月2回ほどジャズコンサートなども開催されるそうだ。
寝泊まりをするドミトリールームには、ゲージで囲われた特徴的な二段ベッドが並んでいる。このゲージは見た目には圧迫感があるが、ハンガーやカーテンなどを掛けることができて、とても便利なのだそう。個別の読書灯も付いている。
このゲージで囲われたベッドのコンセプトは、香港の貧困層がアパートの一室をゲージで区分けしながら狭いスペースで住んでいた、という香港独特の文化である「ゲージハウス」からきているという。パトリシアさんによれば、最初は批判もあったそうだが「香港の文化を知って体験してほしい」と取り入れたそうだ。
独特な内装が特徴的なワントンミン。とても便利な立地にありながら、香港独特の文化を体験したり、一緒に滞在する旅行客との交流を楽しんだりと、ホテルとはひと味違った滞在が楽しめそうだ。
モダンなユースホステル「YHA Mei Ho House Youth Hostel(YHA メイ ホー ハウス ユース ホステル)」
続いては訪れたのは、「YHA Mei Ho House Youth Hostel(YHA メイ ホー ハウス ユース ホステル)」。深水埗エリアにあり、香港国際空港からクルマで35分、MTRの深水埗駅から徒歩5分と便利な立地だ。巨大なマンションを丸ごとリノベーションして2013年にオープンしたユースホステルで、全129室、約300名ほどが宿泊できる。また、一般の人も出入りできるカフェや博物館も併設されている。
YHA メイ ホー ハウス ユース ホステル
所在地: Block 41, 70 Berwick Street, Shek Kip Mei Estate, Sham Shui Po, Kowloon, 香港
Booking.com価格例 ドミトリールーム(8人部屋/1ベッド)1人199香港ドル(約2786円)※時期により変動あり
最寄り駅: MTR荃湾線 深水埗駅
Webサイト: YHA Mei Ho House Youth Hostel
1階は受付とちょっとしたロビーエリア。観光マップや落ち着いて座れるカラフルなソファが設置してあり、明るい雰囲気だ。テーブルには宿泊者が記念に置いていったのだろうか、世界各国のコインが敷き詰められていて、日本の10円玉を見つけることができた。
通常チェックインは16時ごろが多いが、このユースホステルの受付は24時間対応。LCC(格安航空会社)などを利用して香港到着が深夜になっても「入れなかった」という心配はない。
部屋はもちろんドミトリールームもあるのだが、ほかにツインルーム、ダブルルーム、ファミリールームと個室も用意されている。この日はツインルーム、ドミトリールーム(4人部屋)を見学したが、どの部屋も大きな窓があり、明るくて清潔感がある印象を受けた。
ベット横や壁、棚の中にはセキュリティボックスも備え付けてるほか、全室にエアコン、専用バスルームが備わっているので、ストレスなく宿泊できそうだ。ちなみにドミトリールームは男女別部屋になっている。
ユースホステルには朝食を提供してくれるカフェも併設しているが、自炊用の共用キッチンも用意している。すぐ近くにある地元のスーパーで地元食材を調達して、香港料理にチャレンジしてみても楽しそうだ。
本稿では、下町らしい素朴な香港の姿を見ることができるエリア、深水埗にあるホステルを2つ紹介した。ホテルよりも比較的安い価格で、香港独自の文化を見て、感じて、体験したいと考えるならお勧めしたい宿泊施設だ。次回は、モダンな建築様式が特徴的な「ヘリテージロッジ」、そしてマカオにある「ザ・パリジャン・マカオ」を紹介する。