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小池都知事も出席。キュナード、「クイーン・エリザベス」で2020年秋の東京港発着クルーズ実施

12月3日発売開始

2018年9月19日 発表

キュナードは豪華客船「クイーン・エリザベス」による2020年秋の東京発着クルーズを実施する

 英国を拠点とするキュナード・ラインは9月19日、都内で会見を開き、豪華客船「クイーン・エリザベス」による2020年秋の東京発着クルーズを実施すると発表した。

 秋に設定するのは全3コース。2020年に新しく開港する東京国際クルーズターミナル起点に、2020年9月28日から10月25日までの約1か月にわたり各クルーズとも9泊10日の日程で運航する。商品は各旅行会社を通じて2018年12月3日から発売する。

 運航するクイーン・エリザベスは、2010年10月にデビューした3代目。全長294m、総トン数9万900トン、乗客定員2081名の世界で最も有名な客船の名前を受け継ぐ客船であり、秋の時期の日本への配船は初めてとなる。

あいさつをした東京都知事 小池百合子氏

 発表会では、来賓として東京都知事の小池百合子氏が登壇し「クイーン・エリザベスは、大変優雅で、洗練された、そして人々の憧れでもございます。東京港初入港を歓迎いたしまして、また国際観光都市東京にふさわしいホスピタリティあふれる受け入れを約束させていただきたいと思います」と歓迎の言葉を述べた。

国土交通省 港湾局 局長 下司弘之氏

 また国土交通省 港湾局 局長の下司弘之氏もあいさつに立ち、2017年の航海数は対前年比で37%の増加し全国で2764回、旅客数も対前年比27%増加の約153万人であったことを報告。クルーズによる訪日客も約500万人を目標にしていることを発表。下司氏は「日本の観光で巡っていただける時期としては、大変すばらしい時期にクルーズを実施していただける。乗客の皆さまにとっても、きっと思い出に残るクルーズになるとなることを確信しております」と期待感を表わした。

キュナード・ライン ジャパン代表 児島得正氏

 2020年秋の東京発着クルーズの商品発表については、キュナード・ライン ジャパン代表の児島得正氏が説明。児島氏は秋のクルーズ決定について「日本の美しい秋を巡るというのが一番のポイント。美しい自然を堪能していただきたい」とその理由を語った。

 9月28日から10月7日までは秋田港、金沢港、釜山港、長崎港など巡る「秋の日本周遊と韓国 9泊10日」を実施する。「寄航先は観光資源があふれる、見どころ満載のところばかり」とコースについて日本だけでなく、海外の方にも要望が高いのではと期待感を示した。

 続いて10月7日から16日までは「北海道周遊とサハリン 9泊10日」を実施。初寄航となる釧路港やロシア・コルサコフ港など巡るコースで、英国からぜひ北海道の方を周遊させてほしいとの要望が強かったことから実現したコースになっている。

 そして10月16日から25日までは「秋の歴史探訪! 高知・長崎・鹿児島と韓国 9泊10日」を実施する。これは、日本の江戸末期から明治維新にかけて登場する町を巡るコースで、寄航する神戸港や高知港、鹿児島港、長崎港は乗客からの人気も高いという。児島氏は「日本の乗客を意識した」とこのコースの特徴を述べた。

 そのほか、春のクルーズ終了後の9月9日からはベストシーズンを迎えるアラスカを含む「バンクーバー・アラスカ・東京 18泊20日」や、秋のクルーズ終了後には初寄航となる石垣港を経て香港に向かう「沖縄・香港 7泊8日」も実施することを紹介した。

秋の日本周遊クルーズ
北海道周遊とサハリンクルーズ
秋の歴史探訪クルーズ
バンクーバー・東京クルーズ18泊20日
沖縄・香港クルーズ7泊8日

 また東京発着の3コースでは、全客室でチップが不要になることも発表。すでにグリル・クラスではチップを撤廃しており、児島氏は「今回は試験的に3コースのみだが、将来的には全コースを対象にすることも検討している」とコメント。さらに、複数回乗船した乗客を対象に船上クレジットを進呈する特典なども用意しているとのことだ。

 クルーズ代金は「秋の日本周遊と韓国 9泊10日」が20万6000円から、「北海道周遊とサハリン 9泊10日」が17万4000円から、「秋の歴史探訪! 高知・長崎・鹿児島と韓国 9泊10日」が20万6000円からとなっている(租税、手数料および港湾費用別途)。

東京発着の3コースでは、全客室でチップが不要になる
複数回乗船した乗客を対象に船上クレジットを進呈する特典なども用意している