ニュース
つくばエクスプレス延伸、茨城県が事業計画素案を公表。土浦・東京の一体整備で黒字化が早まる見込み
2025年3月3日 17:53
- 2025年2月25日 発表
茨城県 政策企画部交通政策課は、つくばエクスプレス(TX)延伸構想の事業計画素案を公表した。
茨城県内への延伸については、2023年6月から「延伸方面は土浦方面、JR常磐線と接続する駅は土浦駅」として、県独自の調査および延伸計画素案の策定を進めている。
このたび公表した計画案は、第三者委員会やパブリックコメントの「採算性や費用対効果の面で課題がある」といった意見を受けて、実現可能性を高めるための方策を「応用都市経済モデル」を用いて調査し、まとめたもの。
土浦延伸の単独整備(つくば~新土浦駅、約10km)をはじめ、東京延伸(TX秋葉原~TX新東京駅、約2km)と一体的に整備を行なった場合の効果も検証したところ、費用便益比(B/C)は、土浦単独が1.60、東京一体が1.35と、いずれも1を上回った。
また、採算性についても両計画ともに黒字転換し、特に土浦・東京の一体整備であれば、土浦単独整備よりも黒字化が早まる見込み(43年→27年)であることを確認できたという。
茨城県は、2024年~2030年ごろを「フェーズ2:事業計画素案の調整と磨き上げ」と定め、TX延伸構想の実現(~2045年ごろ)に向けて、関係者との議論を進めるとしている。
TX土浦延伸計画の概要
計画区間: つくば~新土浦
開業目標: 2045年
計画延長: 約10km
所要時間: 約9分
運賃: 340円
移動時間の短縮効果:
守谷~土浦で約28分(約49分→約21分)
東京~土浦で約9分(約74分→約65分)
TX東京延伸計画の概要
計画区間: 秋葉原~新東京
開業目標: 2045年
計画延長: 約2km
所要時間: 約3分
運賃: 170円
移動時間の短縮効果: 東京~土浦で約17分(約74分→約57分)