イベントレポート

【ファンボロー航空ショー 2018】北海道エアシステム、ATR 42-600型機を3機発注。「高品質で快適、座席数が最適」と桑野社長

2018年7月16日~22日(現地時間)開催

HACがATRにATR 42-600型機を3機発注、記者会見を行なった

 イギリス・ファンボロー空港で7月16日~22日(現地時間)、世界最大規模の航空ショー「ファンボロー国際航空ショー(Farnborough International Airshow)2018」が開催されている。会期前半の16日から20日は航空業界向けのトレードショー、後半21日と22日は一般向け公開日となっている。会場では、民間向け/軍用の航空機の静的展示や飛行展示、カンファレンス、航空機購入についてのアナウンスなどが行なわれる。

 会期3日目の18日、HAC(北海道エアシステム)はフランスの航空機メーカーATRに対してターボプロップ機「ATR 42-600型機」3機を発注(確定発注2機、オプション1機)する覚書を交わし、会場内のATRシャレー(建屋)で会見を行なった。現在運用しているサーブ 340B型機を置き換える機材で、2020年の運航開始を予定している。

 ATR CEOのクリスチャン・シェーラー(Christian Scherer)氏は、ATR 42-600型機を同じJAL(日本航空)グループのJAC(日本エアコミューター)が9機発注していることにも触れ、「(ATR 42-600型機は)非常に効率的で経済的な航空機。HACと覚書を交わすことができて大変嬉しい」とコメント。

ATR CEO クリスチャン・シェーラー(Christian Scherer)氏

 HAC 代表取締役社長の桑野洋一郎氏は、「ATRとこれから長期にわたって協力関係を築いていきたい。HACは札幌の丘珠町にあり、その路線は北海道内と利尻島や奥尻島などを結んでいる。そしてHACは今年3月、誕生20周年を迎えることができた」と自社を紹介、「新しいATR 42-600型機は座席数も増えるため、より多くの乗客を迎えることができる。寒冷地での信頼性も高く、ゆとりある客室で快適に過ごしてもらえるだろう」と新機材への期待を述べた。

 また、桑野氏は「機材選定の決め手は」という本誌からの質問について、「3つあります。1つは機材が高品質であること、2つめは客室が快適であること、3つめは座席数がHACのニーズにあっていることです」と回答。合意書の締結は2018年9月を予定、納入は2019年11月を予定しており、運航開始は2020年。導入する機材の座席数などの仕様はまだ未定という。

株式会社北海道エアシステム 代表取締役社長 桑野洋一郎氏
会見に登壇、覚書に署名する桑野氏とシェーラー氏