イベントレポート

【パリ航空ショー 2019】ATR、ノルウェーのリース会社NACと100機を超えるATR 72-600の契約発表

購入35機、オプション35機、購入権35機

2019年6月18日(現地時間)発表

NAC CEO マーティン・モラー氏(左)とATR CEO ステファノ・ボルテリ氏(右)。手に持っているのがATR 72-600のモデルプレーン

 フランス ル・ブルジェ空港で6月17日~23日(現地時間)、世界最大級の航空展示会「パリ航空ショー(International Paris Air Show)2019」が開催されている。

 フランスのターボプロップ機メーカーのATRは6月18日(現地時間)、ノルウェーの航空機リース会社NAC(Nordic Aviation Capital)がATR 72-600型機をオプションや購入権を含めて105機導入する契約に調印したことを明らかにした。

ATRがノルウェーのNACとATR 72-600の販売契約を発表。オプション/購入権を含めて105機

会場内で行なわれた記者会見

 ATRは、フランスのターボプロップ機メーカーで、エアバスとレオナルド(イタリアの航空・宇宙関連企業)の合弁会社として運営されている。同社はATRはターボプロップ機で大きなシェアをもっており、日本でもJAC(日本エアコミューター)がATR 42-600型機、ATR 72-600型機を九州や沖縄の島嶼部路線に投入するなどしている(関連記事「日本エアコミューター、国内初となるATR 72-600型機が鹿児島空港に到着。12月1日より路線投入」「【ファンボロー航空ショー 2018】北海道エアシステム、ATR 42-600型機を3機発注。『高品質で快適、座席数が最適』桑野社長」)。

NAC CEO マーティン・モラー氏

 ATRは記者会見で、同社の大規模な顧客で約500機の航空機を所有しているNAC(Nordic Aviation Capital)が、ATR 72-600を105機導入すると発表した。NAC CEO マーティン・モラー氏によれば「105機のうち35機は確定、35機はオプション、35機は購入権となる」と述べ、105機すべての導入が決まったわけではなく、35機が確定の契約で、35機はオプション(一種の仮契約で行使期限が設定されている予備契約)、35機は購入権(契約時に決められた価格や納期などで購入する権利)となっていることを明らかにした。納入は2020年から始まる予定で、2025年にかけて納入される。

ATR CEO ステファノ・ボルテリ氏

 ATR CEOのステファノ・ボルテリ氏によれば「ATRにとってNACは強力なパートナー。すでに同社は我々の飛行機を100機保有しており、それに加えて今回の契約となる。今後もパートナーとしてお互いを発展させていける」と喜びのコメントを表明した。