車中泊の拠点 RVパークを訪ねる
同伴犬種限定で動物アレルギーでも安心。清潔な茨城・北浦の高規格RVパークに泊まってみた
KITAURA LAKESIDE RVパーク
2025年8月10日 08:00
今回行ってきた「KITAURA LIKE SIDE RVパーク(北浦レイクサイドRVパーク)」(茨城県鉾田市梶山2947)は「犬や猫の毛に反応してしまうアレルギーを持つ方に配慮したRVパーク」という独特の方針を掲げている興味深い施設だ。
北浦レイクサイドRVパークのオーナーの石川氏はテント泊のキャンプやクルマ旅が好きで、あちこちに出かけていたそうだが、実は犬好きでありながら犬の毛に対するアレルギー体質でもあった。ただ、クルマ旅は「愛犬と一緒にでかけられる」ことが魅力の1つで、RVパークを含めて多くの施設でペット同伴可になっている。
しかし、本人もしくは家族や同行者にアレルギー体質の人がいる場合は、どんなに魅力的な施設であっても利用しにくい。見えない壁ができていたのだ。
そこで自らが北浦レイクサイドRVパークを立ち上げた際にテーマとしたのが「アレルギーに配慮したRVパーク」であること。そして実施しているのが「来場できる犬種を限定する」という独自のルールだ。
具体的な犬種については北浦レイクサイドRVパークのWebサイトを参照していただきたいが、リストに載っていない犬種、そのほかの動物はすべてNG。リスト以外の犬種の同伴があった場合はすぐに退場してもらうとのこと(利用料の返金もないという厳格な運用)。
「クルマから外に出さないので大丈夫だろう」と考える人もいるそうだが、利用者の身体や衣類についた脱け毛に反応してしまうこともあり、それがアレルギー体質の利用者に深刻な影響を与えることもある。この点はぜひ、施設のルールを理解していただきたい。
猛暑日でも都心-5℃の意外な避暑地。清潔さに驚くRVパーク
では、改めて北浦レイクサイドRVパークの紹介だ。茨城県の名所、霞ヶ浦の隣にある北浦という湖の側にあり、施設から北浦は歩いてすぐの距離だ。
北浦と逆の方向は小山を挟んで大平洋となるためか、全国的に酷暑と言われる日であったもそれほど気温は上がらない。取材にいった日も都内は最高気温が37℃となっていたが現地は30~32℃であったし、夕方に風が出てくると涼しさを感じられた。そして夜も寝苦しさはまったくない。これは想像していなかったので「意外なところに避暑地があった」とうれしくなりつつ、驚きもあったものだった。
サイトは2つあり、料金はサイト1が5500円~、サイト2が6500円~となっている。土日祝前日、ハイシーズンは専用料金になるので詳細はWebサイトで確認してほしい。なお、これらの料金はサイトを2名までで利用するときのもので、人数が増えると1名につき+2000円(大人・子供とも)が必要になる(最大5名まで、貸し切りは除く)。ペット料金も設定しており、2頭までは無料で3頭目以降は+500円(最大4頭まで)。
RVパークは車中泊のために誕生したものではあるが、北浦レイクサイドRVパークはもっと気軽に、例えばレンタカーのクルマ旅でも訪れてほしいと考えているので、サイト内にテントを張れる芝生スペースも用意している。そのため、実際にレンタカーや普通のクルマにテントを積んで来る利用者も多いという。
サイトは2つあり、そのどちらも面積はRVパークのなかでは広く、駐車スペースは大型キャンピングカーでも余裕の広さがある。
さらに特筆すべきポイントとして、サイトごとにトイレとシャワールーム、炊事場を備えており、食事できる屋根付きスペースも用意している。しかもすべて清掃が行き届いているので、どこを見てもキレイ。これは脱け毛などが残らないようにするというアレルギー対策のためではあるが、アウトドア施設でありながら清潔というのは非常に好感を持てるものだった。
ちなみにこちらの施設は建屋以外は基本的にオーナーがパートナーと一緒に設計・工事を行なっているので、「あった方がいい」と思う設備や装備はこれからも増やしていくという。
1泊してみた
いつもどおり1泊してみた。東京からだと東関東自動車道の終点、潮来ICまでいって、そこから30分ほど走る。途中にコンビニはたくさんあるのだが、食材を買えるスーパーマーケットは道路沿いにはなくて、そのまま現地の近くまで着いてしまった。
カーナビで施設検索をするとクルマで10分くらいの範囲にいくつか見つかったのだが、筆者が訪れたところは予想より小さめのお店で、品揃えも多くなかった。現地でしっかり調理をしたいという場合は、事前に大きなスーパーのある位置を調べておいた方がよさそうだ。
サイト正面(ゲート側)は西向きになるので午後には西日が来るが、日よけがあるのとそもそも気温が東京ほど高くないし、風も心地いいので快適に過ごせた。アウトドアでテーブル展開は開放的でいいものだが、「屋根がある」開放的な場所は安心感があってなおいい。特に気温が下がって涼しさを感じた夜の居心地がよかったので、今回は寝る直前まで屋根下スペースで過ごしていた。
施設のまわりは灯りが少ないので、晴れていれば多くの星が見られるとのこと。取材日は台風の影響で雲がひっきりなしに流れる状況ではあったが、写真を撮ると多くの星が写った。涼しい環境のなかイスに座りながら星空を眺めてリラックスできたので、のんびりしたい方にはお勧めの過ごし方だ。
今回はテールゲートを開けたまま寝たため、テント泊と同様に周囲の騒音の影響を受けやすい状態だったが、施設周辺は民家も少なく、前の道路も夜になると通行量がぐっと減り、コンビニ利用者もあまりないようだ。そのため騒音で不快に感じることはなかった。朝方、コンビニの駐車場にトラックが入ってきたときもあったが、すぐまた寝てしまった。
先にも書いたが、この施設はまわりに湖や田んぼなどが多いわりに虫が少ない。夏はLEDの明かりに虫が来ないよう、青色に光る殺虫灯を持っていくのだが、そちらにもほとんど虫が入っていなかった。ヤブ蚊もまったくいなくて、殺虫剤を使うこともなかった。

































































