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JAL、釜山空港で成田線開設40周年式典。「改めてここからスタート」と阿部執行役員
2019年7月3日 22:43
- 2019年7月2日(現地時間)実施
JAL(日本航空)は7月2日、成田~韓国・釜山線の開設から40年を迎えたことを記念して、釜山の金海国際空港で記念セレモニーを実施した。
同社の釜山線は、1964年の海外渡航自由化から3年後の1967年9月2日に、まずは福岡~釜山線を開設。このころの機材はダグラス DC-6B型機で、その初便は釜山広域市海雲台区のセンタムシティにかつてあった、水営(スヨン)飛行場へ着陸した。JALに残る記録によると、乗客は22名だった(関連記事「JAL、初便搭乗客も駆けつけた、韓国・釜山就航50周年記念セレモニー」)。
それからおよそ3年半後の1971年4月2日、大阪~釜山線をボーイング 727型機で開設し、東京(成田)発が就航するのは福岡線から遅れること15年。1979年7月2日に成田~釜山線をダグラス DC-8-62型機で運航を開始した。ちなみに、1991年4月26日には名古屋~釜山線も開設しており、2021年4月には大阪発が50周年、名古屋発が30周年を迎えることになる(ただし、現在自社で運航しているのは成田~釜山線のみ)。
現在、JALの成田~釜山線は1日2往復を毎日運航しており(ダブルデイリー)、午前に出発する便と午後に出発する便を選択できる。機材は2クラス制(ビジネスクラス12席/エコノミークラス132席)のボーイング 737-800型機。これに加えて、マイレージプログラムの提携を拡大した大韓航空の運航するコードシェア便も同じくダブルデイリーで飛んでおり、目的によって時間帯を選べるダイヤになっている。
JALの成田~釜山線(2019年3月31日~8月31日)
JL957便: 成田(10時50分)発~釜山(13時05分)着、毎日運航
JL969便: 成田(18時20分)発~釜山(20時35分)着、毎日運航
JL960便: 釜山(07時45分)発~成田(09時50分)着、毎日運航
JL958便: 釜山(14時10分)発~成田(16時15分)着、毎日運航
JALと大韓航空の成田~釜山線コードシェア便(2019年3月31日~8月31日)
JL5231便: 成田(12時45分)発~釜山(14時55分)着、毎日運航
JL5161便: 成田(19時20分)発~釜山(21時35分)着、毎日運航
JL5230便: 釜山(09時20分)発~成田(11時35分)着、毎日運航
JL5160便: 釜山(16時00分)発~成田(18時15分)着、毎日運航
式典にはJAL関係者のほか、在釜山日本国総領事や空港関係者も臨席。主催を代表してあいさつした 執行役員 オペレーション本部長の阿部孝博氏は、「1979年に成田~釜山線を開設して以来40年、民間の架け橋としてフライトを積み重ねてきた。40年間という長きにわたり安全運航を維持できてきたのは、航空当局や空港公社、業務委託先など運航に携わる関係者のおかげ。
さらに日本航空釜山空港所は、社内のお客さまサービスコンテストにおいて、世界中の対象42空港のなかで2年連続トップの高い実績を誇り、素晴らしいホスピタリティを発揮してくれている」として、関係者と支店スタッフらに感謝を伝えた。
また、来賓を代表した韓国空港公社 釜山地域本部運営団長 パク・チョンハ氏は、JALについて「乗り入れている航空会社という存在を超えて、歴史をともに作ってきた」と表現、福岡線就航から52年の関係の深さを振り返った。
成田からのJL957便はほぼ定刻どおりに到着。折り返し便では阿部氏らJALスタッフがゲートに立ち、乗客一人一人に記念品を手渡した。
その出発までの間、阿部氏に釜山線の現状について話を聞くことができた。「長いようで短い40年。日本と韓国に対して貢献できて、この日を迎えられたことをありがたく思う。ここまで支えてくれた方々への感謝の気持ちでいっぱい。成田線は成田の開港翌年に開設しており、福岡線から数えると就航52年。当時と比べると我々の役割はどんどん変わってきていて、特にこの数年はLCCが増えたことで変化が大きい。それでも、私たちが何十年と積み重ねてこられたのは、スタッフを含め当局関係者の支えがあったから。改めてここからスタートという気持ちで、日本航空が果たすべき役割がなんなのか、この競争のなかでも勝ち抜いていけるようにする。航空は平和産業だと思うので、もちろん安全が大前提」と述べ、次の10年に向けての決意を表現した。