旅レポ
シドニー到着! クイーン・エリザベス下船後は帰国のフライトまでオペラハウス&コーヒーでまったり観光
2019年5月1日 09:00
フライ&クルーズで満喫する「クイーン・エリザベス」船旅もいよいよ下船日。前日23時30分までに預け入れ荷物をまとめて廊下へ。そして翌日は8時30分までに部屋から退室が必須なため、朝食後すぐに下船となった。
下船が早いからこそ、到着したシドニー観光が充実するというもの。客室からは港街が見え、デッキからは遠くには「シドニー・ルナパーク」。そして間近に「シドニー・オペラハウス」を眺め期待値も上がる。
下船日の朝はちょっぴり忙しい。8時30分には部屋を出て、ターミナルへ
シドニー到着日はあいにくの雨模様。とはいえ、晴天イメージとはまた違う表情が楽しめた。降り立ったのはシドニー・コーブに面する「Overseas Passenger Terminal」。ここで荷物をピックアップし、ターミナル出口へ。
目の前にはシドニー最古の住居の「カドマンズ・コテージ」なども。「サーキュラー・キー駅」もすぐそこ。シドニー・フェリーやシティレールなどの交通拠点があり移動にも便利だ。
ここで注目したいのがすぐ目の前にある「オーストラリア現代美術館」。ふらりとミュージアムショップを覗いたところ、スーベニアにぴったりなオーストラリアメイドのおしゃれなグッズが盛りだくさん。アートディレクター・デザイナーとして活躍するJeff McCannのレーベル「Cardigan Threads」のダンボールを再利用したアクセサリーをはじめ、合板製のコアラピアスなど、手に入れたいが大集合中。限定エコバッグや小物もそろうため、ひねりの効いたスーベニアにぴったりだ。
続いてはそのまま世界文化遺産「シドニー・オペラハウス」へ。ターミナル&駅からテクテクと10分ほど歩けばすぐに到着する。対岸から見ると「クイーン・エリザベス」の大きさがよく分かる。周囲を進むフェリーと比べればサイズの違いは一目瞭然。そのまま「シドニー・オペラハウス」の中へと向かった。
「シドニー・オペラハウス」を見学。白&クリーム色の見た目に驚き
「シドニー・オペラハウス」は、14年もの歳月をかけて1973年に完成。白いタイルとクリーム色のスウェーデン製のタイルを約105万枚利用したヨットの帆や、帆立貝を彷彿させる美しい屋根部分の造形は多くの人を魅了。近代建築の最高峰として2007年に世界文化遺産に登録された。設計者はデンマークの建築家、ヨーン・ウッツォン。タイルはセルフクリーニングタイプで、雨などにより汚れが落ちる構造だ。
館内には劇場、コンサートホール、レストランなどがあり、毎年多数の公演を実施。日本語ツアーも1日7日開催。(30豪ドル~:約2602円~)。誕生秘話や建築にまつわる解説をじっくり聞くことができる。
「シドニー・オペラハウス」横の「ロイヤル・ボタニック・ガーデン・シドニー」のエントランス「QUEEN ELIZABETH II GATE」から園内に入り、次に「ミセス・マッコーリーズ・チェア」を目指すことに。
「ロイヤル・ボタニック・ガーデン・シドニー」は1816年にオープンし、今年で203年目になるオーストラリア最古の科学調査機関。約30ヘクタールにも及ぶ広大なエリアには、オーストラリア固有種から絶滅危惧種の保護、バラ園にパームハウスなどがある。約9000本の植物が植えられエントランスも13か所あり、市内のさまざまな場所からアクセスできる。都会のなかのオアシス的な役割もありランニングやピクニックを楽しむ人の姿も。
園内散策を楽しみながら目的地である「ミセス・マッコーリーズ・ポイント」と「ミセス・マッコーリーズ・チェア」に到着。「シドニー・オペラハウス」と「ハーバーブリッジ」が1枚の写真に収められると人気の岬だ。ちょうど雨脚が強くなったタイミングだっため、絵葉書のような青空をバックにとはいかなかったが、まさにシドニーな1枚を撮れた。
そのお隣には「ミセス・マッコーリーズ・チェア」が。イギリスから派遣されたマッコーリー総督の妻が故郷を想い佇んでいた岬に、囚人にラム酒を褒美に岩を削り椅子を作らせた場所だ。椅子はイギリスの方向を向いており、夫人はここで多くの時間を過ごしたとのこと。
市街では州立図書館で黒猫に出会い。大聖堂で汚れた心をしっかり浄化
「ロイヤル・ボタニック・ガーデン・シドニー」を抜け「MORSHEAD FOUNTAIN GATE」から市街へ。目の前には「SHAKESPEARE MEMORIAL」がありシェイクスピアとロミオとジュリエット。「ヴェニスの商人」のポーシャらの像が佇んでいる。
そして1826年に開館、300万冊以上の蔵書を誇る「ニューサウスウェールズ州立図書館」へ。シェイクスピアコレクションが有名で、毎週火曜10時から16時の間のみ一般公開される「シェイクスピアルーム」も密かな観光スポットだ。自由に入場・利用できるが、撮影する際は一言スタッフに声かけし、静かに過ごすのがマナー。
もう1点注目しておきたいのが、同図書館には猫好きにはたまらないスポットがあること。1925年に建てられたイギリスで最も優秀な航海者で海図製作者であるマシュー・フリンダーズ銅像の後ろで、愛猫のトリムが見上げているのだ。オーストラリア周航にも同行し、マシュー・フリンダーズのお気に入りだったトリムは1996年に新たに作られ、ご主人さまを見守っている。
マッコーリー・ストリートを進み、現在工事中の世界遺産「ハイド・パーク・バラックス博物館」を眺め、道路を挟んだシドニー最古の教会「セント・ジェームズ教会」を見つつ、「セント・メアリー大聖堂」に到着。同教会はゴシック様式が特徴のオーストラリア・カトリックの本拠地として知られている。教会内は撮影が可能だが、祈りに来ている人々の邪魔をしてはいけないのはもちろん、静かに空間を楽しむことが前提。中央やベンチ側には入らないことなどが注意書きされている。
両サイドの回廊を進み、祭壇付近へ。繊細なステンドグラスの輝きにうっとり。荘厳な雰囲気の教会を訪れればきっと心が浄化されるはず。
なお、巡ってきた建築物の大半はサンドストーンでできていることもシドニーの特徴だ。メルボルンのブルーストーンでできた建築と比べてみると興味深い。
老舗アーケードでカフェタイム。ナッツやスイーツが目白押し
シドニーの見どころをまわり、一休みも兼ねて「The Strand Arcade」に向かった。シドニーのCBDにある老舗アーケードで1891年にスタート。約100mの長さのエリアにショップがひしめき合っている。アンティークな雰囲気の階段や踊り場にエレベータなどすべてが絵になる印象だ。3階建てなので、上から写真を撮るのもおすすめ。
2階と3階はブティックやレストランが多く、1階はカフェやコスメに食品系のショップが多い。「The Nut Shop」も長年アーケードで経営する店舗。チョコレートからナッツの量り売りまで、地元の人々やビジネス街で働く人々であふれかえっていた。
訪れたのは、「Sweet Infinity」。カンローニや各種ケーキにサンドイッチなどがショーケースに並んだカフェ。オーダーしたのは「バターフィンガー」(4.50豪ドル、約390円)と「フラットホワイト(S)」(3.70豪ドル、約321円、1豪ドル=86.74円換算)。ビスケットの間にジャムが挟まれ、チョコレートでコーティングされた「バターフィンガー」は見た目以上の食べ応え。コーヒーも美味しくほっと一息つけた。
お向かいには大人気の「Gumption by Coffee Alchemy」の2号店もあるので、ぜひコーヒー巡りをしてみよう。
ダーリング・ハーバーで旅はフィニッシュ。水族館や軍艦を眺めて、空港へ
ラストは再開発を経て、倉庫や工業地帯から観光名所となった「ダーリング・ハーバー」へ。巨大ショッピングセンター「ハーバーサイド」に国際会議場「ICCシドニー」、水族館「シー・ライフ・シドニー・アクアリウム」や「ワイルドライフ・シドニー・ズー」と、シドニーの見どころが集中している。
約369mの「ピアモント・ブリッジ」を渡りながら、「ダーリング・ハーバー」を眺めたりと楽しみがいっぱい。運がよければ大型船舶通過時に90度にターンする様子も見られるそうだ。
時間いっぱいシドニー観光を楽しみ、シドニー(キングスフォード・スミス)国際空港へ。シドニーを21時35分に出発するカンタス航空QF25便(※2019年夏期はシドニー20時50分発~羽田翌05時15分着で運航)の便で帰路に就いた。
朝早い時間のシドニー到着で存分に市内を巡ることができ大満足。徒歩でかなり移動したため機内でぐっすりと眠れ、翌朝の到着時にはすっきり。フライ&クルーズのメリットを存分に感じることのできた旅だった。