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NEXCO中日本、定例会見。新東名 伊勢原JCT~伊勢原大山IC開通、東名 大和トンネル/中央道 小仏トンネルの渋滞対策事業など紹介
新東名全線開通は2023年度に
2020年2月6日 13:36
- 2020年2月5日 開催
NEXCO中日本(中日本高速道路)は2月5日、都内で会見を開いた。
代表取締役社長CEOの宮池克人(みやいけ よしひと)氏が、新東名高速道路(E1A)、外環道(東京外かく環状道路:C3)、東名高速道路(E1)大和トンネル拡幅工事などの進捗について説明した。
NEXCO中日本のオリパラ対策
東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、NEXCO中日本管内では東京スタジアム最寄りの中央自動車道(E20)調布IC(インターチェンジ)~高井戸IC間で、大会ルート看板を1kmごとに設置するとのこと。
圏央道(首都圏中央連絡自動車道:C4)以東の東名高速、中央道、圏央道の工事規制を抑制する一方、TSM(交通システムマネジメント)により、中央道 八王子本線料金所と東名高速 東京料金所で都心方面への流入規制を、中央道 八王子ICで都心方面への入口規制を実施する。
また、NEXCO中日本グループとして、時差通勤、テレワーク、会議・研修の自粛などを行なうとしている。
新東名 伊勢原JCT~伊勢原大山ICを3月7日開通。御殿場JCTまでの全線開通は2023年度
新東名は、首都圏では伊勢原JCT(ジャンクション)~伊勢原大山IC(インターチェンジ)間(延長約2km)を3月7日15時に開通。大山と周辺地域の観光振興、工業団地からのアクセス向上が期待される。
一方、御殿場JCT(ジャンクション)までについては、急峻・狭隘な山岳地形を通過すること、膨大な埋蔵文化財調査が必要になってしまったことなどがあり、2023年度の新東名全線開通を目指し整備を進めている。
国土交通省・NEXCO東日本(東日本高速道路)との共同事業である外環道 大泉JCT~東名JCTは、本線シールドトンネルの掘進を行なっており、東名JCT側は約2300m、大泉JCT側は約300m掘進しているとのこと。
東名高速 大和トンネル付近/中央道 小仏トンネル・相模湖付近の渋滞対策事業
渋滞箇所として有名な東名高速 大和トンネル付近と中央道 小仏トンネル・相模湖付近については、渋滞解消のための工事・計画を進めている。大和トンネルは上り・下り1車線ずつの拡幅工事が終わり、「東京オリンピック・パラリンピックまでには利用できるようになる」という。
中央道上りの小仏トンネル付近は延長約5kmの付加車線を作るための準備を進めている。2020年度中に発注し、完成すれば既存トンネルで2車線、新トンネルで1車線の3車線になる。下りの相模湖IC付近でも延長約2kmの付加車線1車線を設ける予定であり、現在は調査・設計を進めている段階だ。
中央道や東名高速で集中工事・リニューアル工事
NEXCO中日本管内では、開通後30年を超える区間は約6割、東名、名神高速道路(E1)、小田原厚木道路(E85)の一部では50年を超える区間もあるため、大規模更新事業(リニューアルプロジェクト)を進めている。首都圏では5月に中央道 八王子IC~高井戸ICで15日間ほど、11月~12月には東名高速 東京IC~大井松田ICで15日間ほどの集中工事・リニューアル工事を行なう。
対距離制を基本とした料金体系を中京圏でも2020年度中に導入
首都圏・近畿圏で進んでいる高速道路の対距離制を基本とした料金体系への移行を、中京圏でも導入。2020年度中の名二環(名古屋第二環状自動車道)開通時期にスタートする予定だ。
また、会見会場では、東名高速 横浜町田IC付近で設置している指向性スピーカーによる音声で注意喚起するシステムが披露された。
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