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「JALハワイ線の新たなスタート」と植木社長。ハワイアン航空と包括的業務提携契約に合意

JALの“おもてなし”とハワイアン航空の“ホオキパ”でより快適な空の旅に

2017年9月26日 発表

笑顔で固い握手をする日本航空株式会社 代表取締役社長 植木義晴氏とハワイアン航空 代表取締役社長 兼CEO マーク・ダンカリー(Mark B. Dunkerley)氏

 JAL(日本航空)とハワイアン航空が9月26日に包括的業務提携契約に合意。東京・天王洲のJAL本社にて共同記者会見を行なった。2018年3月25日より日本~ハワイ路線のコードシェア(共同運航)、マイレージの提携、ラウンジの相互利用を行ない双方の利用客のさらなる利便性の向上を図る。

2018年3月25日よりコードシェアなど提携開始利便性向上のため共同事業も検討

 会見はJAL 代表取締役社長の植木義晴氏とハワイアン航空 代表取締役社長 兼CEOのマーク・ダンカリー(Mark B. Dunkerley)氏らへのマイレ・レイとククナオカラのレイの授与からスタート。マイレ・レイは貴重かつ神聖なレイとして重要な機会に贈られ、ククナオカラのレイは長寿を意味しており、提携関係が実りのあるものとして末永く続くことを願っている。

マイレ・レイが双方の代表者に贈られた。また同時にJALの大島秀樹氏、ハワイアン航空のテオ・パナジオトゥリアス(Theo Panagiotoulias)氏にククナオカラのレイを授与

 植木氏は冒頭で提携概要を説明。最大のトピックとして3月25日よりコードシェアを対象路線で実施することを挙げ、それにより日本~ハワイ路線、JAL便と乗り継ぎが可能なハワイ州内、ハワイアン航空運航路線、JALが運航する日本国内線とアジア路線において両社の便名を付与すると発表。

 そして、マイレージの提携で、双方のマイレージプログラム会員はコードシェア便を利用することでマイルの積算が可能になることや、2018年度以降準備が整い次第特典航空券の利用が可能になることを伝えた。

コードシェア対象路線

ハワイアン航空運航線:
成田~ホノルル、羽田~ホノルル/コナ、関空~ホノルル、新千歳~ホノルル、JAL便と乗り継ぎ可能なハワイアン航空ハワイ州内路線

JAL運航線:
成田~ホノルル/コナ、関空~ホノルル、セントレア~ホノルル、ハワイアン航空と乗り継ぎ可能なJAL国内路線とアジア路線

今回の提携の概要について説明する日本航空株式会社 代表取締役社長 植木義晴氏

 また、空港ラウンジの相互利用として、両社が運営する日本およびハワイのラウンジの利用が可能になること。ハワイアン航空の日本における販売強化のためにジャルパックによる商品開発ならびに販売を行なうこと。さらに双方の乗り継ぎをスムーズに行なうためにハワイアン航空が現在使用している成田空港第1ターミナルからJALと同じ第2ターミナルへの移転を予定していることも明かした。

 会見では「1954年2月に開設したハワイ線は、JALの代表路線といっても過言ではございません。9月15日には成田~コナ線もスタートし、週間49便、1日7便運航しております」とコナ線の就航もアピール。同時に1980年代にハワイ観光促進キャンペーンでのタッグや、1990年代のマウイ島・カフルイ空港とホノルル間の運航委託などのハワイアン航空との関係性にも言及。

 そして、「今年でハワイ線開設63年目を迎えますが、今回の提携によりJALのハワイ線は新たなスタートを切ります。日本とハワイを結ぶネットワーク拡大による利便性向上はもちろん、初めての方もリピーターの方もハワイに何度も足を運んでいただくことでさらにハワイを好きになっていただきたい。当社としては、さらにハワイの観光産業に貢献したく考えております」と挨拶した。

会見を行なう両社の代表。終始和やかな雰囲気で笑顔があふれる空間となっていた

 続いて、ハワイアン航空 代表取締役社長 兼CEOのマーク・ダンカリー氏が「マハロ・ヌイ・ロア」とハワイ語で感謝を伝え「JALはハワイアン航空にとって、理想のパートナーです。ともに自国の文化に根付いたユニークなサービスで知られています。JALが“おもてなし”に誇りを持っているように、ハワイアン航空もハワイのおもてなしの精神である“ホオキパ”(ハワイ語でホスピタリティ)を大切にしております。お客さまが機内に搭乗した瞬間からバケーションを感じていただけるかと思います」と挨拶。

 さらに「両社のパートナーシップをさらに強固なものとするために、この数カ月の間にアメリカ政府、日本政府に独占禁止法の適用除外(ATI:Antitrust Immunity )の申請を行ない共同事業を行なう予定」と話した。

業務提携ならびに共同事業の予定について説明するハワイアン航空 代表取締役社長 兼CEO マーク・ダンカリー氏

 なお、今回の業務提携に至った理由として植木氏ならびにMark B. Dunkerley氏ともに「航空会社のCEOとして目指しているところが似ている」と発言。定時運航率の高さとともに、サービスへのこだわりを例に「非常によい提携となると確信し、とてもワクワクしている」と語った。

「なぜこのタイミングで?」との質問には植木氏が「2010年の羽田~ホノルル線開設の際に話はいただいていた」と明かし、経営破綻の真っただ中のために断念せざるを得なかったこと、しかし以前からの交流もあり、今回合意に至ったと回答した。

 マーク・ダンカリー氏もANA(全日本空輸)との提携についても言及し「ANAはユナイテッド航空とジョイント・ベンチャーを行なっており、我々が思うほど近づくことができなかったのです。両社が異なる方向へ進み始めたときに、ハワイ線ではどの会社ともパートナーシップを締結していないJALと戦略について話し合い、より強固なパートナーシップが築けると勇気をもらいました」とも話した。

会見では、両社のモデルプレーンの交換も行なわれた

 2019年にANAがエアバス A380型機をホノルル線に就航予定となっており、ハワイ線の競争がさらに激化することも含め、共同事業に関しては「既存のほかの事業社に対し、しっかりと対抗できるようにすること」が重要としながらも植木氏は「我々が望むのはひとつだけ。“お客さまの利便性を高める”。その結果として、JALやハワイアン航空をお客さまに選んでいただければ」と話した。

 同時に、JALは現時点ではエアバス A380型機導入の予定がないことと現在保有する機材での運航、ならびにハワイアン航空もA330型機が最適として、今後ワイドボディーの機体を検討してはいるが日本路線への導入は未定とした。

包括的業務提携契約に合意したことを祝いパネルに代表らが笑顔でサイン

 今後の資本提携に関しては両社ともに、「まずは商業的な提携をし、戦略的に合致してビジネスを押し進めることが先。そのあとに資本提携の話になってくるかと思う」とし、まずはビジネスを両社で立ち上げ、ジョイント・ベンチャーを行なうことが重要と説明。そして、パートナーシップを続けて行くうえで、資本提携の可能性を探る機会があったときに、検討するのが妥当とした。

客室乗務員もモデルプレーンをお互いに交換しニッコリ