旅レポ

ブッキング・ドットコム香港オフィスを訪ねて、香港・マカオの観光市場を知る

ブッキング・ドットコムが紹介する香港・マカオのユニークな宿泊施設を視察するプレスツアーでは、ブッキング・ドットコムの香港オフィスを訪ね、Booking.com 香港・マカオエリアマネージャーのカルバート・ロー氏から香港・マカオの観光事情を聞いた

 気軽に訪れることが可能な旅行先として人気を維持する香港やマカオ。この人気都市で、宿泊施設予約サイト「ブッキング・ドットコム」がセレクトしたユニークな宿泊施設を訪れるプレスツアーが実施された。

 そのなかでブッキング・ドットコムの香港オフィスを訪ねて、香港・マカオエリアマネージャーのカルバート・ロー氏から香港の観光事情などについて話を聞いた。

ファミリー、学生、若いカップルなど幅広い客層に人気の香港

「ようこそ香港へ」と笑顔で出迎えてくれたロー氏は、早速同社について紹介してくれた。

 ブッキング・ドットコムはオランダ・アムステルダムで1996年に設立された、Booking.com BVが運営するホテルのオンライン予約に特化したOTA(Online Travel Agent:オンライン旅行代理店)だ。Webサイトとモバイルアプリで43言語に対応し、229の国と地域で約2800万軒以上の宿泊予約が可能となっている。

 また同社は世界70か国に198のオフィスを設けており、香港オフィスでは、主に香港の観光についての事業を展開しているとのことだ。ブッキング・ドットコムでは、香港とマカオにあるホテルの約93%をカバーしてており、その種類はホテルやアパートなど多種多様であること、また近年ではB&B(ベッド&ブレックファスト)やカプセルホテルの数がとても増えているのだという。その理由の一つには新しい土地や不動産の開発が挙げられ、香港とマカオでは2016年から2017年にかけて供給室数がぐんと伸びたことを紹介した。

ブッキング・ドットコムについて
香港・マカオ市場概要
香港における供給室数
マカオにおける供給室数

 また香港を訪れる観光客の割合について見てみると、一番多いのは全体の67%を占める中国、次いでアメリカなどの長距離旅行客、そして日本と続く一方で、韓国、台湾といった近場からの観光客が伸び悩んでいるという。これについてロー氏は「香港の部屋の料金は高い。韓国、台湾の観光客は安い宿泊先を求めていることが多いので、彼らにとっては料金が高く感じるのかもしれない。一方で、日本の観光客にはハイエンドのホテルが好まれるので成長率がよい」と話した。

 ちなみにホテルの宿泊料金の目安だが(時期により変動あり)、5つ星が2196香港ドル(約3万898円、1香港ドル=約14円換算)、4つ星が1180香港ドル(約1万6603円)、3つ星が810香港ドル(約1万1270円)。マカオでは、5つ星が1676香港ドル(約2万3464円)、4つ星が834香港ドル(約1万1676円)、3つ星が1024香港ドル(約1万4336円)ほど。

 料金を見ると4つ星ホテルよりも3つ星ホテルのほうが高いことに気付くが、ロー氏によると、新しいホテルは3つ星か5つ星が多いことが理由なのだという。「新しい3つ星ホテルは5つ星並みの施設を備えていることからレートが高い。しかし4つ星ホテルは大体10年以上の施設なので安くなる」と説明してくれた。

香港への訪問客概要
香港への訪問客概要
香港・マカオを訪れる主要な訪問客
香港のホテル室料について
マカオのホテル室料について

 次にブッキング・ドットコム香港オフィスによる日本人観光客についてのデータを紹介した。香港観光局のデータを見ても日本人観光客の伸びはとてもよく、香港を訪れる日本人観光客の75%はレジャー客、25%はビジネス客で、ハイエンドのホテルを求める傾向にあるのだという。

 細かく見ていくと、レジャーで来ている75%はファミリーがほとんどだが、20代から40代までの学生や若いカップルやリピーターも多くいることを紹介。日本人の平均宿泊日数は2泊~3泊で、ホテルに関してはファミリー客はファミリールーム、若いカップルや学生などは香港の文化などを学べるホステルなどを求めているそうだ。

 ちなみに、日本人に人気があるホテルでは「ドーセット ワンチャイ香港」「シェラトン香港ホテル&タワーズ」「BPインターナショナルホテル」「ディズニー エクスプローラーズ ロッジ」などがランクイン。これらのホテルは、もちろんブッキング・ドットコムで予約可能なホテルだ。

日本人観光客についてのデータを紹介。75%はレジャー客、25%はビジネス客
日本人に人気のホテルランキング(順不同)

編集部:峯岸麻美