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JAL新型機、ファーストクラスのシートを世界初公開! A350-1000初号機を仏トゥルーズで見てきた

2023年12月13日(現地時間) 公開

JALのA350-1000が世界初公開された

 JALとエアバスは12月13日(現地時間)、JALの国際線新型機A350-1000の実機をフランス・トゥルーズで公開した。就航日は2024年1月24日で、投入路線は羽田~ニューヨーク(JL006/JL005便)。

 機内は、すでに国内線に就航しているA350-900型機や国内線仕様のボーイング 787-8型機の内装を踏襲して、日本の伝統美を意識したデザインを採用する。座席は全クラスを一新、ファーストクラス6席、ビジネスクラス54席、プレミアムエコノミー24席、エコノミー155席の計239席を搭載する。

 そのファーストクラスは、ゼロから作り上げた6席。現行の4席から3席の配列にすることで、居室空間は1.3倍へ、そして他社よりも高い157cmの壁を設ける半面、座席上部の荷物棚を取り払うことで開放感のある空間を生み出している。

 扉の付く個室型シートはJALでは初採用。通路側から内部の様子がほぼ分からない極めて高いプライバシー性を実現した。

 座席幅は最大約123cm、ベッド長は最大約203cmで、「ソファ」「シート&シングルベッド」「ダブルベッド」の3モードを選択できる贅沢な作り。

 ダブルベッドモードでは約123×203cmになるため、家庭用寝具のサイズ感ではセミダブルベッド相当だが、実際に間近で見ると機内という特別さもあって、クラスを超えた広さを感じられる。シートクッションには体圧分散素材を取り入れており、睡眠の質向上にもこだわった。

 ソファモードでは、その着席スペースを活かしてほかのシートから乗客を招いて一緒に食事を取ることもできる。なお、こうしたシートアレンジについては、操作が複雑なため客室乗務員が作業を担当するという。

 収納が多いことも特徴。服をハンガーに掛けて収納できる鏡付きのワードローブやシューズ収納、機内持ち込みのスーツケースが2つ収まるスペースも用意している。

 個人用モニターは4K解像度の43インチ。タブレット型のコントローラを備えるほか、世界初のヘッドレスト内蔵型スピーカーを搭載、ヘッドフォンなしで映画や音楽を楽しむことができる。

 和を感じさせるデザインを散りばめているのも特徴。シートの生地表面や読書灯、中央席の壁面などにそのエッセンスを感じることができる。

ファーストクラス全景
扉を閉めた様子
通路。奥のカーテンを見ると、壁の高さが分かるはず
ソファ、シート&シングルベッド、ダブルベッドのシートアレンジ
個人用モニター操作用のタブレットと電源まわり。タブレットはモニターの操作のほか、例えば映画鑑賞中に別の操作をする、といった使い分けも可能
ユニバーサルコンセントにUSB Type-A/C充電ポート
スマートフォンなどの充電用に無接点のワイヤレス充電パッドを備える(同時に1デバイスのみ)
窓は最大99.99%の遮光を行なう電子シャッター式
最大幅約123cmのシート。2人並んでもゆったり
シートには世界初のヘッドレスト内蔵型スピーカーを搭載
フラットにする以外にも多彩なアレンジに対応する
手荷物の収納棚がないことで頭上の空間が非常に広い
日本の伝統美を感じさせるデザインを随所に取り入れた
写真だとやや分かりにくいが、鏡付きのワードローブを引き出したところ
扉の外のインジケータ。ジャマされたくないときや客室乗務員を呼んだときなどにサインが変化する