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プラス1200円で使える! 東海道・山陽新幹線「S Work Pシート」新導入。広くてPC作業が快適、隣の視線も気にならない

2023年10月~ 順次リニューアル

JR東海がこの秋リニューアルする東海道・山陽新幹線「S Work車両」を報道公開

 JR東海は、車内のビジネス環境を充実させるため、東海道・山陽新幹線「S Work車両」のリニューアルを行なう。

 10月1日からは、「S Work車両」の乗客がPC作業や通話、ちょっとしたWeb会議のために使える7・8号車間デッキ部の「ビジネスブース」に新機能を加え、N700S全編成に本格導入をスタート。10月20日からは、これまで「のぞみ」7号車限定で運用されていたビジネスパーソン向け車両「S Work車両」が、「ひかり」「こだま」の7号車でも使えるように。

 そして「S Work車両」では、一部の3人掛け席の中央(B席にあたる部分)にパーティションやドリンクホルダーを設置し、A・C席を広く使えるようにした「S Work Pシート」がいよいよ10月18日に予約開始となる。

東海旅客鉄道株式会社 新幹線鉄道事業本部 車両部 車両課 課長 横山晃治氏がS Work車両「S Work Pシート」について説明

ビジネスパーソン向けの新しい席「S Work Pシート」。新幹線車内でのPC作業がより快適に!

 座席での通話が可能なビジネスパーソン向け車両「S Work車両」。これまで「のぞみ」7号車のみだった「S Work車両」が、10月20日から「ひかり」「こだま」の7号車でも運用開始されることで、東海道新幹線の全駅から「S Work車両」が利用可能となる。

「S Work Pシート」は、この東海道・山陽新幹線 N700S(16両編成)7号車「S Work車両」のうち、一部の3人掛け席に合計10席だけ導入される。通常の普通車指定席に1200円を追加することで利用でき、10月18日にEXサービスで予約を開始。2024年春からは、駅の窓口や券売機でも購入可能となる。

 中央のB席をなくし、3人掛け席を2人掛け席として使用することで、1人分のパーソナルスペースが広くなった「S Work Pシート」。パーティションによって隣席同士の視界も遮られ、より快適に車内で作業できるようになった。

 また「S Work Pシート」では、新規に開発したテーブルを使用している。手元にスライドさせると傾斜がつき、PCのキーボード入力がしやすい仕様となっている。N700S車両のコンセントは従来どおり、「S Work車両」を含む全号車・全座席の肘掛けの先に完備。

左が「S Work Pシート」のテーブル、右が通常席のテーブル
手前が「S Work Pシート」のテーブル、奥が通常席のテーブル

 そのほかリクライニングも、モバイル端末などが操作しやすい角度に「S Work車両」全座席で改修が行なわれた。なおS Work車両「S Work Pシート」以外の座席はこれまで同様、EXサービスで普通車指定席を予約する場合と同額で利用できる。

「S Work車両」全座席のリクライニング
通常席のリクライニング

個室カウンター「ビジネスブース」がN700S全編成で使えるように!

 2022年5月からN700Sの3編成で試験導入していた「ビジネスブース」が、N700S全編成に順次導入されている。

 試験導入中は利用状況や改善点を調査するため無料でビジネスブース提供していたが、10月1日からの本導入後は有料(30分以内は200円/10分、30分以上60分以内は300円/10分)で、利用開始時に各種クレジットカードで支払いとなる。

 乗車後に「S Work車両」の座席にあるQRコード、もしくはビジネスブース内のタブレットに表示されているQRコードを読み取り、利用時間などを入力することで予約できる。

 ビジネスブースは、一度に最大2人まで利用できるカウンター席の個室だが、今回、予約システムと連動した電気錠を新設。またビジネスブース出入口には「空室」「予約中」「使用中」が分かりやすいよう表示灯を設けた。デスクには、急速充電が可能なUSBポート Type-A/Cを追加している。

 なお10月1日以降に整備が完了した編成から順次利用でき、2024年度中には整備を完了する予定としている。

現行の「ビジネスブース」
ハード・ソフトともに改良された新しい「ビジネスブース」