旅レポ

FDA、令和の初日の出を鑑賞するセントレア発着のチャーターフライト実施

募集開始後、約8分で完売

2019年5月1日 実施

厚い雲に覆われていた地平線から令和の初日の出が拝めた瞬間

 FDA(フジドリームエアラインズ)は平成から令和に変わった5月1日、改元記念の初日の出チャーターフライトをセントレア(中部国際空港)発着で実施しました。

 発売後わずか8分ほどで完売したというこのチャーターフライトには、一般客51名と乗務員や報道関係者など27名の計78名が搭乗し、記念すべき令和の初日の出を上空から拝みました。

今回のチャーター便の便名は「令和(れいわ)」にちなんでFDA018便
国内線6番搭乗ゲート前では出発セレモニーが行なわれました

 3時半ごろから国内線の6番搭乗ゲート前で行なわれた出発セレモニーには、来賓として愛知県知事の大村秀章氏と、中部国際空港 代表取締役副社長の各務正人氏が参加。

 まずはFDA 代表取締役社長の三輪德泰氏が、「つい数時間前に改元の瞬間を迎えました。この記念すべき時に皆さまと一緒に時を過ごせることを光栄に思っております。ちょっとお天気が心配ですが、上空からですとたぶん初日の出はご覧いただけるのではないかと期待しています」とあいさつしました。

株式会社フジドリームエアラインズ 代表取締役社長 三輪德泰氏

 続いてマイクの前に立ったのは愛知県知事の大村秀章氏。まずは「平成から令和に時代が変わった初日の出を雲海の上から眺めるという企画をご案内いただき、喜んで参上させていただきました。今日はしっかりと初日の出を拝んできたいと思っています」と述べ、そのあいさつのなかで、6月上旬に愛知県で開催される第70回全国植樹祭が新天皇、皇后両陛下にとって初めての地方訪問となることを紹介しました。

4、5年前に元旦の初日の出フライトに乗ったことがあると話した愛知県知事 大村秀章氏は、今回のチャーター便にも搭乗しました

 続いて紹介された中部国際空港の代表取締役副社長 各務正人氏は、「このような歴史的な日に実施される改元祈念チャーターフライト、誠におめでとうございます。フジドリームエアラインズさんはご存知のとおり、静岡の富士山空港と名古屋の小牧空港を拠点として、着々とネットワークを広げておられますが、本日は初めてセントレアから飛んでいただけるということで大変喜んでいます」と歓迎とお祝いの言葉を述べました。

中部国際空港株式会社 代表取締役副社長 各務正人氏
セントレアのオリジナルキャラクター「なぞの旅人フー」と一緒に記念撮影
この日の乗務員さんたち
搭乗待合場所ではお琴の演奏があってお正月のような凛とした気持ちに
なんとこちらの男性は師範免許をお持ちだという静岡空港支店の中井支店長
3時45分、搭乗スタート
新時代へテイクオフ!
搭乗記念品が配られました
ワクワクしながら機内へ
搭乗証明書の裏にはチャーターフライトのマップ

 4時20分ごろセントレアを出発したFDA018便。出発セレモニーで三輪社長が言っていたように、眼下は厚い雲が広がっていてお天気が心配されました。そんななか、4時35分過ぎに内田機長からの次のようなアナウンスが。

「皆さま本日は改元記念チャーターフライトFDA018便~新時代行き、平成から令和へ~にご搭乗いただきありがとうございます。当便は現在3万1000フィート、9500m付近を飛行中です。幸いにして今日は雲の上に出られました。このあと、おそらく4時39分ごろに奥三河のあたりで初日の出を迎えることができるかと思います。ただ雲が広がっていますので若干見られるのは遅くなるかもしれません」。

 機内は令和の初日の出を今か今かと待ちます。

シートベルトサインが消えた4時30分ごろ。空にはキレイな三日月が出ていました

 ちなみにWebサイトで募集し約8分で定員に達したという今回の改元記念チャーターフライトの料金は、ペア2名で7万5800円、1名2席利用で7万2000円。東海地方の方々を中心に、長野県からの参加もあり、ご夫婦やカップルなどの参加が多く見られました。1名利用の方も4名ほどいたそうですよ。

左の窓側からの景色。令和の最初の朝はもうすぐ
右の窓側前方がだいぶ明るくなってきました

 さて、待ちに待った令和の初日の出の瞬間は、予想時刻より10分ほど遅く4時50分ごろでした。厚い雲からようやく出た瞬間はカメラのシャッター音がひっきりなしに。残念ながら富士山は雲の下で、初日の出と富士山というショットは見ることができませんでしたが、機内はお祝いムードに包まれて盛り上がりました。

ようやく令和の初日の出が見えて盛り上がる機内
午前4時50分、令和になって初めての日の出
昇った太陽を背にする形で南西に進路を変えてセントレアを目指します

 その後FDA018便は、長野県の飯田、駒ヶ根上空を経て、松本市上空で旋回。南に進路を変えたのち中津川や蒲郡上空を通りながら三河湾に出て、セントレアへと戻りました。

朝日を浴びた翼
再び戻ったセントレアでは放水アーチも
「なぞの旅人フー」がお出迎え
記念ステッカーをいただきました

 乗務を終えた機長さんにお話をうかがうと、実は浜松上空の1万5000フィート付近(富士山よりちょっと高い高度)は雲と雲が開いているという予報が出ていたので、低い高度を飛んでいたら富士山だけは見えた可能性があったのだそう。

「しかし万が一、富士山も見えなくて日の出も見えなかったというのは避けたかったので、確実に日の出を見える方をとりました」とのこと。機長さんの判断のおかげでありがたい初日の出を見ることができたのですね~!

今回搭乗したエンブラエル175はゴールドカラーでした。初日の出の色にちなんでいたのでしょうか!?

 最後に乗客全員に配られた搭乗記念品をご紹介しましょう。今回はFDAの中部国際空港初就航を記念したご当地愛知県の名品の数々ということで、まずは名古屋に本社がある和菓子店・青柳総本家のういろう。そして新元号「令和」の由来となった万葉集の「梅花の歌」にちなんで梅酒。これは常滑市の澤田酒造のものだそう。さらに常滑焼きのぐい呑みに、常滑市の工房で一つ一つ手作りされた招き猫。そして今回搭乗した機体と同じゴールドカラーのFDA エンブラエル E175型機の「1/300エアクラフトモデル」が、紺のトートバックに入っていました。

個人的にとってもうれしいラインアップだった搭乗記念品。ありがとうございました~!

ゆきぴゅー

長野生まれの長野育ち。2001年に上京し、デジカメライター兼カメラマンのお弟子さんとして怒涛の日々を送るかたわら、絵日記でポンチ絵を描き始める。独立後はイラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”として、雑誌やWeb連載のほか、企業広告などのイメージキャラクター制作なども手がける。