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ベトナム航空、セントレア~ハノイ・ホーチミン線のダブルデイリー運航開始に関する記者会見

年率10%成長、機材の大型化を視野に12月29日エアバス A350型機投入

2017年10月30日 開催

ベトナム航空、セントレア~ハノイ・ホーチミン線のダブルデイリー運航開始に関する記者会見 ベトナム航空は、セントレアでハノイ・ホーチミン線のダブルデイリー運航に関する記者会見を開催した
ベトナム航空は、セントレアでハノイ・ホーチミン線のダブルデイリー運航に関する記者会見を開催した

 ベトナム航空は10月30日より、セントレア(中部国際空港)~ホーチミン線を週5便から週7便へ増便する。この増便により、従来から週7便で運航しているセントレア~ハノイ線と合わせて、セントレア~ベトナム間のダブルデイリー運航を実現。機材はいずれの路線もエアバス A321型機を用いている。

 この増強に関する記者会見が、同日セントレアで開催された。

ベトナム航空、セントレア~ハノイ・ホーチミン線のダブルデイリー運航開始に関する記者会見 左から、ベトナム航空 日本支社 プロダクトマネージャー 木間政浩氏、ベトナム航空 日本支社長 ヴーグェン・クォイ氏、中部国際空港株式会社 代表取締役社長 友添雅直氏
左から、ベトナム航空 日本支社 プロダクトマネージャー 木間政浩氏、ベトナム航空 日本支社長 ヴーグェン・クォイ氏、中部国際空港株式会社 代表取締役社長 友添雅直氏

 ベトナム航空 日本支社長 ヴーグェン・クォイ氏が増便によるダブルデイリー化に関して挨拶。クォイ氏は、セントレア~ホーチミン線で月曜日と金曜日を増便することにより、ハノイ線と合わせてダブルデイリー化できたとし、セントレアの協力に謝辞を述べた。

 クォイ氏によると、1月に安倍総理、2月に天皇・皇后両陛下がベトナムを訪れたこともあって両国の結びつきは親密度を上げているという。中部地区の多くの企業はベトナムに進出、また、ベトナムの人たちも多く中部地区で働いており、観光需要に加えてビジネス需要も向上しつつあるという。インバウンドについても、とくに桜のシーズンに強い需要があり、セントレア~ハノイ線で2018年3月5日~24日にボーイング 787型機を、3月25日~4月8日にエアバス A350型機を投入するとのこと。

ベトナム航空、セントレア~ハノイ・ホーチミン線のダブルデイリー運航開始に関する記者会見 大型機の投入について語るベトナム航空 日本支社長 ヴーグェン・クォイ氏
大型機の投入について語るベトナム航空 日本支社長 ヴーグェン・クォイ氏

 現在、ベトナム航空がセントレア~ホーチミン線、セントレア~ハノイ線に投入しているエアバス A321型機は単通路機(シングルアイル)となり、座席数はビジネスクラス 16席+エコノミークラス 168席の184席。ボーイング 787型機はプレミアムエコノミーの有無で2仕様あり、プレミアムエコノミーなしの機材は、ビジネスクラス 28席+エコノミークラス 283席の311席、エアバス A350型機はビジネスクラス 29席+エコノミークラス 276席の305席。100席以上大きくなるほか、エアバス A321型機は冬の季節風対策で季節風の強い日は販売する座席数を制限。総計140席程度の座席数で飛ばしているという。

ベトナム航空、セントレア~ハノイ・ホーチミン線のダブルデイリー運航開始に関する記者会見 ベトナム航空が運航するエアバス A321型機。季節風の強い冬シーズンは販売座席数を制限して、直行便を実現しているとのこと
ベトナム航空が運航するエアバス A321型機。季節風の強い冬シーズンは販売座席数を制限して、直行便を実現しているとのこと

 ベトナム航空 日本支社 プロダクトマネージャー 木間政浩氏は、中部地区のビジネス需要が強まっていることから、なるべく早期にフルフラットシートのビジネスクラスを備えるボーイング 787型機やエアバス A350型機をセントレア~ハノイ便に投入したいとした。

 大型機材による複数日の運航は前述のように桜のシーズンに合わせて2018年3月5日から始まるが、臨時便としては2017年12月29日と2018年1月3日にエアバス A350型機を運航。12月29日のハノイ~セントレア便が、ベトナム航空として初の中京地区へのエアバス A350型機運航便になる。

 通常の運航便でも搭乗率は年10%程度の成長を中部地区で実現しており、ここ数カ月の搭乗率では82%。昨年度が76%といい、ダブルデイリー化・大型化の背景にはしっかりした需要が存在する。

ベトナム航空、セントレア~ハノイ・ホーチミン線のダブルデイリー運航開始に関する記者会見 中部国際空港株式会社 代表取締役社長 友添雅直氏。大型化による貨物取り扱い量の増加、利便性の向上に期待を述べた
中部国際空港株式会社 代表取締役社長 友添雅直氏。大型化による貨物取り扱い量の増加、利便性の向上に期待を述べた

 中部国際空港 代表取締役社長 友添雅直氏は、セントレア~ハノイ・ホーチミン線のダブルデイリー運航開始を祝福するとともに大型化にも言及。大型化することによって荷物の搭載能力が増え、貨物取引の増大につながり、経済での結びつきがさらに大きくなることを期待。また、リゾート路線として人気の高まっているダナンへの新規路線開設をラブコール。セントレア~ダナン線については、「私たちは成田~ダナン線を運航している」(クォイ氏)と、ダナン線に関してはすぐの開設はないようだが、大型化については何度も言及するなど、ボーイング 787型機やエアバス A350型機が通常運航になる時期は近そうだ。

 ちなみに友添社長は、「自分の誕生日は3月25日。いい誕生日プレゼントになる」と、3月25日という日付を強く印象づけた。