旅レポ
終日航海日のクイーン・エリザベスでどう過ごす? スパにアクティビティと大忙し
2019年4月24日 06:00
フライ&クルーズで満喫するオーストラリア。「クイーン・エリザベス」に乗り込み、オーストラリア・メルボルンから出発。初寄港地のバーニーを経て、シドニーへと向かう3泊4日の船上旅もいよいよ終盤。今回は終日航海日の様子をレポートする。
翌日の朝、シドニー到着後すぐに下船となるため、実質の最終日となる。この日の朝食はゆったり「ブリタニア・レストラン」で。優雅に1日がスタートした。
朝食は「ブリタニア・レストラン」。特製オムレットで朝から顔がほころぶ
スタッフおすすめはできたてを提供してくれるオムレット。中身はお好みでハムやマッシュルーム、各種チーズにハーブなどが選べる。今回はスタッフにお任せしてみたところトマトとマッシュルームにチェダーチーズ入りのオムレットが確認後にテーブルに届いた。
また、フレッシュなブルーベリーを使ったパンケーキもオーダー。メープルシロップも目の前でたっぷり注いでくれた。
なお、ディナータイムの場合2回制となっており、前半は18時30分から、後半は20時30分のどちらか指定でディナーを楽しめる。前菜に「焦がし芽キャベツ」、主菜に「舌平目のフィレ、天日干しトマトとオリーブソース」。デザートはスタッフ一押しの「パッションフルーツのタピオカとメレンゲのタルト」に。日替わりのアラカルトメニューで毎晩味わうのが楽しみなほどのクオリティに大満足。
午前中は豊富なアクティビティに参加。デッキでの運動やスイーツ作りを見学
終日航海日は下船がないため、思う存分「クイーン・エリザベス」を満喫できる貴重な1日。まずは前日のターンダウン時に配布された船内新聞をチェックし、お目当のアクティビティを探してみよう。
冊子を開くと1時間ごとに開催内容と場所が記されており、参加時にスタンプを獲得すると景品がもらえるチャンスも!?
まずは運動のためゲームデッキへ。ここでは「パドル・テニス」や「デッキ・クロケット」「シャッフル・ボード」などが楽しめる。自由に遊べるのでぜひ挑戦を。
「シャッフル・ボード」は点数が書かれた三角形のダイヤグラムに向けて、キューを使ってディスクを滑らせるゲーム。カーリングのように相手ディスクを飛ばしたり、考えながら遊ぶ知的なゲームだ。挑戦したみたが2名だけでもかなり白熱。何度も遊びたくなる魅力に溢れていた。
また、「パドル・テニス」もおすすめ。ミニテニスと想像すれば分かりやすい。パドルと柔らかいボールを使いネットに囲まれた専用施設でプレーするので初心者でも安心。久しぶりのラケットスポーツで相手に翻弄されたが充実した時間を過ごすことができた。
さらにデッキ3は船のまわりをデッキがぐるりと囲む唯一の場所なので、ウォーキングやランニングに最適。ところどころにレモンウォーターも配置されている。また救命艇が各種備え付けてあるのもこのエリア。中を覗いたり、近くでじっくり見ることも可能。疲れた場合はチェアに寝転んで海や空を眺めてもいい。
続いては10時30分から開催の「Pastry Demonstration」へ。45分かけてCHEF PATISSIERのBALA氏とCDP PASTRYのALEJANDRO氏が「グランド・ロビー」にてウェデイングケーキや、ほかほかアップルパイ、ベイクド・ニューヨーク・チーズケーキの作り方を教えてくれる。会場はゲストで大盛況。階段部分を椅子代わりにするなど、注目のアクティビティであることも分かる。レシピも配布され自宅で再現できる。
そのまま「キュナーディア」に立ち寄り、ロゴ入りグッズや人気のテディベアなどを購入。テディベアはスタンダードと限定品の2種類があり、コレクションアイテムとしても人気で毎回完売になるほど。見かけたら手に入れておくのがよいだろう。他にもキャンディやマイボトルにキーチェーンなどを用意している。
パブ・ランチはフィッシュ&チップス。本場のギネスビールで乾杯
ランチタイムに絶対に立ち寄りたいのが「ゴールデン・ライオン・パブ」。伝統的な英国スタイルのパブでビールが楽しめるのだ。ランチはパブ・ランチとしてフリーで提供される。
人気はフィッシュ&チップ「Beer Battered Atlantic Cod」をはじめとする食事。ギネス・ビール片手に頬張ろう。なお、アルコールをはじめとするドリンク類は有料。
早速「Beer Battered Atlantic Cod」を注文。肉厚ながら淡白で食べやすいタラと、ほくほくのポテトは好相性。タルタルソースや英国の豆料理マッシーピーと一緒に味わおう。
密かな人気メニューの「Chicken Tikka Masala」も絶品。英国に定着しており、国民食とも言えるカレーは最高のひとこと。さらに「Cottage Pie」もシェアして大満足。ランチを楽しむ横ではピアニストの演奏。バータイムの夜にはホーンが鳴り響き、ムーディーな雰囲気になりその変化を楽しみながら利用しよう。
午後は癒し&ご褒美タイム。フェイシャルスパでメンテナンス
オーストラリアの強い日差しでダメージを受けた肌はスパでリフレッシュ。オープンしたばかりの「マレール ウェルネス&ビューティー」へ行ってみた。
キュナードとキャニオン・ランチが共同で生み出した同スパは、海からインスピレーションを受け、心と体をリラックスさせて内側から輝くための時間を提供。施設内にはミネラルを補い肌を潤わせるハイドロプールや3種のサウナを始め、デトックスを促す施設を完備している。
ボディスパからフェイシャルにトリートメントなどメニューも豊富。ネイルやフィットネスのコースもあるので価格と時間を考慮して利用したい。
50分間の「Self -Discovery Radiance Facial」(121豪ドル、約1万496円、※価格に12.5%のチップが自動加算)は角質除去やセラム、マスクの組み合わせで肌を整えトーン&透明感をアップ。緩やかな円を描くオーガニックフェイシャルマッサージは眠りについてしまいそうな心地よさ。仕上がりは周囲が驚くほど一目瞭然。肌が明るくなり、自然な艶感が!
15時30分からはアフテヌーン・ティー。焼きたてスコーンはマスト
午後のお楽しみといえば15時30分からのアフタヌーン・ティー。こちらも大変人気のため会場は「クイーンズ・ルーム」へ少し早めに訪れておこう。15分前に訪れたがすでに本を片手に多くのゲストが椅子に座って待っている状態。時間になると一斉にスタッフが整列。ゲストにあいさつしサービスが始まった。
最初のサンド類はタマゴサンドやサーモンバーガーなど定番系。続いてはクロテッドクリームとともにプレーンとレーズンの焼きたてスコーンが登場。必ずお皿にサーブしてもらおう。
お待ちかねのペストリーはオーストラリアならではのラミントンがラインアップ。日替わりでプレーンとチョコレート味が楽しめるので毎日通いたくなる。チョコレートムースやチーズケーキ、スタッフイチオシはカプチーノエクレア。1時間では足りないほどの美味しさと優雅なアフタヌーン・ティーが過ごせた。
余韻を楽しみつつティーブレイクがしたいならば「ガーデン・ラウンジ」へ足を運んでみよう。英国のキューガーデンをイメージし、ガラスから淡い光が降り注ぐ穏やかな雰囲気。ここでは「Earl Grey」(3.50豪ドル、約304円)を。ハンドメイドのピラミッド型ティーインフューザーとトップの葉がキュートな「Tea Forte」で女子力もアップ。
バータイムには「ザ・ヨット・クラブ」を訪れゆったり1杯。そしてダンスレッスンなども。「ロイヤル・コート・シアター」でショー「La Danza」を楽しみ、「クイーンズ・ルーム」では「The Beatles Experience」で踊り明かしたりと、ラストナイトを思う存分満喫しよう。なお、翌日が下船の場合は指定された時刻までにスーツケースを廊下に出しておく必要がある。手荷物をまとめておくのも忘れずに!
2081名の胃袋を支える巨大キッチンへ。美しく磨かれ整理された空間を見学
航海日には乗客乗員の胃袋を支えるメインキッチンを見学。エグゼクティブ・シェフのRoland氏に案内してもらえた。船尾の「ブリタニア・レストラン」から中央の「ステーキハウス・アット・ザ・ベランダ」までキッチンは続いており、驚くほどピカピカ。これは朝・昼・夕と提供が終了すると即掃除を行なうからとのこと。また、無駄なものをスペースに置くことなく完璧に整理されている。安全とスムーズな提供のため出口と入り口が違う場所にあるのもポイントだ。
24日サイクルでスタンダードなメニューがまわっており、写真とレシピなどは管理され、当日のメニューが張り出された下にチェック用のお皿がそれぞれ並べられる。
また、ウェイターが提供しやすいように各ラインとセクションがオーガナイズされ、スープ、魚料理、パスタなどのピックアップもしやすいよう配慮。もちろん分別もかなりストイック。キッチンからゴミ箱まで美しい状態が確認できた。