旅レポ

4月に開業したばかりの「THE GLAMPING 箱根十国峠」へ。究極ラグジュアリーなサウナ付きスイートヴィラがすごかった!

4月1日にオープンしたばかりの「THE GLAMPING 箱根十国峠」を体験レポ

 富士急グループのピカが運営する「THE GLAMPING 箱根十国峠」(静岡県田方郡函南町桑原)に行ってきました。ここは、4月1日にオープンしたばかりのアウトドア体験型宿泊施設。箱根と熱海のちょうど中間に位置し、富士山を望む大パノラマを眺められる十国峠の山頂エリアにあります。

 サウナ付きのスイートヴィラに泊まって、大自然×サウナ×ラグジュアリーを堪能してきました。写真多めでたっぷりとご紹介します!

「森の駅 箱根十国峠」の2階にあるフロントでチェックイン

十国峠レストハウスが昨年11月にリニューアルされて「森の駅 箱根十国峠」に

「十国峠」とは、伊豆、駿河、遠江、甲斐、信濃、相模、武蔵、上総、下総、安房という昔の呼び名の“十の国”が見渡せたことから名付けられています。そんな唯一無二と言っていいほどの景勝地に誕生した「THE GLAMPING 箱根十国峠」は、PICA富士吉田やPICA初島などを展開しているPICAリゾートが新たに提案する高級路線のグランピング施設です。

山麓駅と山頂駅を約3分で結ぶ十国峠パノラマケーブルカー
お天気のよかったこの日。到着時には富士山がくっきりと

 今回私は東京方面からクルマで向かいました。東名高速道路から小田原厚木道路を経て箱根新道へ。右手に芦ノ湖をちらっと見たあとは熱海箱根峠線を熱海方面へ下ります。小田原西ICからは約40分で到着しました。

チェックイン&アウトの手続きをするフロントは「森の駅 箱根十国峠」の2階に

 まずは「森の駅 箱根十国峠」(静岡県田方郡函南町桑原1400-20)の2階にあるフロントに立ち寄ってチェックイン。お部屋のキーとVIP PASS、コテージエリアまでのアクセス案内を受け取ります。

 VIP PASSはケーブルカーの料金や山頂駅にあるカフェのドリンクが無料になったりするうれしい特典付きです。

コテージのキーとVIP PASSを受け取ります
アメニティ各種。コテージには置いてないので必要ならチェックイン時にもらいましょう
VIP PASSには1階の売店商品10%オフの特典も。ここでビールや簡単なおつまみを調達
売店奥にあるそば処でお昼ごはんを食べました

コテージエリアのぐるり360度の大パノラマは圧巻

急勾配を上がった先に見えてきます

 森の駅 箱根十国峠からコテージエリアへは山道を走ること3~4分。道順は受け取った案内マップに写真付きで載っているので迷うことはありませんが、途中から道幅が狭くなり急勾配を行くので運転は慎重に!

コテージは全部で15棟
標高約775m。目の前はご覧の景色

 ちなみに熱海駅から路線バスを利用するという手もあって、十国峠登り口停留所まで約40分、片道720円です。バスで行った場合はチェックイン後に十国峠パノラマケーブルカーに乗車することに。公共交通機関だけで天空の絶景グランピングまで行けちゃうってスゴいですよね。

コテージエリアから見る富士山。右の建物はケーブルカーの十国峠 山頂駅
コテージは駿河湾のある西側を向いています
宿泊者専用の駐車スペース。きちんと区画されていて広々。クルマは1コテージ1台まで

1日1組限定、サウナ付きスイートヴィラの全貌をご覧あれ!

看板に「Zeus」の文字。宇宙や神話、星座関連の名前がそれぞれのコテージに付いているようです

 コテージの数は全部で15棟。サウナ付きスイートヴィラ×1、スイートヴィラ×2、サウナ付きスカイデッキヴィラ×1、スカイデッキヴィラ×11という構成です。今回利用させてもらったのは1棟のみのサウナ付きスイートヴィラ! 正面にほかの建物が視界に入らない一番西側に位置するコテージです。

画像提供:PICAリゾート
BBQグリルや焚火台が置かれた広いデッキスペース。約24m2あります
デッキスペースの横にある「ととのいルーム」。水風呂がカッコいい! 奥がサウナ
サウナは外が見える窓付き
サウナ室のドアを開けるとこんな感じ

 ご覧のようにデッキスペース、ととのいルーム、サウナですでにため息モノなのですが、室内設備はさらにすごいのです。

 広さは約46m2あって、ダブルベッド2つにダイニングテーブル、ソファー&ローテブル、キッチン、そしてバスタブ付きバスルーム。もちろんエアコン完備です。

しいて言うなら新築マンションのモデルルームにいるような感覚(笑)
奥にもう1つダブルベッドが
ベッドその1とその2。定員は4名
コテージによってベッドスローやクッションのカラーが違います
トイレ
バスルーム
バスタブも。このレインシャワーがGood

 フロントで言えば化粧水や乳液、クレンジングなどのスキンケアセットもいただけるので、必要な物はほぼ揃っている感じですが、ナイトウェアはないのでご持参を。あとWi-FiとTVもありません。

冷蔵庫にはフリーのドリンク
電子レンジ
IHクッキングヒーターやケトル

 食材の持ち込みは衛生上NGですが、お菓子やドリンク、アルコールは持ち込みOK。お酒を飲むときにロックアイスがほしい人は、到着してすぐに冷凍庫の製氷皿で作れば夕食時には間に合いますよ。

お皿やマグカップ、フライパンなどの調理器具も充実
2名分が用意されたバスケット。このままテラスに運べて便利
焚火用木材にグローブ、着火剤も

ほかのコテージも見てみました

2棟あるスイートヴィラの1つ。B-1は「Altair(アルタイル)」なので七夕のひこぼし

 特別にほかのカテゴリーのお部屋も見せてもらうことができました。まずは2棟あるスイートヴィラ。こちらは今回私が泊まったサウナ付きスイートヴィラの「サウナ&ととのいルーム」部分がないだけで室内設備は同じ。ベッドスローやクッションのカラーがブルー系だと雰囲気が違いますね。

私が泊まったヴィラは赤でしたが、こちらはブルー系

 続いてスカイデッキヴィラ。こちらは11棟あって、一番リーズナブルな価格帯のお部屋。定員はほかと同じく4名ですが、ダブルベッド1つと2段ベッドという組み合わせなのでお子さん連れにもいいのでは? 約33m2ある室内は横長で、電車のキャビンのような雰囲気でした。

屋上にデッキスペースがあるスカイデッキヴィラ。ここで満点の星を見上げたら最高でしょう
スイートタイプとは違って明るい木目調でカジュアルな雰囲気
寝台車っぽい2段ベッド。子供が喜びそう
広さも十分あるデッキスペース
スイートヴィラとは違う焚火台です

 スカイデッキに上がってみると、思っていた以上の展望でびっくり! 間違いなくここは十国峠の一番高い場所。晴れた日の夜は椅子を運んで星空観察を楽しむのもいいですね。

 コテージエリアは標高の高い場所にあるので日が落ちるとぐっと冷え込みます。今の時期はさっと羽織れるアウターは必須。また年間をとおして風が強い場所なので防風対策も万全にしていきましょう。

スカイデッキからは一段アップの絶景が
東側を見ると真鶴半島が
PICA初島がある初島も見えました

贅沢プライベートサウナでととのってからの夕食まで。“10の国”の厳然食材を使ったBBQフルコースに舌鼓

17時過ぎに夕食の食材が届きます

 夕食の食材は17時から順次コテージに届けられますが、食べるのは自分たちの好きな時間でOKです。その夕食前にぜひとも体験したいのがサウナ! ということで、さっとシャワーを浴びたら水着に着替えてサウナルームへ。

 ちなみにサウナ利用時は水着着用となっていて、貸し出し用などはありません。サウナ付きヴィラを利用の際はくれぐれもお忘れなく!

アワビやサザエ、牛肉など豪華な食材にワクワク♪
余裕をもってチェックインしたはずなのに、あっという間に日暮れに。夕刻の十国峠は雲が出てきて幻想的でした

 今回一番楽しみにしていたサウナでしたが、窓の外の景色を眺めながらたっぷり汗をかくことができて大大大満足でした。時々セルフロウリュしながら発汗を促して、限界がきたらデッキスペースへ。ととのいチェアーで足を伸ばして外気浴をすると最高に気持ちいいのです。

 十国峠という昔からの景勝地でプライベートサウナが楽しめるって、とんでもない贅沢なのでは?! 心身ともにリラックスできた素晴らしい体験でした。

2名ならそれぞれがごろんと横になれる広さのサウナルーム
天窓から星空が見えるかも?! と期待しましたが水蒸気でくもってしまうので見えず
フィンランド式サウナ入浴法のロウリュを楽しめます

 さて、お次は夕食。この日は風が強かったので、アワビやステーキを焼くのはBBQグリルを使用しつつも、外のデッキスペース食べるのは諦めて室内のダイニングテーブルでいただきました。

 ソースや出汁などは用意されているので、基本的に「焼く」とか「火にかける」という工程だけでOK。前菜からデザートまで“10の国”の厳選食材をフルコース仕立てで美味しくいただき、お腹いっぱいになりました。

食材をテーブルの上に並べてみました。駿河湾の海の幸、箱根山麓の山の幸と豪華な品揃え(2名分)
まずは前菜盛り合わせで乾杯
Mt.Fuji Brewingのクラフトビール。森の駅 箱根十国峠の売店で購入可能
こちらは埼玉県産麦豚のフラワー鍋。人参と豚バラを巻き巻きしてあります
活アワビと神奈川県産サザエはBBQグリルで
静岡県産静岡そだちサーロインステーキがめちゃくちゃやわらかくて美味!
フランスの風薫るチーズブイヤベース&リゾットを作ります
トマト出汁を入れて加熱
食べ終えたらお米と出汁を入れてリゾットに。ちょっと焦げちゃいました
デザートはクロッフル。生地をワッフルメーカーで焼いて生クリームとベリーソースをかけてできあがり。おしゃれな見た目に大満足
調理方法を見ながら楽しくクッキング
焚き火も体験! マッチタイプの着火剤は初心者でも簡単に火をおこすことができます
焚き火チェアーもあるので(写っていませんが)お酒片手に炎を見ながら静かに語り合うひとときも

朝です! 起きたら朝食が届いていました

寝ていたら起こさずに、デッキスペースのテーブルの上に置いていってくれます

 朝食は朝8時ごろに届きます。メニューはエッグベネディクトとサラダ、スープ、コーヒーというラインアップ。ということで作り方を見ながらエッグベネディクトに初挑戦! 温泉卵のできが決め手です。

じゃ~ん
「FUJJIYAMA COFFEE」の紅富士ブレンド
まずは朝の一杯を
初めて作るエッグベネディクト
最初に取りかかるべきは温泉卵
オランデーズソースは容器に入っています
いただきます

せっかくなのでケーブルカーに乗ってみた

ケーブルカーの山頂駅は歩いてすぐ

 チェックアウトは11時なので、朝食を食べ終えたら十国峠パノラマケーブルカーに乗りにいってみました。

 コテージエリアから展望台のある「十国峠 山頂駅」までは歩いで3~4分。宿泊者に渡されるVIP PASSがあればチェックイン~チェックアウト日までケーブルカーはなんと乗り放題! そして「TENGOKU CAFE(テンゴクカフェ)」ではドリンクが無料になります。

円柱形の「十国峠 山頂駅」。1階にカフェがあります
歩いてきた道を振り返るとこんな感じ。大自然のなかにコテージエリアがあるのが分かりますね
富士山を背景にした人気フォトスポット
十国の地名と場所を学べて地理や歴史の勉強にもなるのでは?
ハンモック付きなどさまざまな形状のデッキが十国峠山頂広場を囲むように設置されています
いよいよ乗車。最初に下りというのが変な感じ(笑)
上りと下りが交差する中間ではぜひ手を振って
約3分で山麓駅に到着
何度も乗れるVIP PASSすごい! 再び山頂へ
2022年8月にオープンした「TENGOKU CAFE(テンゴクカフェ)」。この日は風が強くて閉鎖していましたがテラス席も
静岡茶を使っている「1059モンブラン」(1000円)を食べてきました。「TENGOKUラテ」(600円)はVIP PASS提示で無料に♪

実朝が思わず和歌を詠んだほどの絶景

コテージエリアの入り口付近には、鎌倉幕府3代将軍 源実朝の歌碑が。「箱根路を わが越えくれば 伊豆の海や 沖の小島に 波の寄る見ゆ」

 スタイル・人数としては、カップル、女子旅がターゲットだという「THE GLAMPING 箱根十国峠」。すべてのヴィラは定員4名ですが、前述のとおりスカイデッキヴィラはダブルベッドのほかに2段ベッドがあるのでファミリー向きともいえます。

 とはいえ、どちらかというと日々の喧騒から離れて大自然と向き合いながら、静かに十国峠というロケーションを楽しむ大人のアウトドア宿泊施設だと感じました。

クルマでコテージエリアに上がりきる手前にある「姫の沢公園」には小学生が遊べそうな遊具もあります

 最後に耳寄り情報を。5月7日~7月13日は日曜~木曜限定で50%オフになる特別プランを実施しているようです。源実朝が思わず和歌を詠んだほどの景勝地・十国峠でのグランピング、気になる人はぜひ!

ゆきぴゅー

長野生まれの長野育ち。2001年に上京し、デジカメライター兼カメラマンのお弟子さんとして怒涛の日々を送るかたわら、絵日記でポンチ絵を描き始める。独立後はイラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”として、雑誌やWeb連載のほか、企業広告などのイメージキャラクター制作なども手がける。