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北海道エアシステム、ATR 42-600初号機デザイン発表。豊かな海と美しい雪が舞う大地をイメージ。大堀社長「北海道を盛り上げる」
2020年3月29日就航予定
2019年7月31日 12:56
- 2019年7月29日 発表
HAC(北海道エアシステム)は7月29日、機材更新により2020年から導入するATR 42-600型機の初号機に施す特別塗装のデザイン、および導入に向けたスケジュールを発表した。
初号機(JA11HC)に施される特別塗装のデザインは北海道出身のデザイナー、ライトパブリシティの鈴木奈々瀬氏によるもので、デザインコンセプトは北海道の豊かな海と美しい雪が舞い降る大地。
機体右側には北海道の特産品の海産物である「サケ」「ウニ」「コンブ」「ホタテ」が描かれており、機体左側にはそれぞれ形の異なる6個の大きな雪の結晶が6つの就航地を表わすとともに、搭乗口付近に赤いキタキツネがワンポイントで描かれているという実に北海道らしいデザインとなっている。
現在HACは、SAAB 340B型機を3機保有している。これを2020年よりATR 42-600型機へと順次更新する予定となっており、今後の就航までのスケジュールについて、11月にフランスのトゥールーズにて初号機の受領を予定、その後数日かけて日本にフェリーされたのち鹿児島で実機を使ったパイロットによる訓練がスタート、同じく11月から特別塗装機のモデルプレーンを機内販売する予定になっている。また、チケットの予約開始は9月10日9時30分からを予定している。
鹿児島での訓練を終えて、HACが拠点とする丘珠(札幌)に初号機が到着するのは2020年の1~2月を予定しており、それから各地就航地に向けて乗員の訓練を開始する。3月29日(予定)の就航初日には丘珠空港および各就航地においてイベントを実施する予定だ。
この特別塗装された初号機はビジネスでの利用の多い丘珠~函館線と丘珠~釧路線を中心に投入予定で、土日や連休には観光にも利用しやすいダイヤになるような工夫を鋭意検討中とのことだ。
2号機(JA12HC)については、ノーマル塗装とし2020年9月に受領後、翌10月から就航を予定している。3号機はオプションでの発注になるので、時期を見据えながら今後公表していきたいとのこと。しばらくはATR機とSAAB機が混在する3機体制を維持しながら安定した運航を守っていく方針のようだ。
代表取締役社長の大堀哲氏は、「北海道エアシステムの歴史上、初めて機材更新をするという局面を迎えております。すべての社員の機材変更に伴う訓練、膨大なマニュアルの変更、こういうプロジェクトを社内一丸となって進めているところです」と現況を語り、「フランスで作られた飛行機が北海道にやってきて実際にお客さまをお乗せして運航を始める。機材導入にいたるさまざまなイベントがございます。我々これまで道民の翼として皆さまに支えられてきて、北海道の航空会社としてこうした一連のイベントを道民の皆さまに広く知っていただいたうえで、北海道を盛り上げていく一助になればと考えております」とあいさつした。