旅レポ

旭川っ子御用達の地元のイチオシグルメと出会える!? 星野リゾート「ご近所専隊OMOレンジャー」と一緒に街歩きへGO!

星野リゾート OMO7旭川スタッフが愛する街をエスコート

人文字でOMOポーズ! 左からベティー、ぎもちゃん、Sea

 北海道・第2の都市である旭川市に4月28日にリブランドオープンした都市観光ホテル「星野リゾート OMO7旭川」。“寝るだけでは終わらせない、旅のテンションを上げる”をテーマに都市観光旅行者に向けて新たなサービス「Go-KINJO(ゴーキンジョ)」を提供している。

 このサービスは小路が多数存在している旭川ならではの面白さを同ホテルのスタッフたちが伝え、ホテル利用客に魅力を知ってもらおうという内容。ホテルのフロントやソムリエスタッフをはじめ、職種を越えて「ご近所専隊OMOレンジャー」に変身! ガイドマップには載っていない、地元愛あふれる美味しいお店へとエスコートしてくれるのだ。

地元スタッフが絶品旭川グルメを紹介。新子焼きからワインにシメパフェまでを網羅しよう

 今回参加したのは5種類あるなかの「OMO PURPLE」(インスタ映えなお店)のコース。ガイド料金は1名1000円で、所要時間は2時間となっている。食事代はその都度自分で支払うため、2軒のハシゴで予算は約5000円弱とみておこう。

 まずは出発前に旭川についてのレクチャーから。北海道内の物流拠点となっており、食の交差点だと説明。オホーツク海、日本海、太平洋産と旭川は内陸ながら魚介の種類も豊富。旭川が米どころであるとも紹介。「旭川は碁盤の目の中小路に隠れた名店多し!」とのことで食べ歩きへの期待が高まる。

 解説後はスタッフに見送られながら、「OMO PURPLE」の担当Seaさんと一緒に早速出発!

参加者に向けて旭川についてボードで解説
出発時はスタッフ全員が手を振ってくれる。ホームのような気分に

 1軒目はホテルから徒歩5~10分ほどの「5.7小路 ふらりーと」内の焼鳥どじょう「よしや」。創業約90年の老舗で、中に入ると常連客が旭川発祥の名物グルメ新子焼きに豪快にかぶりついている。

徒歩で数分の「5.7小路 ふらりーと」へ
一軒目は新子焼きが絶品の焼鳥どじょう「よしや」
焼鳥どじょう「よしや」についてお店の前で解説
店内を進み、味のある個室へ通された

 着席後はもちろん「新子(若鶏半身)」(1100円)をオーダー。約20~25分強火で焼き上げる若鶏は焦げ目がしっかり。中はしっとりふわふわでジューシー&皮はサクサク。継ぎ足しで育ててきた甘辛のタレで美味しさが引き立つ一皿だ。脂をしっかり落としているのでヘルシーさも。

「新子(若鶏半身)」(1100円)。むね肉、モモ肉、手羽など美味しい部位が一皿に
店主がじっくりと丁寧に焼き上げるのが美味しさの最大の秘密

 続いては「とりもつ」(500円)。砂肝、らんかん、ハツ、レバーがセットとなっており、1皿で4度美味しい満足度の高い逸品。こちらもあっという間に完食。食欲が刺激され、さらにオーダーしたくなるが、2軒目があることも忘れずに。

 初めての土地で、気になるお店への入店を後押ししてくれるのが「ご近所専隊OMOレンジャー」。一度入れば、もう大丈夫。明日また気兼ねなく来られるのも心強い。

砂肝、らんかん、ハツ、レバーが一皿に。「とりもつ」(500円)

 昭和通りの「ツインピラー」や、旭川に縁の深いカクテルについての解説を聞きながら「パリ街」に到着。2016年にリニューアルされ、インスタ映えすると人気の小路だ。

「パリ街」に到着。こちらも旭川っ子御用達のお店が並んでいる
映える壁をチェックしながら進む

 個性的な壁を眺めつつ2軒目の「ラヴィンニュ」へ到着。自社バイヤーがフランスに住み込み、生産者と家族ぐるみでお付き合いしながら交渉。厳選された自然派ワインを味わえる。ここでは参加者限定の「OMOレンジャーセット」(2100円)を提供しており、アペタイザーとともに4種類の“本日のワイン”を楽しむことができる。

こだわりの自然派ワインが味わえる「ラヴィンニュ」
落ち着いた雰囲気のバーカウンターへ案内された
「OMOレンジャーセット」(2100円)

 今回提供されたワインは、さっぱり辛口タイプの白ワイン「エクリプス・ブラン」に、まろやかな口当たりの「シュブルモン」。続いては、酸味と果実感のバランスのよさが特徴のラングドック産「バイアザム」。ラストはメルロー100%の芳醇さが特徴の「クールドフードル」。軽めの白ワインから始めることでラストの赤ワインまで味の変化が分かるよう構成されている。

 アペタイザーのキッシュも絶品。ホールで食べたくなるほど。生ハムやピクルスと味わえば、いい旭川の夜が過ごせるはず。

 フードメニューのイチオシは旬のアスパラガスを使った「アスパラガスのペペロンチーノ」(1000円)。柔らかで味のしっかりしたアスパラとガーリックの相性が抜群だ。

オーダー必須の「アスパラガスのペペロンチーノ」(1000円)

 2軒ハシゴし、あっという間の2時間が終了。ロビーに戻り、別れが名残惜しいなかSeaさんと握手をして、ツアーが無事終了した。

 なお、北海道・旭川の夜はまだまだ終わらない。締めはもちろん「シメパフェ」だ。これは飲み会や食事会のラストに味わう「締めのパフェ」文化が北海道エリアに広がり定番化したもの。

 食べたあとにすぐに部屋でくつろぎたい! ということで、ホテル内の「OMO カフェ&バル」で「苺とフレッシュクリームのパフェ」(1000円)をオーダー。イチゴのゼリーに生の苺にマシュマロ、スポンジ、ブランマンジェ。さらにヨーグルトアイス&ストロベリーアイス。レモンゼリーも加えて爽やかに。ふわふわ綿あめのトッピングで仕上げられている。さっぱり優しい口当たりで、満腹状態でも余裕で完食。

 どこへいっても全部が美味しい! 旭川グルメのクオリティの高さを実感できた夜となった。

「OMO PURPLE」の定員は最大4名まで。1名から参加ができるので、一人旅でも活用できるのがうれしい。宿泊者限定で前日の22時まで予約を受け付けている。

締めに「OMO カフェ&バル」で「苺とフレッシュクリームのパフェ」(1000円)

無料の「OMO GREEN」で周辺エリアを散策。食べ歩きをしながら、もっと身近に旭川を!

 翌日は無料で参加できる「OMO GREEN」(お散歩)へ。こちらはホテル周辺を1時間かけて散策するコース。お気に入りのお店が見つかったら途中離脱もOKと、比較的ゆるい雰囲気なのも二重丸。今回は「ご近所専隊OMOレンジャー」のちょーさんが担当してくれることに。

「OMO GREEN」はちょーさんが街中の案内をしてくれた

 ツアーの冒頭では、日本で最初に旭川で始まった約1kmの歩行者専用道路「旭川平和通買物公園」へ。1972年6月1日に恒久的歩行者天国として運用がスタートし、市民の憩いの場になっていること。そしてイベントが四季折々開催されていることなどを解説。また、道幅が広いことに関しては、以前「師団通」と呼ばれて軍事利用されており、終戦後に平和を願ってこの名前が付いたという歴史も教えてくれた。

「旭川平和通買物公園」で、その名前の由来や運用の歴史を解説

 そのまま通りを進み「ギャラリープルプル」(かわうそ倶楽部)、書店「こども冨貴堂」までお散歩。「ギャラリープルプル」(かわうそ倶楽部)は「あらしのよるに」で話題の絵本作家・あべ弘士氏が運営するギャラリーであることや、お隣の「こども冨貴堂」では気になる絵本を読み聞かせしてくれる情報も。

「ギャラリープルプル」(かわうそ倶楽部)の窓辺には動物の絵を描くときのポイントを解説した展示も。現地でぜひ確認を
「こども冨貴堂」は児童書が中心。童心に戻って本を選ぶことができる

 続いては食べやすく日本人好みの料理に合うチーズが手に入る「Japacheese Asahikawa」へ。まちの豆腐屋さんのような感覚でチーズを「いつもの食材に」したいとお店を開いたという。店内にはフレッシュなモッツァレッラや、クセのないチェダーなどが一言コメントとともに並んでいる。

地元の方がひっきりなしにチーズを購入しに訪れていた「Japacheese Asahikawa」
同店で人気の「チェダー」(540円)
店内のレジ前にはブレッドやスコーンなども並ぶ
以前あべ弘士氏の事務所であったため、作品も工房横に飾られていた

 お土産用のチーズを手に入れつつ食べ歩きしたいのが、その場で焼いてくれる「あぶりチェダー」(200円)。バーナーを使い、炎の先でじっくりまんべんなく仕上げてくれ、とろけていく姿を見ながら待つのが楽しい。脂ののったチーズの旨味と香ばしさ。プラスほどよい弾力で通いたくなる美味さ。

注文後にその場であぶってくれるのでアツアツを頬張れる
「あぶりチェダー」(200円)。脂が滴るなか、一気に味わおう

 ホテルまでの道すがら、全国のアーティストの作品を取り扱う「ヤマトストア」、最短5分でオリジナルTシャツが制作できる「ニコメノストア」、羽が映えたような写真を撮れる「手の噴水」なども見学して1時間が終了。

 参加することで旭川をもっと知りたい! と思えるちょうどよい情報量で、ツアーが終わったあとの街歩きが楽しくなるはず。

ホテルから横断歩道を渡ってすぐの「ヤマトストア」
店内はアーティストの作品がずらり
こちらは2店舗目ということで「ニコメノストア」という名が付いたそう
Tシャツ専門店でチームTなどのオリジナルが作れる
「手の噴水」でエンジェル風の写真をパチリ

旭川周辺の観光スポットをぐるり巡る。英国式ガーデンやワイン畑のスウィーツ店へ

 周辺散策後には「星野リゾート OMO7旭川」の「ガーデンルーム」を監修した「上野ファーム」へ。英国式のガーデン様式を踏襲しながら北海道らしい庭作りを目指しており、観光客に人気のスポットだ。

 元々は米作りをしており、購入者に楽しんでもらうために景観作りを始めたのがきっかけ。「魅せる農家」を目指して2001年に大規模拡張。現在の姿となっている。花盛りの時期に訪れれば、想像を超えた植物の生き生きとした世界が広がっているはず。営業時間は10時~17時。

「北海道ガーデン」と呼ばれる地域性を出した庭作りが特徴
かわいらしい小屋がエントランス。中に入ってチケット(大人800円、小学生以下無料)を購入しよう
緑あふれるアーチをくぐって10か所の庭へと進む
美しい緑があふれ、咲き誇る花の小道を進む
ガーデンショップでは園芸アイテムから花モチーフのグッズまで幅広く取り扱う
珍しい苗木も購入することができる
ショップ横には開花時期を迎えた花々のラインアップも

 富良野の「カンパーナ六花亭」も旭川周辺を訪れたのならば足を運びたいスポットだ。2万4000坪もの敷地にぶどう畑が広がり、雄大な大雪山連峰を眺めることのできるロケーション。買い物だけではなく、その景色を存分に味わおう。

 ちょうど訪れたタイミングでランドマークである鐘楼から鐘の音が。ぶどう畑の間を進むとショップに到着し、ここでしか味わえない「ぶどうソフト」(280円)と「ふらの餅」(100円)を購入。デッキでちょっとしたブレイクタイムに。

広がるぶどう畑の風景に癒されながら進む
ぶどう畑の中にたたずむ「カンパーナ六花亭」
小道を先に大きな看板とエントランスが見えてくる
ショップを抜けてテラスへ。目の前に山々が広がる

「ぶどうソフト」(280円)は、そのまま凍らせた実を味わっているようなジューシーさ。富良野産ぶどうの果汁を使い、酸味と甘さがダイレクトに伝わってくる味わいだ。

「ふらの餅」(100円)は、富良野産赤えんどうのつぶつぶ感がたまらない。塩味も効いており、その場で焼いてくれるのでカリカリ&香ばしさで食が進む。

「ぶどうソフト」(280円)
「ふらの餅」(100円)

 ガラス張りの明るい店内では、「六花亭」の定番から、小袋入りのお土産に最適なサイズのスイーツまで豊富に揃う。スタッフオススメは「カンパーナワイン」(各1280円)。白と赤の両方があるのでお好みで。オリジナルグッズは他店と比べても随一の品揃えだ。

ミニサイズの定番スイーツが豊富に揃っている
購入すると小分け用の袋も付けてくれ、渡すときに重宝する
スタッフオススメは「カンパーナワイン」(各1280円)
なかなか手に入らないオリジナルグッズの品揃えも◎

美瑛で自然の神秘を肌で感じて、「白金青い池」で幻想的な景色を堪能

 今回の旅のラストは美瑛の「白金青い池」へ。アルミニウムを含んだ水と美瑛川の水が混じり合うことでコロイドを生成。この粒子により太陽の光が水中で散乱し、特にブルーが美しく見えるという。訪れた日は曇りだったが、池は美しいエメラルドグリーンに。晴天の場合さらに美しい姿を観ることができるとのことだ。

白濁系のエメラルドクリーンを見せてくれた「白金青い池」

 池周辺には遊歩道もあり、多くの観光客が記念写真を撮る姿も。駐車場から徒歩5分ほどだが、スニーカーを履いて訪れると安全だ。路線バスやレンタカーを借りて行くのがお勧め。写真付きの看板が道路沿いにあり場所も分かりやすい。

北海道道966号 十勝岳温泉美瑛線沿いに看板があるのでクルマでの訪問時の目印に
遊歩道が「白金青い池」の周囲に整備されている

「白金青い池」見学のあとは、「JAびえい美瑛選果」でお土産選び。美瑛の食のショールームをテーマに、直売所の洗練化、アンテナショップに地元の香りを、と2007年にオープン。美瑛産のとれたてアスパラガスやお米など地元の美味しいがずらり。

お土産探しに「JAびえい美瑛選果」へ。モダンな建物が目印
スウィーツから小麦雑貨。採れたて野菜などが揃う「選果市場」
「選果市場」では2Lサイズのアスパラガスなど手に入れたい食材が!
地元産のブランド米も美しく並んでいた

「選果工房」では畑の美味しいメニューとして「しゅまり小豆のソフトクリーム」(360円)や「北あかりのコロッケ」(160円)を筆頭に各種軽食が揃っている。そのなかから今回は「じゃがバター」(210円)をチョイス。ほっくほくの男爵にたっぷり柔らかなバターが最高! 大地の恵みに涙するほどの美味しさだった。

「選果工房」ではスナックやスウィーツが手軽に味わえる
ホクホク感がたまらない「じゃがバター」(210円)
ビニールハウス製の飲食スペースも設置

 旭川のご当地グルメから美瑛の地元産野菜、そして自然の生み出した色彩の豊かさまで感じることができた今回の旅。数日だけの滞在では足りないほどの見応え、食べ応えを実感することができた。

 夏の爽やかな風と美味しいを堪能しに、今年の夏は北海道、そして旭川へ家族や大切な人達と一緒に訪れてみては。

相川真由美

フリーライター/鉄鋼業やIT系やエンタメ関連の雑誌やWeb媒体の編集者を経て、フリーの記者として活動中。海外は一人旅がほとんど。趣味は世界のディズニーのパーク&リゾート巡り。最近は年間パスポート片手に日々舞浜通い。うなぎとチョコレートが好物で、旅の基本は“出されたものは全部食べる”。激辛とうがらしから謎の木の実まで挑戦するのがモットー。