旅レポ
フライ&クルーズでオーストラリアへ! 「クイーン・エリザベス」初乗船体験記。前日はメルボルンにステイ
2019年3月10日 00:10
豪華客船の代名詞といえばキュナード・ラインが運営する「クイーン・エリザベス」。1840年から歴史が始まった同社は現在3隻のクルーズ船を所有し、世界中の人々の憧れの的だ。創業当初から英国王室と縁があり、英国王室より命名された“クイーン”の名を冠した世界で唯一の客船会社でもある。
今回体験した「クイーン・エリザベス」は2010年デビュー。命名は英国女王エリザベス2世。2018年11月に大幅改装され、より快適な旅が過ごせるように進化した。
オーストラリアのバーニーに2019年初寄港。このタイミングに合わせメルボルン~バーニー~シドニーを巡る3泊4日の船旅を楽しんだ。
成田国際空港からメルボルンへ。前乗りで1日目はアーケード巡り
乗船地であるメルボルン港へ向かうために成田国際空港19時20分発のメルボルン国際空港8時着のカンタス航空 QF80便に乗り込み出発。機内でしっかり睡眠をとり朝から1日たっぷりと観光できる便をチョイス。前乗りのため、焦ることなく現地で過ごせるのも強みだ。
定刻どおりにメルボルン国際空港に到着し早速市街へ。世界一住みやすい街に選出され、注目を集める同エリアはクラシックな建物が建ちならび、懐かしさとモダンさが融合している。アートにも寛容で、ミュージアムとともにストリートアートも見どころ。
まずはオーストラリア最古の駅で1854年建造のFlinders Street Stationへ。エドワード朝の重厚な駅舎のたたずまいを鑑賞。最近改修が完了し、当時の姿が楽しめるのもポイントだ。
続いて路地裏文化の発達しているメルボルンならではの景色を感じるために1本中の「Degraves Street」へ。格子状に張り巡らされた道は一歩入るとカフェが立ち並び、多くの人々がちょっと早いランチを食べている最中。メルボルンといえばなコーヒー文化を味わうにはぴったり。お気に入りのカフェ探しに時間をかけてみてもよいだろう。
裏路地を抜けると同エリア最古のアーケード「Block Arcade」に到着。メルボルンのCBD(Central Business District)に位置する1892年に始まった歴史あるアーケードだ。エントランスにはタイルでアーケード名が形作られレトロな雰囲気。
中に入るとすぐにアーケード内で一番古い「Hopetoun Tea Rooms」が見えてくる。常に行列の絶えない人気ティールームでショーウィンドウ越しに見えるクリームたっぷりのケーキが人々を虜に。この日は10分ほど並んだところで店内へ。ランチとして「Croque Monsieur」(16.50オーストラリアドル、約1431円、1オーストラリアドル=約86.7円換算)と「Iced Mocca」(8.25AUD、約716円)をオーダー。ともにかなりのボリュームのためケーキまでたどりつくことができなかった。ケーキを味わうなならば狙いを定めた方がよいだろう。
なお、お土産には100%オーストラリア産のハニーを。ハニーコンセプトストア「Beeworth Honey」の中央にはハニーテイスティングステーションがあり、30種類以上のなかから気になるハニーのテイスティングが可能。花の種類などで味わいが異なるのがはっきりと分かるはず。瓶入りハニーからスイーツにドリンク、木製のハニースプーンも各種揃っている。
そのままアーケードを抜け、オーストラリアで最も歴史のあるショッピンセンター「Royal Arcade」へ。フロアのタイルがダイヤ柄、ルネッサンス様式で重厚感もたっぷり。エントランス上には「GOG&MAGOG」。巨大な彫像と並ぶ「Gaunt's Clock」が1時間ごとに時を刻む様子が楽しめる。2002年に大幅な改修が施され現在の姿に。アーケードはオーストラリアのナショナルトラストにも指定されている。
バラエティ豊かなショップのなかでもメルボルン発祥のチョコレート専門店「KOKO BLACK」は外せない。人気はピスタチオ味のマジパンと54%のダークチョコを組み合わせた「Dark Pistachio」(2.30AUD、約200円)、ピュアソルトをバターキャラメル入りのチョコにまぶした「Salted Caramel-Dark」と「Salted Caramel-Milk(各2.30AUD、約200円)」。オーダーするとざっくりと紙袋に入れてくれる。特別なものではなく、普段食べるチョコという雰囲気がよい。
お土産向けにはオーストラリアの先住民の伝統的な食材ワトルシードを使ったプチプチ食感が新しい「WATTLESEED MACADAMIAS」(16.50AUD、約1431円)などオーストラリア原産のマカダミアナッツを使ったシリーズもお勧め。大ぶりのナッツにチョコがたっぷりで食べ応え抜群だ。
再び路地裏を歩き「Hosier Lane」へ。芸術を愛するメルボルンならではの自由な発想で描かれたストリートアートがひしめく一帯だ。ビルのオーナーに依頼されて描かれたアートから無断で描かれた作品までさまざま。話題のスポットながら現在も無断製作者は当たり前ながら捕まる。ちょうどアーティストが数名作品づくりの最中。スプレー缶を握り、多くのオーディエンスの視線のなかでも動じず集中して描いていた。
路面電車を使って食料調達へ。市民の胃袋マーケットで美味しい探し
メルボルンのCBDを走るトラム(路面電車)は観光エリアを巡るためには欠かせない。市内の主要エリアは無料で、主な観光地へのアクセスに便利だ。無料エリアの目印はステーションの「You're in the <FREE TRAM ZONE>」のボード。区間以外は有料となるのでバスやトラムなどで利用できる「myki」を購入しチャージしよう。なお、今回乗船する「クイーン・エリザベス」が寄港するメルボルン港へも、トラムを使い「129-Beacon Cove/Light Rail(Port Melbourne)」で降りることでスムーズに行ける。
目的地である「Queen Victoria Market」は1878年にスタートした市民の台所。「7-Queen Victoria Market/Elizabeth St(Melbourne City)」でトラムを降車するとほぼ目の前に到着する。同マーケットは雑貨が中心の観光客向けエリアと市民の台所の生鮮食品を扱うエリアと大きく2つに分かれているが、今回は生鮮食品側を散策。
オーガニック野菜を取り扱うショップが立ち並び、その先にはデリカッセンやスイーツ、コーヒーなどが購入できるエリア。ワンハンドメニューも充実し、人気店には行列も。ぐるりと回ると魚や肉を取り扱うエリアに。営業時間が日本に比べるとかなり短く14~15時ごろにはクローズしてしまうので、食材購入の場合は時間を確認してから訪れよう。
なお、トラムでは「Melbourne Museum」や「Royal Exhibition Building」「Saint Patrick’s Cathedral」へもアクセスが便利。効率よく名所を巡るにはトラムを使うのがお勧めだ。
中心部から徒歩10分ほど。「Oaks on Market」で暮らすように泊まる
市街中心部からトラムで2つほどの場所に位置するホテル「Oaks on Market」。コンドミニアムスタイルで世界一住みやすいと言われるメルボルンで暮らすようにステイが楽しめる。滞在した「STUDIO APARTMENT」は最大3名まで利用可能。キッチンが併設され、調理器具一式を用意。先ほど紹介した「Queen Victoria Market」で購入した食材を調理することも。小さめだが冷蔵庫もカウンター下にあり食材の保存もできる。
客室には十分な大きさのクローゼットを完備。バスルームはかなり広め。アメニティは「Native Earth」で統一。ボディバームやシャンプー、コンディショナー、ボディウォッシュとソープが揃う。
なお、朝食は併設するレストラン「Oak&Vine」にて。シリアルからブレッド類まで揃い「Beeworth Honey」のハニカムも用意。ベーコンやスクランブルエッグにフレッシュな野菜とチーズなど満足のいくラインアップ。コーヒーはポット入りだが淹れたてを味わいたいならばお隣のカフェを利用しよう。