旅レポ

タイ・チェンマイの絶景を巡る(その1)

標高800mで空中散歩。ボタニック・ガーデンの「キャノピー・ウォークウェイ」

植物園「クイーン・シリキット・ボタニック・ガーデン」内にある「キャノピー・ウォークウェイ」

 タイ北部の都市チェンマイ。常夏のタイにあるとはいえ、南方の首都バンコクに比べると気候は穏やかで、年間を通じて過ごしやすいことで知られる。ミャンマーやラオスとの国境に近いこともあって、かつてそれら地域の文化が流入したことによる特有の伝統や郷土料理も魅力だ。

 そんなチェンマイの新たなアクティビティスポットとして注目を集めているのが、広大な植物園「クイーン・シリキット・ボタニック・ガーデン」と、そこで2015年末にオープンした「キャノピー・ウォークウェイ」と呼ばれる空中歩道。

クイーン・シリキット・ボタニック・ガーデンの場所

 チェンマイ中心部からクルマでおよそ1時間前後で到着するクイーン・シリキット・ボタニック・ガーデンは、チェンマイの有名な観光名所の1つであるドイ・ステープ寺院があるステープ山の麓に位置している。2600ヘクタールの敷地に、タイや東南アジア、そのほかの熱帯地域で見ることができる多数の植物が集められたヒーリングスポットとなっている。

 そのなかで、山の斜面から張り出すように鉄の足場で建造されたキャノピー・ウォークウェイは、ヒーリングとはまったく正反対の、ちょっとした恐怖を味わえるアトラクションだ。地面からの高さは20~25mと驚くほどではないが、標高約800mの山の斜面から眺めることになるため、実際の数字以上に高さを感じる。

クイーン・シリキット・ボタニック・ガーデンの地図
全長369mあるキャノピー・ウォークウェイの入口
山の斜面にあるため、地面から20~25mという数字以上に高さを感じる
足元は金網。遠くに地面が見える

 金網の上を歩いて、全長369mを往復するルートになっており、視線を落とすとはるか下に地面が見える。さらに途中には透明の足場も用意されていて、適度なゾワゾワ感を堪能できるだろう。高いところが苦手な人は、その分植物園で楽しみたい。

斜面に沿って建てられた足場。森のなかの空中散歩を楽しめる
途中に数カ所ある透明な足場。記念撮影ポイントに最適
360度画像で見るキャノピー・ウォークウェイ

 クイーン・シリキット・ボタニック・ガーデンの入場料は100バーツ(約350円、1バーツ=約3.5円換算)。敷地入口からキャノピー・ウォークウェイをはじめ園内の主要施設までの移動手段となるトラムは30バーツ(約105円)。営業時間は8時30分から17時まで。

山の斜面につくられたボタニック・ガーデン。麓にある入口から主要施設までは急勾配が続くため、トラムを利用するのがおすすめ
トラムを降りると最初に目にするのが、この植物のトンネル
トンネルを抜けると、色とりどりのバラが咲くバラ園に
園内で最も大きい温室。ここでは熱帯・砂漠地域の植物を見ることができる
日本でも一般的なアロエのほか、奇妙な多肉植物が数多く展示
巨大なサボテンもある
食虫植物だけが集められた温室。ウツボカズラなどが大量
こちらはラン科の植物が栽培されている温室
大小さまざまなランが2000種ほどあるという
花になる前の球根状態のラン。ここから3カ月ほどかけて花が咲くまでに成長するとのこと
ハス科の植物が点在する広場。なぜかアート作品も展示
水生植物も見ることができる
常に高く吹き上げている噴水。SNS映えが狙えそう

日沼諭史

1977年北海道生まれ。Web媒体記者、モバイルサイト・アプリ運営、IT系広告代理店などを経て、執筆・編集業を営む。IT、モバイル、オーディオ・ビジュアル分野のほか、二輪・四輪分野などさまざまなジャンルで活動中。どちらかというと癒やしではなく体力を消耗する旅行(仕事)が好み。Footprint Technologies株式会社代表。著書に「できるGoPro スタート→活用 完全ガイド」(インプレス)、「はじめての今さら聞けないGoPro入門」(秀和システム)、「今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ大事典」(技術評論社)などがある。