星野リゾート、トマムの「ホタルストリート」や「界」の20代向けプランなど定例会見で説明

定例発表会で説明する星野リゾート 代表 星野佳路氏

　星野リゾートは10月5日、都内で報道向け定例発表会を開催。「星野リゾート　トマム」に新設する「ホタルストリート」や、「星野リゾート　界」ブランドでリニューアルする施設などを説明した。

　発表会のなかでは、新しいホテルブランド「OMO」についても発表されており、それについては弊誌「星野リゾート、新ブランド『OMO』を定例会見で説明。『OMO7 旭川』は2018年4月28日、『OMO5 大塚』は5月9日開業予定」をご参照いただきたい。

スキーの途中に立ち寄れる商業施設「ホタルストリート」

スキーインスキーアウトヴィレッジ「ホタルストリート」を12月19日開業する

　北海道の中央に位置するスノーリゾート「星野リゾート　トマム」は、12月19日にスキーインスキーアウトヴィレッジ「ホタルストリート」を開業する。

　スキーインスキーアウトヴィレッジとは同社が「日本初」のスタイルという、ゲレンデの途中に設けた、スキーの途中に立ち寄れる商業施設。星野リゾート　トマムの山頂寄りにある「リゾナーレトマム」、山麓寄りにある「ザ・タワー」のほぼ中間、徒歩でも約5分という立地に、食事や買い物を楽しめる9店舗が、ウッドデッキでつながった全長約160mの規模で展開される。

　店舗には、星野リゾートが初めて運営するというカフェバー「つきの」とスイーツショップの「ゆきの」が入り、ゆきのでは「クープ」と名付けた15種類のオリジナルスイーツを販売。また、北海道初上陸の人気ラーメン店「AFURI」や、スープカレー「GARAKU」などの飲食店、アウトドアセレクトショップ「フルマークス トマム」などが入る予定だ。

星野リゾート　トマムの山頂寄りにある「リゾナーレトマム」、山麓寄りにある「ザ・タワー」のほぼ中間に位置する

星野リゾートが運営するカフェバー「つきの」、スイーツショップの「ゆきの」のほか、ラーメン店「AFURI」やスープカレー「GARAKU」などの飲食店、アウトドアセレクトショップ「フルマークス トマム」などが入る予定

発表会では建設が進められる現地からのレポートがあった

「若者旅プロジェクト」の第8弾を実施

温泉旅館「星野リゾート　界」は全国14カ所に展開している

　全国14カ所に展開する温泉旅館「星野リゾート　界」では、「若者旅プロジェクト第8弾」を12月1日からスタート。20代限定で割安な価格で宿泊できる「若者旅プラン」、国内外の学生を対象に温泉旅館の滞在や地域の魅力をツアーで体験できる「RYOKAN CAMP 2018」を実施する。

　次世代に温泉旅館の楽しみを知ってもらうことを目的にした「若者旅プロジェクト」も第8弾。これまでの施策では2013年6月からの累計宿泊人数は1万人を突破。第8弾は宿泊者4000人を目標にしている。

次世代に温泉旅館の楽しみを知ってもらうことを目的にした「若者旅プロジェクト」を実施している

若者旅プラン第8弾

対象期間：2017年12月1日～2018年3月31日
予約受付：2017年11月20日から
対象：本人、同行者ともに20代
場所：全国14カ所の星野リゾート　界
料金：1泊2食付きで1万9000円（1名あたり、サービス料込み） ※界 津軽は1万7000円（1名あたり、サービス料込み）
Webサイト：星野リゾート　界

日本在住の留学生や海外の学生に対象を広げた「RYOKAN CAMP」を実施する

　若者旅プランの第6弾実施時の参加者の内訳は26～29歳が52％、23～25歳が33％、20～22歳が15％で、20代とはいっても高めの年齢層が多かった。

　そこで若者のなかでも学生にフォーカスし、同世代との交流、旅館を通じて旅への興味を喚起するイベントとして「RYOKAN CAMP」を第7弾から導入。伝統工芸のワークショップ体験や温泉ゴルフデビューなど1泊2日の特別プランを用意した。

　第8弾では「RYOKAN CAMP 2018」と題し、ツアー旅行のノウハウを持つ「クラブツーリズム」と訪日旅行者に日本の情報を発信する「MATCHA」と提携、日本在住の留学生や海外の学生に対象を広げた。「初めての旅館体験」をテーマに、旅館のマナーや会席料理の食べ方など、日々施設でおもてなしを体現しているスタッフの手引きに沿って、旅館内で地域の文化を体感する。

「RYOKAN CAMP 2018」では、ツアー旅行のノウハウを持つ「クラブツーリズム」と訪日旅行者に日本の情報を発信する「MATCHA」と提携

立山黒部アルペンルートや白馬スキーの観光拠点となる「界 アルプス」

「界 アルプス」が12月21日に再開業

　2016年3月から新築建て替えのために休館していた「界 アルプス」（長野県大町市）が12月21日に再開業する。

「信州の贅沢な田舎を体感する温泉宿」をテーマに全48室、地上2階建ての新築での再スタートとなり、客室は離れやロフト付きなど全4タイプ。客室はすべて意匠が異なり、伝統工芸の松崎和紙で作られた行灯、信州の切り絵作家である柳沢京子氏が手がけたアートワークなどが施されている。

　立山黒部アルペンルートや白馬スキーの観光拠点となり、冬期（12月21日～2018年3月31日）・宿泊者限定で、長野駅～白馬五竜スキー場や長野駅/信濃大町駅～界 アルプスを結ぶ無料バスを運行する（要予約）。ちなみに界 アルプスには星野代表肝いりの「スキー乾燥室」を用意している。

「界 アルプス」を紹介する動画が流れた

客室には客室は離れやロフト付きなど全4タイプ。信州の切り絵作家である柳沢京子氏が手がけたアートワークなどが施される

白馬スキーの拠点としてバスの運行やスキー乾燥室を用意する

「界 遠州」は静岡名産のお茶にこだわる

「界 遠州」は2018年3月9日にリニューアルオープンする

　浜名湖のほとりに位置する舘山寺温泉の「界 遠州」（静岡県浜松市）では、中庭と客室を2018年3月9日にリニューアルオープンする。

　界 遠州では静岡の名産であるお茶にこだわった企画を多く行なってきたが、このリニューアルでの目玉は中庭に設けられた茶畑となる。遠州綿紬の代表的なデザインをモチーフに、お茶の木とツツジをストライプに配置する。

　また、界 遠州の新ご当地部屋として「遠州つむぎの間 茶処リビング付和室」を新設。滞在シーンごとに「とことんお茶を楽しめる」部屋になっているという。

中庭には茶畑が登場

新ご当地部屋として「遠州つむぎの間 茶処リビング付和室」を新設

星野リゾート　界が提案する「うるはし現代湯治」

界の「うるはし現代湯治」という取り組みを発表した

　星野リゾート　界ではこれまで3つの「界の約束」を掲げてきたが、4つ目として「界は温泉の本質を追究し、湯治文化を現代に受け継ぎます」を加え、「うるはし現代湯治」という取り組みを12月1日から開始する。

　これは温泉の成り立ちや温泉の泉質について学ぶ「温泉ギャラリー」、温泉入浴の健康効果を高める「入浴法」、体と心の機能を整える「温泉深呼吸」、国家資格者による「マッサージ」の4つのサービスと、界が提唱する現代湯治体験をまとめたハンドブックを提供していくもの。学術的観点からのアドバイスを得るために、東京都市大学 人間科学部教授の早坂信哉氏が監修を行なっている。

「うるはし現代湯治」のコンセプト

監修を務める東京都市大学 人間科学部教授 早坂信哉氏

界が提唱する現代湯治体験をまとめたハンドブックとサービスによって「うるはし現代湯治」を宿泊客に提供する