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ハワイ州観光局、2020年はサーフィンをテーマに展開。すみれさん・今井翼さんがハワイ愛を語る
ハワイ州観光局7代目親善大使に日本人プロサーファー・五十嵐カノア選手が就任
2020年2月18日 20:55
- 2020年2月18日 発表
ハワイ州観光局は2月18日、都内で「サーフィン」をテーマに発表会を開催した。
会ではハワイ州観光局の7代目親善大使に日本人プロサーファーの五十嵐カノア選手が就任したことを発表するとともに、女優や歌手として活躍するすみれさん、俳優やタレントとして活躍する今井翼さんを招いてのトークセッションなどが行なわれた。
サーフィンの起源はハワイ
来賓としてハワイ州知事のデービッド・ユタカ・イゲ(David Yutaka Ige)氏は、ハワイと日本は特別な関係であり、今回のサーフィンをテーマにした会に参加できたことに祝辞を述べ、ハワイ州観光局(Hawaii Tourism Authority)プレジデント兼CEOのクリス・テイタム(Chris Tatum)氏にマイクを譲った。
現職就任後には初来日だと自己紹介したテイタム氏は、サーフィンとハワイの関係性からプレゼンテーションをスタートした。2020年の東京オリンピックではサーフィンが公式種目となり、ハワイ出身のジョン・ジョン・フローレンス(John john Florence)選手やカリッサ・ムーア(Carissa Moore)選手がすでにアメリカ代表に選ばれており、ハワイローカルも東京大会をとても注目しているという。
サーフィンの起源はハワイにあり、古代のポリネシア人がアウトリガーカヌーを発明し、カヌーを使い漁に出て、波に乗って戻ってくる。それがスポーツの性格を持つようになり、アライアなどとも呼ばれるサーフボードの原型が誕生。ハワイでは盛んに行なわれており、カメハメハ大王もサーフィンを楽しんでいたといわれているそうだ。
そしてワイキキにある像でおなじみの、水泳選手であり、サーフィンの世界への広がりに大きく貢献したデューク・カハナモク氏が登場する。このようにハワイの人たちはサーフィンを非常に誇りに思っており、オリンピック公式種目になったことにとても興奮していると語った。
ハワイ州観光局では2020年のプロモーションの1つに、サーフィンを通じて、責任ある観光(レスポンシブル・ツーリズム)を推進するために、ハワイの文化啓蒙、環境保護に取り組んでおり、その一貫として日本のプロサーファー・五十嵐カノア選手に7代目親善大使へ就任してもらうことになったと紹介。
ハワイ州では国連が進めるSDGsとしてハワイ州のゴールを設定し、「Aloha+Challenge(アロハプラスチャレンジ)」というスペシャルプログラムを実施している。このアロハプラスチャレンジでは、天然資源の管理という目標があり、五十嵐選手を通じて、海洋保護といった海を守るための活動、例えばビーチクリーン、海を守るための教育活動を今後日本でもハワイでも行なっていきたいとした。
また、サーフィンの文化啓蒙を図るため、ホノルルにあるビショップミュージアムで開催しているサーフィン展「マイ・キノヒ・マイ(Mai Kinohi Mai):Surfing in Hawaii」の一部を、ハワイ州観光局が福岡、名古屋、大阪、札幌、東京で主催するHawai'i Expo(ハワイエキスポ)でも展示し、活動を推進していく。
Webサイト: Hawai'i Expo(ハワイエキスポ)
金メダルをとることが目標
ハワイ州観光局の7代目親善大使に就任した五十嵐カノア選手は、オーストラリアの大会を控え、インドネシアでトレーニング中とのことで、ネット中継で会に参加。テイタム氏は、「サーフィンはハワイにとっても日本にとっても期待が高く、日本とハワイの関係を考えても五十嵐選手がもっとも適任であるとして親善大使に選ばさせていただきました」と五十嵐選手を紹介した。
五十嵐選手は自分がサーフィンの選手であり、サーフィンの起源であるハワイの親善大使になれたことに感謝を述べ、「ハワイは世界で一番きれいな海だと思うので、きれいなままであるように」レスポンシブル・ツーリズムの活動に寄与していきたいと語った。そして東京オリンピックに向けては「金メダルをとることが目標」であり、「ワールドチャンピオンシップでもチャンピオンになりたい」と決意を述べた。
パイプラインというサーフィンの聖地でずっと生きていきたい
続いて元Quiksilver(クイックシルバー)アロハ・アンバサダー/ハワイ州観光局(Hawaii Tourism Authority)副理事のジョージ・カム氏と、プロサーファーの脇田貴之選手のトークセッション。
神奈川県藤沢市出身の脇田選手は1986年に初めてハワイを訪れて以来「世界で一番最高の場所」であり、「パイプラインというサーフィンの聖地でずっと生きていきたい」とハワイとサーフィンへの愛を表現。ハワイは「太平洋のど真ん中ですごい水の量で、水のパワーを感じられる」場所であり、ハワイに対するリスペクト、海に対するリスペクト、ハワイアンに対するリスペクトが重要であり、歴史を学んでハワイを訪れてもらえたらと語った。
ハワイの魅力を聞かれ、「パイプラインのあるノースショアは日本で見られないようなスペクタクル、こんな波を見たことがないというものが特に冬は見ることができる。タウン&カントリーといって、ホノルルをタウン、ノースショアをカントリーといって、そのコントラストがあって、自然を楽しむのがノースショアの楽しみで、アクティビティがたくさんあります。サーフィン、シュノーケリング、ハイキング、サイクリング、SUPツアーがあって、自然を楽しむのがノースショアの楽しみ方で、ノースショアがやっぱりハワイで一番好きです」と説明。「ハワイは島なので、ノースショアの風がよくないときは反対側がよいコンディションと、常にどんなときでも楽しめて、どんな人も楽しめるのがよいところです」と紹介していた。
他人を思いやることは思いやりを受けること
カム氏は、50年前にハワイのサーファーが初めて日本を訪れた際の「おもてなし」に感動した話、そして当時の日本人が砂浜のゴミをごく自然なこととして拾っていたことに感銘を受けた話を紹介。「このような先人の習慣を習えば私たちもそれに続けると思います。私たちの責任で次の世代にこの自然を残す必要があると思います。ハワイも日本も島嶼国であり、私たちはいかに自然と調和しながら暮らせるかを示せる見本だと思います。私たちが学んだこと、これは地球保護にそのまま当てはまると思います。すべての海はつながっています。ハワイと日本はこのような役割を果たしながら、私たちの地球を守ることができると思います。愛を与えることは愛をもらうこと。他人を思いやることは思いやりを受けること。地球を守りましょう。土地を愛すれば、土地も愛してくれます」と活動の重要性を語った。
ハワイは私にとってふるさと
続いてすみれさんと今井翼さんのトークセション。すみれさんは7歳でハワイへ移住。現地の友人も多く、サーフィンも経験者。「ハワイには歩くパワースポットみたいな人が多い」とハワイアンの人柄を紹介。ハワイに仕事で行くと、日に焼けないように早朝にサーフィンをすることがあるそうで、「朝日を見ながらのサーフィンは本当に最高、天国にいるようにパワーを感じて、日本に帰ってお仕事がんばれるなと、いつもの楽しみですね」と語った。
ハワイの存在を尋ねられると、「ハワイは私にとってふるさと。ホームタウンで、小さい頃から愛している場所。ハワイにしかないアロハスピリット、人々も風も地も全部がアロハスピリットを持って、すごく優しく、リラックスさせてもらえるすごいすばらしい場所で、私の心の中にある場所です」と答えた。
ハワイは僕にとって楽園、ごほうび
今井翼さんは中学生のときに初めてハワイに行き、それ以来「ハワイの虜」に。毎年ハワイを訪れ、2019年は療養期間だったこともあり年4回ハワイに行き英気を養ったそう。「ハワイはその地にいるだけで、活性化・浄化をされて、東京とは違うリラックスできる特別な島」だと話した。
サーフィンの経験を問われると「湘南育ちで……ハワイがこれだけ好きで……でも陸サーファーなんです」と回答。しかし泳ぐことは大好きで、ハワイに行くとゴーグルを着けてハワイの海を本気泳ぎしているそうで「ハワイの海に頭までつかるだけですごく浄化されるような気がする」そう。「これを機に、向こうの友だちに教えてもらって今年こそはサーフィンデビューしたい」と話した。
「隣によい先生がいるのでは」と司会が促し、すみれさんからテイクオフのポーズをレクチャーを受ける今井さん。「左足を前にするのがレギュラースタンス、腰より広く、膝を曲げて体重を確かめて両手を前後にして波を感じながらバランスをとる」と説明を受けながら、2人で波乗りのポーズを決めた。
ハワイの存在を尋ねられると、「僕にとっては楽園です。日本にいてもハワイの音楽も好きですし、よく楽屋で聞いてリラックスをしています。そしてハワイはごほうびですかね。普段東京でがんばった分、泳ぐことや何もしないで砂浜でゴロゴロするだけでも、がんばってよかったな、ハワイに来られてよかったなと喜びをいただきますので、今年もハワイに行ってエンジョイしたいですね」と答えた。